Kiyoaki Takashima/ 高嶋清明のBLOG

投稿者: 高嶋 清明

  • ムラサキシャチホコ

    だまし絵(トリックアート)を前に記念写真を撮るとき、単純にストロボ一灯でパチリとやるのがいいそうです。
    このムラサキシャチホコについても同様です。肉眼で見るより、ストロボを使って写真に撮った方が、より立体感が増します。この時、影の出る方向について、ちょっと注意が必要です。

    ▲真下に綺麗に影がでるように照明すると、だまし絵の影はよりいっそうリアルに見えてきます。
    ちなみにこれは静止状態。胸から翅にかけてつなぎ目のない模様が、実に見事です。

    ▲そっと触ってみたら、翅をばたつかせ始めました。その様子をやはりストロボで撮影するとこうです。枯れ葉のカールは何だか妙な形になりましたが、まだだまし絵の効果は感じられます。影の方向に無理がないからでしょう。

    ▲ところが、こんなふうに影の出る方向が変わると、どうでしょう?
    ひいき目に見ても、私にはもう、枯れ葉がカールした感じは見えません。

    さて、ここでまた思うのですが、ムラサキシャチホコの見事なだまし絵は、本当に偶然に生まれたものなのでしょうか。ムラサキシャチホコの遺伝子が、だまし絵に拘ったと考えるのは間違いなんでしょうか。そして、もしそれが間違いでなかったとして、自分を遠目から客観視しないでこれだけ見事な立体感を作れるものでしょうか?考えるのが面倒になると、こいつはやっぱり神さまの悪戯に違いないとしてしまいたくなります。

  • 夜のガ

    ちょうどホタルの羽化の撮影待ちに入っているころ、Aさんからいつもの場所で撮影したというオオトモエシロスジトモエにムラサキシャチホコというナントも美味しそうなガの画像が送られてきました。出かけたくとも身動きが取れない身ゆえ、じっと耐えましたが、無事撮影が成功した翌日は迷わず現地に直行。期待以上の集まり具合に大喜びしたのでした。

    ▲ホソバスズメ、オオトモエシロスジトモエ、そしておなじみのユウマダラエダシャク

    ▲このガは、その名もずばり、オオクワゴモドキ。見た瞬間、何だこのクワゴは!?と思ってしまいました。こんなガがいるとは知らなかった・・・

    ▲これもオオクワゴモドキ。触角を比べると、上が雄で下が雌と思われます。ちなみにカイコガ科ではありますが、幼虫はカエデを食べるとのこと。

    ▲とまった直後は種類がわからなかったスズメガですが・・・

    ▲落ち着くととまり方が微妙に変化、よく知っているガであることに気づきました。何だエゾスズメだったか・・・

     

  • ジャコウアゲハ

    今日は忘れずにリコーも持って、ジャコウアゲハのポイントに向かいました。土手の草は胸まで伸びたものもあって、すっかり視界が悪くなっています。

    ▲斜面を一気に下ってくる雄。

    ▲草の中にもぐり込んで産卵しそうに見えた雌。結構敏感で、驚くと高く飛び上がり、一気に遠くに移動してしまいます。

    ▲林との境を熱心に探っていた雌。ウマノスズクサにも触るものの(画面には入っていません)、なぜか産卵に至りませんでした。

     

  • トラフシジミ

    夕方、イタドリの上で2匹のトラフシジミが高速で旋回していました。てっきり雄どうしの縄張り争いだと思ったのですが、降りた先を見ると、なんと雄が雌に求愛中。
    まもなく交尾に至りました。

  • ゲンジボタルの蛹

    うっかりしていました。
    先月確認したゲンジボタルの蛹は、もう翅が色づき始めていました。
    光る蛹をギリギリ撮影してみました。

    ▲これはノーマルな撮影。30秒露光にストロボ一発発光です。

    ▲これは2枚の画像の合成です。ストロボなしで撮影した、ボンヤリ全身が光っている写真が今一つ不鮮明だったので、それと普通にストロボ撮影したものと合わせてみたものです。透過光と反射光のミックスという事になります。
    しかし、合成した画像を見て、この試みは失敗と思いました。まだ色づいていない蛹で、ストロボ無しの鮮明な画像が撮れれば、それが一番です。

  • ジャコウアゲハ

    雌ようやくまとまった数のジャコウアゲハを見ました。しかし、なんということか、リコーにバッテリーを入れ忘れてきてしまいました。
    今日はその作戦で出てきましたからガッカリ。。。気を取り直してOM-Dだけで撮影してきました。

