Kiyoaki Takashima/ 高嶋清明のBLOG

カテゴリー: 昆虫

  • キマダラルリツバメ

    先週、海野さんが会津のキマダラルリツバメを撮影されていたのを見て、以来、気持ちが落ち着かなくていけません。2005年に私も海野さんの東北行きに同行して、自分の知らない東北を色々見せていただいたのですが、その1つがこのキマダラルリツバメでした。
    鶴岡に移ってから、行きたい、行かなければと思っていながら随分月日が経ってしまいましたが、このまま今年も過ぎてしまっていいのか?否!ダメダメ、今年は絶対行くんだ!
    新潟回りで高速を使えば鶴岡からは3時間ほどでした。

    午前中、まずは2005年に見た場所を、記憶を頼りに探しましたが、特定できたのは13時を過ぎていました。
    しばらくそこらを探して見つからず、夕方4時過ぎに再び訪れたもののやっぱり見つからず、谷閒のその場所はすでに日がかげって、これはダメかも知れないと正直くじけそうになりました。

    でも、別の場所に移動して、日没前の占有行動の雄たちに、何とか出あうことができました。
    さっきまでのガタガタな気持ちはすっかり吹っ飛んで、17時過ぎからの1時間弱、慌ただしくも楽しい撮影ができました。

    ▲先週海野さんが撮影されたときは出始めのピカピカだったそうですが、だいぶすれてきた感じです。
    こんなに激しく毎日争ってたら数日でダメになるなあと納得の状況でした。

    ▲翅を開いてばかりで、裏面の方が撮りにくかったです。

    ▲一度、傷のない綺麗な1匹を捕らえましたが、チャンスは一度きりです。すぐに別の個体が近づいてきてハイお終い。
    これのアップを撮りたかった!

    ▲発生源であるキリの古木

  • フジミドリシジミ

    庄内に移ってブナが身近になり、このチョウともいつか出あうことができるだろうと思っていました。が、待っているだけでは決して会うことはできず、4年もかかってしまいました。こちらから積極的に近づいて行かないと見られるチョウではありません。

    ▲フジミドリシジミ。幼虫はブナやイヌブナの葉を食べるブナ林のゼフィルスです。
    実は生まれて初めて見ることができたのは一昨日の事。そして、今朝、何とか撮影することができました。
    ここは、昨年ある方に教えていただいたポイント。ありがとうございました!

    ▲朝日を受けて、翅を開いてくれました。

  • アカシジミ

    フジミドリシジミの撮影後、林縁の道を移動中、何カ所かでアカシジミに出あいました。
    日差しがガンガンあたるイタドリの葉上にとまっているのが、何匹かいました。

    ▲熱心に葉上の何かをなめています。アブラムシの甘露ではなさそう。

  • ミドリシジミ

    感度1600でもノイズは少なく、以前より高画質で撮影できそうと張り切りましたが、風が強く葉っぱが派手に踊って、画面に入れるだけで一苦労。ピントはもう勘です。。。

    BORGの400mm相当レンズに1.4倍テレコンの組み合わせ。
    1/2000秒でもぶれた画像が多く、OM−Dの手ぶれ補正ががんばってくれているのですが、補正しきれないような感じで今一つ不鮮明。自宅に戻って画像を開いて少々がっかりしてます。

    ▲夕方5時半。雄たちのテリトリー争いは最高潮の時間です。まだ数が少ないので撮影のチャンスがありますが、この先数が増えていくと、絶え間なく争うようになり、とまっている時間がどんどん短くなるでしょう。

    早朝が撮りやすいという話も聞きます。自分はまだその様子を見たことがありませんが、雄も雌も低いところで翅を全開しているとか・・・

    ▲まだ、乱舞というほどではありませんが、ピーク時には画面に相当数おさまるくらい飛ぶようになります。

  • カブトムシ

    ▲今年初めて見るカブトムシ!
    多くなるのは7月中旬以降ですから、ちょっとフライングぎみに早い登場です。

    ▲一方、ノコギリクワガタはそろそろシーズンインのようです。
    今日はずいぶんたくさん見ました。

  • カラカネトンボ

    やや標高の高い場所で、池をパトロールするタカネトンボカラカネトンボ。
    エゾトンボとの区別がまだよくできない私。
    尾園さんたちの新しい図鑑「ネイチャーガイド 日本のトンボ」(文一総合出版)は必携の図鑑になるでしょう。

