Kiyoaki Takashima/ 高嶋清明のBLOG

カテゴリー: 昆虫

  • オトシブミ

    オトシブミの揺籃づくりをビデオ撮影。
    今は標高500〜600mの場所でサワグルミを巻いている。

    このところ天気は悪いが風が少ないのはありがたい。
    葉を巻くアップ映像を安定した画面で撮影できる。

    こちらはHDVカメラでの撮影

  • エゾゲンゴロウモドキの幼虫

    最初はナミゲンゴロウ(ゲンゴロウ)の幼虫かと思ったが、なんだか印象が違う。
    よくよく見ると、尾端が2つに分かれている。
    とすると、エゾゲンゴロウモドキの幼虫ということになりそうだ。
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    もう終齢幼虫くらいの大きさがありそうだ。
    頭でっかちだが、それはまだ脱皮した直後だから。
    右写真が生息環境。川の流れから染み出た水が作った、ちょっと大きめの水たまり。
    水深はちょうど田んぼくらい、割と開けた明るい環境だ。
    アカガエルのオタマジャクシがたくさんいて、幼虫はそれを食べて急速に成長しているようだ。
    網を入れたが、とれたのは幼虫のみ。成虫の姿はなかった。
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    エゾゲンゴロウモドキの幼虫の方がずっと珍しいわけだが、
    私としてはナミゲンがとれた方が嬉しかったかも知れない。
    庄内では本当に少ない。ナミゲンファンの私としては少々さびしい。。。

  • ヒゲナガオトシブミ

    キイロヒゲナガオトシブミとは、正式な名称ではないらしい。
    でも、ヒゲナガオトシブミとはだいぶ違う印象で、巻く植物も違う。小諸で見ていたヒゲナガはアブラチャンに多かったが、こちらはショウマの仲間。このショウマについては詳しい種名は確認していないが、この時期やや標高の高い場所で道沿いに多いショウマを探すと、とにかくよく見つかる。

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    ヒゲナガオトシブミはクビナガオトシブミ族の中では、一番「クビナガ」に思える。なのに、名前から「クビナガ」が外されているのは、個人的には少々残念に思う。もっとも、昆虫には首というものがなく、長いのは頭部になるのだが。

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  • チョウセンアカシジミの幼虫

    小国町のチョウセンアカシジミの生息地に行った。
    昨年6/18に撮影にいった場所と同じ。
    ちょっと時期が遅かったようだ。
    すでにほとんどの幼虫は地上に降りたあとらしい。
    残り少ない幼虫を撮影してきた。

    幼虫には、必ずと言っていいほど、ケアリがついていた。
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    嵐が去った後といった感じ。
    トネリコの葉がボロボロに食べられている。
    これらすべてチョウセンアカシジミによるものなのだろうか。
    ちょっと信じられないけど。。。
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    幼虫は枝の途中に傷つけてしおらせ、そこを隠れ家にしている。
    葉を食べるときは出てきて、食べ終わるとまた戻るのだろう。
    左の写真、幼虫に白いものがついている。寄生バエの卵か。
    アリのガードが堅そうだけど、それでも時には隙ができるようだ。
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  • アベマキの幹で虫さがし

    小国からは山形まわりで鶴岡に戻ることにした。
    ちょうどいいので盃山に向かう。
    この山のアベマキにクロミドリシジミが発生することでかつて有名だった。
    クロミドリシジミの幼虫さがしは小諸で覚えたけど、山形ではまだ一度も探していない。
    時期が遅いけど、まだチャンスがあるかも知れない。
    1時間ほど探してみた。
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    結果は全くの空振り。
    その間に幹に見つけた虫たちを、いくつか撮影した。

    左はシロスジアオヨトウ、右は何だろうハマキガの仲間?
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    左はキシタバの仲間だろうか、ヤガの幼虫。
    右はイシノミの一種。1cmくらいある割と大きなイシノミ。
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    左はキハダエビグモだろうか。幹にぴったり張りついて擬態のポーズ。
    幹のしわと脚がそろっていて、なかなかお見事!
    右はハチモドキハナアブの一種と思うが、ちょっと自信がない。
    ハチモドキハナアブとも春に見たケブカハチモドキハナアブとも違うようだ。
    幹のしわにお尻を立てて、産卵のような動きをしていた。
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  • ムカシトンボの幼虫