    ▲ハルジオンで吸蜜する雄。

    ▲雌は白っぽくさえ見えます。何とも妖しい美しさ。。。は白っぽくさえ見えます。何とも妖しい美しさ。。。

    ▲時々、雌が草陰にふっと消えることがあります。そら!産卵だ・・と近づいて見ると、こんなふうにただ休んでいるだけ。この日はその連続でした。

    ▲食草のウマノスズクサは急速に成長しています。まだ若い芽と枝は黒っぽく、よく目立ちます。

     

  • コクワガタ

    川原のヤナギに少し前からコクワガタも見られるようになってきました。

    ▲コクワガタでも大アゴの立派なヤツは、やっぱりカッコイイですね!

    近づきすぎてコクワガタは落下してしまいました。でも、その下にちょっと変わった虫を1匹発見。

    ▲トホシオサゾウムシ。ハエと比べると大きさが分かりますが、1cmほどの小さなゾウムシです。樹液に来ているのを見たのは初めてでした。ストロボを使わなかったのが悔やまれます。虫の活き活きとした感じの出ていない、つまらない写真になってしまいました。

  • さて、このケアリは?

    浜辺で砂地に巣を作っているのはカワラケアリなはず!一目見れば違いは分かるはずだと思ったのですが。。。

    ▲見つけたことは見つけましたが、さて違いらしい違いがあるでしょうか。これもやっぱりトビイロケアリ?

    ▲先日のイバラヒゲナガアブラムシについていた、いかにもトビイロケアリというアリに比べれば、確かに明るい色調ですが、砂地にいるアリをストロボで撮影すれば、どんなアリでも明るめに写るはずです。どこか印象が違うような気もして、拡大して細かく見比べていましたが、どうにもわかりません。

    ▲腹部の第三節の下側に、毛が白く光っている部分が見えます。今日の画像の中には、他にも同じように写ったものがあり気になるところですが、これも砂地で撮影したためかも知れず、決め手とはなりそうもありません。早く決着をつけたいところですが、もう少し保留にします。とにかく、気になったアリにはカメラを向けてみよう!

  • トビイロシワアリ

    ▲サクラの葉柄にある蜜腺をなめています。
    トビイロシワアリは時間をかけてじっくり蜜をなめてくれます。他のアリはせわしなくて、こうはいきません。

  • キンカンショクテントウ??

    ▲ヒメアカホシテントウですが、ずいぶん変わった紋です。
    もう半月くらい前に出てきてくれたら、話題を振りまいてくれたかも知れませんが、ちょっと遅かったね。。。

  • アザミウマの一種

    ▲砂浜に咲いたハマナスの花を覗いてみると、何やら小さな虫がうごめいています。

    ▲アザミウマの一種。体長は1mmほどです。

    ▲角度を変えて見ると、この虫、口が尖っているんですね!先についているのは花粉のようです。
    うちに戻って調べてみると、カメムシの口のように尖っているわけではないようです。どんな食べ方をしているか、更によく見てみたいところ。

  • キボシアシナガバチ

    ▲コナラの葉裏に巣を作っていたのはキボシアシナガバチ。
    今の時期、こうした女王1匹の巣はよく見るのですが、夏に向かうにつれて数が減っていくように思います。
    写真のハチにも、これから様々な困難にぶつかるのでしょう。

    今ならまだ攻撃されることも少なく安全ですから、ちょっと近づかせてもらいました。

    ▲警戒はしていますが、気温が低めだったので、動きが鈍くて動けないようでした。

    ▲複眼を縁取る黒い帯の部分にも個眼が見えます。撮影しながら、アップ過ぎて、どこを見ているんだろうと思っていましたが、複眼の後側を見ているようです。つまりこれは右を向いた横顔。

  • トビイロケアリのお尻の毛

    アブラムシに甘露をもらうトビイロケアリを撮影しているうちに気づきました。

    ▲腹端に毛束。
    全ての画像に見えるようなので、出たり入ったりするものじゃないようです。

  • オオトビモンシャチホコの幼虫

    この時期コナラの葉が何ものかにぺろりと食べられているのを見かけると、身構えてしまいます。きっとそこには気味の悪いやつらが集団でいるに違いないから・・・おそるおそる視線を走らせると、ああ、いたわいたわ。

    ▲オオトビモンシャチホコの幼虫です。

    大概の虫は大丈夫な私もこれはちょっと・・・でも、試しにRicohを向けてみたら、案外面白く撮れました。
    カワイイとさえ?いや、やっぱりちょっとダメかな。。。