    カラカネトンボに修正(7/2)
    発生時期、生息環境、腹端の形状・・・「日本のトンボ」で勉強中です

  • スズメガの触角

    ▲こちらはエゾシモフリスズメの触角。前方に向かって感覚毛が開いています。

    ▲アップにしても触角の節が見えてきませんが、感覚毛は、いくつかでひとまとまりになっているのではないかと思います。

    ▲こちらはクチバスズメ。同じスズメガ、構造はよく似ているようです。

    ▲触角を立てたところを、正面から撮影しました。
    隣り合った感覚毛の列が先端で接しているところは、オオミズアオにも共通していて、
    面白いと思います。

  • オオミズアオの触角

    あらためて触角というものの不思議さに触れました。
    あまり深く考えずに、灯りにきたオオミズアオの触角をアップしてみたら、とっても意味ありげな構造と、その構造の美しさに、しばし夢中になりました。

    ▲まず正面から撮影した図。触角の幹から枝状に突起が生えて、櫛状になっています。

    ▲正面からの部分アップ。突起から細かい毛がはえていて、突起は2本でセットのような構造になっているのがわかります。

    ▲触角を背面側から撮ると、突起の根元が見えて、より構造が分かりやすくなり、
    触角の各節からは4本の突起がはえている様子が確認できます。
    そして、どうやら、前の一対と後の二対では、根元の間隔が若干違っているようです。
    前の間隔は、後の間隔より、狭くなっているように見えます。

    ▲こちらは上の画像の部分アップ。この前後幅の微妙な差は、きっと何か重要な働きを生む事になるのでしょう。それにしても何と繊細な構造でしょうか!

    画像を整理していて、大変重大な撮り忘れに気づきました。
    あんなにオオミズアオが来ていたのに、なんたる不覚!
    これで、また近いうちに灯火をやらなければならなくなりました。。。

  • ヘイケボタル

    いつものポイントにホタルを見に行ったのですが、ゲンジボタルの数は今一つ。
    かわりにヘイケボタルが畦に数匹かたまって可愛く光っているのを見ることができました。

    ▲OM-Dの高感度の強さはホタルの撮影にも有効です。
    月明かりに照らされた草もいい具合に写りました。肝心のホタルの光は今一つでしたが・・・

    ▲ヘイケボタル。時間によるものか、気温によるものか、今晩はほとんど飛ぶこと無く、地表付近にじっとしているものが多く見られました。

    ▲おかげで光っている様子をぶれずにイイ感じに撮影できました。
    発光器と光がぴったりずれずに写すのは、野外では結構難しいんです。
    ちなみに、こちらは7Dでの撮影

    ▲空は星が美しく、天の川もよく見えました。
    OM-D 12-50mm f3.5 10秒 iso3200

  • ミドリシジミ

    今年初めてミドリシジミを見たのは2日前の22日。小雨降る中で不活発でしたから、晴れればそれなりに飛ぶのを見ることができるかと思いましたが・・・

    夕方5時過ぎにおとずれたものの、飛んでいたのは2〜3匹。
    そのうちの1匹が、やや近くにとまってくれました。

    ▲ちらっと翅の緑の輝きが見えます。

    ▲開いてくれても、これでは・・・。

    今年はOM-Dの高感度を使えますから、以前の粗い画像よりずっといいのを撮るつもりです。
    雄の画像も少ないのでそちらも。

    ▲それにしてもよく晴れました。もうすっかり夏の風景です。

  • ミヤマカラスアゲハ

    この春はミヤマカラスアゲハとあまり縁がありません。
    春型の吸蜜を撮影したいと思いつつ、まるで機会が無かったのですが、今日、1枚だけ撮れました。

    ▲タニウツギで吸蜜。標高650mほどの山中で、所々雪が残っています。

  • ムラサキシャチホコ

    前夜に夜間採集してきたムラサキシャチホコをモデルさんに、海野さんと撮影。
    自分ではきっと撮ろうとしないだろう、昼間のムラサキシャチホコの撮影は、全然予想していなかった楽しいものでした。ありがとうございました!