    ムカシトンボを求めて、何カ所か沢を入った。
    残念ながら成虫を見ることはなかったが、幼虫を確認!
    同行した永幡さんも言っていたけど、こっちの方がスゴイはず。
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    はじめは沢水の石の上にちょこんと乗っていたが、ストロボを焚いたのが悪かったのか、
    ゆっくり石のすき間に入っていった。
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    こんな水のチョロチョロ流れる場所を見てまわった。
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    薄暗い林の中に咲いた、カラマツソウ似の植物にキタエグリバの幼虫を見つけた。
    海野さんが前に小諸日記にテントウムシの頭を持った幼虫として紹介していたヤツだ。
    薄暗い林では鮮やかな頭だけがよけい際だって見える。
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  • ジョウカイボン

    ジョウカイボンは飛ぶ速度が比較的ゆっくりなのだけど、
    1/20000閃光では後翅がややぶれるようだ。
    この速度では、早い段階で物足りなさを感じ始めることになるだろうか。。。不安

    後ろ姿はねらっていなかったのだけど気になった一枚。
    微妙な体のひねり具合がなんだかカッコイイ。
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  • コミスジ

    初夏のチョウを二種、コミスジとダイミョウセセリ。
    コミスジは花の蜜も吸うが、よくこんなふうに鳥の糞から汁を吸うのを見る。
    全く違う種だけど、ダイミョウセセリにも同様の行動が見られる。
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    中学生の頃にチョウの写真を撮りはじめ、よく通った山形市の盃山。
    小さな丘のような山で、山頂までの道で色んなチョウに出会った。
    初夏のチョウ、特にコミスジは印象的で、コミスジを見ると盃山を思い出す。
    近くなったことだし、そのうち遊びに行ってみよう。

  • ヒメシジミの幼虫

    ヒメシジミは山形では少ないのだそうだ。
    小諸にいた頃は普通に見ていたチョウなので、何だかぴんと来ない。昨年、鶴岡での多産地を教えてもらってたくさん見たこともあるし、さらに今日のように野外で幼虫を偶然見つけたりすると、果たして本当に少ないのかと思ってしまう。

    食草はヨモギ。アリをたくさん従えているので見つけやすい。
    でも、見ていると葉を食べ終わると地上に降りてしまった。葉を食べている時以外はやはり見つけにくいのだろう。
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    E-520 マクロ50mm+1.4×テレコン

  • 水辺のトンボたち

    水辺はすっかりトンボが多くなった。

    カワトンボはすっかり成熟して、川辺に出てきている。
    左が雄で右が雌。
    区別のポイントは、腹部第2、3節にある副交尾器(副性器)
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    鮮やかな青が美しいイトトンボ。
    左がエゾイトトンボ、右はオゼイトトンボ。
    3cmほどの小さなトンボなので、水辺に近づかないといるかどうか気づきにくい。
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    左はヨツボシトンボ。休耕田に10匹くらいがなわばり争いを繰り広げていた。
    右はハラビロトンボ。もう出ているのかとちょっと驚いたが、特に早いというわけでもないようだ。
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    ちなみにシオヤトンボやサナエトンボの類も目に入ったが、チャンスがなく見送った。

  • アゲハの孵化

    うっかりしてアゲハの孵化を撮影するチャンスを逃してしまった。
    気がついたら、先日庭のユズに産みつけられた卵は、ほとんど孵化したところ。
    1個だけ残った卵を見つけたが、準備する間に穴が開き始めてしまった。
    肝心の孵化直前の写真がないけれど、練習のつもりでその後を連続撮影。

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  • ナミオトシブミ

    庄内ではサワグルミの葉を巻くナミオトシブミ。
    すでにサワグルミは葉を広げて、いつでてもおかしくないぞと目を光らせていたところだ。

    オトシブミは油断できない相手だ。
    巻くのにちょうどいい葉の大きさとかたさがあって、それは数日限りの事である。
    気がつくと、もうひと嵐過ぎ去ったあとで、揺籃だけが残っていたという事はしょっちゅうだ。
    最初、一枚目のような光景を見て、ここも既に終わったのかとあせったが、
    よく見ると、まだ巻いているものがいくつかいた。

    ただし、風が強くていけない。
    ビデオ撮影なんてとんでもない状況であった。
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    同じサワグルミにはカメノコテントウも少なくなかった。
    となると、もちろんカメノコテントウが食べるクルミハムシの姿もあった。
    昨年とまた同じような写真を撮ってしまったが、この異常なまでに膨れあがった雌のお腹は何度見てもスゴイと思う。
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  • オドリバエの一種