  • ジャコウアゲハ

    異様に早く一匹目を見たため、今年はきっと自分にとってアタリなんだと思いたかったのですが、その後がいけません。2週間経っても、まだ数は増えてこないのです。

    ▲ハルジオンの花で吸蜜する雄。

    この雄も傷ひとつなく、キレイなものです。これからが本格的シーズン入りなのかも知れません。
    一度、ちらっとですが、雌も見ました。

  • アリとアブラムシ

    ノイバラがつぼみをつけはじめると、イバラヒゲナガアブラムシが急に目立ってきます。

    ▲アブラムシと共にたくさんのアリも

    ▲アリはトビイロケアリでした。
    この記事を書くために、またケアリを調べていましたが、どうやら自分はまだ正しくカワラケアリと言えるものを撮影していないと思われます。先日「カワラケアリ」と書いたアリもトビイロケアリに修正しました。

  • ヤナギハムシ

    早いものはもう羽化が始まっていました。

    ▲成熟すると黄色やオレンジに色づくところ、羽化直後はまるで別種のような白い翅です。
    成虫がぶら下がっているのは、蛹の抜け殻、そして一部は幼虫の抜け殻です。

    ▲蛹は幼虫の抜け殻にぶら下がっています。クルミハムシと同じように。

    ▲蛹化途中のものもいました。脱皮殻がそのまま伸びきった状態なので、なるほどこんな形になるわけです。

    ▲これはちょっと気味が悪いくらいにかたまってしまいました。蛹化前の幼虫、いわゆる前蛹です。
    カメノコテントウが見たら、きっと大喜びな図です。

  • シロコブゾウムシ

    数日前、クマバチの吸蜜シーンを撮影することになり、行きついた先が公園のフジ棚でした。
    無事何とか目的を果たしホッとしている時、ふと眼に飛び込んできたのはシロコブゾウムシ。

    もう家に戻って映像素材をまとめなければならなかったので、後日訪れることにしたのですが、あとで海野さんの小諸日記を見て驚きました。なんと同じ日に小諸でもクララにつくシロコブゾウムシを撮影されているのでした。後翅が退化して飛べなくなっているというお話。もちろん私も全く知らなかったことです。じゃあ、フジ棚で見たシロコブもどっからかテクテク歩いてきたんだろうかと思うと、かなり不思議な気持ちになりました。

    さて、5日ぶりに訪れてみると、フジ棚は寂しくなりましたが、シロコブゾウムシは先日よりむしろ増えたようです。さかんに歩きまわっているのは雌を探す雄でしょうか。

    ▲交尾中のものもいました。

    じっと休んでいるものを部分アップ。

    ▲前脚の先

    ▲複眼

     

  • オトシブミ

    鶴岡周辺ではオトシブミの主なホスト植物はサワグルミです。サワグルミは渓流沿いに育つクルミで、20m以上の巨木も珍しくありません。
    今年オトシブミの揺籃を探して方々見てまわって気づいたことですが、サワグルミは高木なものほど葉の生長が進んでいます。下の低い木ではまだ芽吹いているところで、上の方ではもう揺籃が多数ついているということが多くありました。そして、この時期の山の樹木というものは、標高差があっても、ほぼ同じタイミングで葉を開き花を咲かせています。トチノキしかり、ホオノキしかり。サワグルミとオトシブミも同じでした。
    期限が迫る中で、その様子は随分焦らせてくれました。

    ようやく低いところでの揺籃づくりを撮影できてホッと一安心。

  • オオゾウムシの眼

    何ということかMP-E65マクロが壊れました。
    小さな虫が楽しいこの時期に・・・すっかりパニックに陥った私は、考えに考えた末に、修理という選択を保留し、新品を購入する決意に至りました。また考えに考えた末に、海外ショップからの購入を選択。

    火曜の注文で金曜の昼には到着です。ありがたい!
    早速テスト撮影してみました。

    現状に戻っただけなのですが、何だかずいぶん解像度が上がったような印象を受けました。
    もしかしたら軸がずれていたんじゃないかと思うくらいにです。
    予想外の出費ですが、結果オーライ! 

    ところで、オオゾウムシの複眼は、下方向にずいぶん視界が広く取られているものです。
    何か意味のあることとは思いますが、想像すらできません。

    前翅のアップ

    まるで虫の体表と思えない、奇妙なものです。
    ボコボコとびだした中央には穴があいているようです。