    雄のプレゼントを夢中で食べる雌。雄はその間に交尾。
    どんな進化を経てか、オドリバエの仲間には交尾の際にこんな決まった儀式を行うものがいる。
    この日は、1カ所にたくさんのカップルがとまっている所を見つけた。
    種類は不明。オドリバエは種類が多く、同定はかなり難しいようだ。

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  • アシナガオトシブミ

    オトシブミが活発な季節に入ってきた。

    こちらはコナラの葉を巻くアシナガオトシブミ。
    葉を切ってしおれたのを待っているのを見つけて、巻く姿を撮影しようと待った。
    しかし、気がついたらその場を離れて、葉を食べはじめた。
    放棄したのかと諦めかけたが、しばらくして見ると途中まで巻いていた。
    離れたらダメなのかと思うと、そうでもないらしい。
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    左はセアカヒメオトシブミだと思う。
    ナミオトシブミを一回り小さくしたようなオトシブミ。
    コナラの葉を切って、あとは巻くだけだったのだが、結局離れてしまった。
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    イタドリの葉を巻くカシルリオトシブミ。
    3mmほどの小さなオトシブミだ。
    大きなイタドリの葉の、端の方を切って巻く。
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  • イモムシの擬態

    雨のあたるタニウツギの葉にとまるガの幼虫。
    オオシマカラスヨトウと思ったが、ちょっと違うようだ。
    透き通るような緑で周囲によくとけ込んでいる。
    頭をだらんと垂らす姿勢は、はて?どういうつもりなんだろう。
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    これをストロボで撮ると、下のように全く違う印象になる。
    背中側は本当はこのように白っぽい。
    この部分はぶらさがった姿勢だと陰でやや色濃くなり、全体としてフラットな緑になる。
    幼虫にとって、この姿勢は重要なのだ。
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  • イチモンジチョウの幼虫

    タニウツギの葉の上に、何やらイモムシの糞。
    気がつくと、すぐそばにイチモンジチョウの幼虫が葉を食べていた。
    トゲトゲの派手な幼虫だが、意外にまわりにとけ込んで気づきにくい。
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    よく晴れた翌日、幼虫は陽の当たらない枝に移って休んでいた。
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  • キエダシャクの幼虫

    もちろん、いないわけはないと思っていた。
    ただ、冬にキノカワガが全く見つからなかったことから、
    キエダシャクもまさかと、探しながら少々不安にはなってきていた。
    見つからない。。。

    でも、冷静になって糞や食痕などわかりやすいサインを探してまわったら、
    不安は一気に去った。
    そりゃ、擬態の名手、キエダシャクの幼虫だもの。単に見えなかっただけなのだ。
    一匹見つかったら、これが不思議なもので、次々に見つかる。
    何だたくさんいるじゃないか。。。
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  • ウスバシロチョウ

    今年初めて見たウスバシロチョウは、赤川沿いのやぶであった。
    キエダシャクの幼虫を探して入り込んだら、日没近くで休んでいたものが数匹
    弱々しく飛び上がって、すぐに近くの葉に降りた。

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    今は藪に咲く花も綺麗だ。
    左はヒョウタンボク、右はタニウツギ。
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    ヒョウタンボクにキンギンボクという別名がある。
    これは花の色についてつけられた名で、花ははじめ白く、やがて黄色く変わる。

  • フタスジカタビロハナカミキリ

    ヤマシャクヤクも共に生きるこのカミキリも、ここでは大変な希少種だ。
    案内していただいた永幡さんに感謝!
    この地に、いつまでも残っていてくれることを祈りたい。
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  • 無事に羽化したクロアゲハ

    昨年、山形の実家でかわいそうになっていたクロアゲハの蛹。
    2008年11月 (11月22日の記事)
    何故か鶴岡に持ってきて保管していたのだが、うっかり忘れかけていた。
    見るともう羽化が近そう。
    慌てて、何かで見たヒートンで固定する方法で羽化に備えることにした。
    それが昨日のこと。

    下の写真、撮影は今朝8時ころ。
    まだ羽化していなかった。
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    何だか座りが悪そうなので、ティッシュを下に敷いてみた。
    午前11時頃。
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    12時ころ見ると、すでに羽化が終わっていた。
    ヒートンを固定した板の方に歩くかと思ったが結局柱をのぼっていた。
    とにかく直進しようとするようだ。
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    実は、今晩ある人と飲む約束があってこれから山形に行く。
    このクロアゲハ、まるでそれをねらって今日の羽化したようじゃないか。。。
    これも運命だ。山形に連れて行って放してやろう。

    う〜ん、お話がキレイすぎる。
    滅多にこんなにキレイな終わりかたするチャンスはない。