    ▲撮影しやすいところにとめたわけじゃ無いんです。飛んでいって、勝手にそこに落ち着いてくれました。

    ▲これもそうです。飛び降りて、ちょちょっと体の位置を決めると、動かなくなります。

    ▲堂々と葉の表側に鎮座しています。葉裏になどとまらなくても大丈夫、という自信のほどがうかがえます。

    ▲静止状態に移る様子、こちらは動画です。

  • アカガネサルハムシ

    美しい色彩を放つアカガネサルハムシ。
    5月の末に方々探したのに全然見つからなかったのですが、今になって色んな場所で見るようになってきました。

    ▲ノブドウの葉を食べています。ストロボを使ってうまく色を出すには、ちょっとしたコツが必要です。

  • ナナホシテントウとココノホシテントウ

    ほぼ二日間、海野さんと鶴岡の虫を見てまわって、最後に訪れたのは海辺。
    ヤマトマダラバッタ幼虫の擬態をぜひ見てもらいたいと思ったのですが、次々に現れる別の虫たちの方が面白かった!

    まずハマボウフウの花にナナホシテントウを見つけました。これは海野さんにとっても、たぶんどうという事の無い虫なので、だまって自分だけ撮影。何しろ小諸じゃ極々普通種ですから・・・
    でも、私にとってはそうでもなく、今頃の季節にポツポツ見る程度です。

    ▲後で画像を確認してよくわかりました。アブラムシを食べていると思ったら、花の蜜をなめていました。

    その後、少し離れた場所でココノホシテントウを発見。それも1匹、2匹ではない数です。これには海野さんも喜んでもらえたようです。
    ナナホシテントウによく似ていますが、紋の数が9つ。
    一回り小さく、若干、体形に違いを感じます。

    ▲今日は気温が低かったためか、砂地にとまってじっとしているものも多く見られました。

    ▲ハマボウフウの花の上で。これも蜜をなめているのでしょう。

  • 雨の灯火採集

    現場に向かう途中、フロントガラスに当たる雨粒がどんどん増えていきましたが、「小雨程度ならかえってガが集まるよ。」との海野さんの言葉に、確かにそうだったと、小諸の海野さんのアトリエの様子を思い出していました。

    それよりも心配だったのは、むき出しの電球に雨が当たって「パーン!」といっちゃわないかということ。結果、全く問題なく2時間点灯し続けてくれました。前回は無風だったので全く気づかなかったのですが、今日は苦労しました!風が吹いたときのために、白布をがっちり貼る方法、という新たな課題ができました。。

     

    ▲撮影中の海野さん。ご本人カメラもしっかり雨に濡れてしまっていますが、まるで問題ない様子。タフです。。。
    (さらに…)

  • ウラクロシジミ

    Aさん情報より、ようやく近場のウラクロシジミのポイントを知ることができました。
    そうか、こんな場所で・・・という意外な場所でした。

    ▲ウラクロシジミというよりも(いうよりも!)・・・オモテギンシジミという感じ。
    ちらっとですが、翅を開いてくれました。

    時間はお昼12時ころのことです。
    葉上を口をのばして歩きまわっているものがいましたが、何をなめているのでしょう?

    ▲アブラムシの甘露、それとも植物自体が分泌しているものでもあるのでしょうか。
    短い口をのばして確かに何かをなめているのが見えました。

  • チャタテムシの一種

    木の幹に何か丸くかたまっている・・・以前にも見た光景です。(>>>
    種名は分かりませんが、チャタテムシの一種。

    ▲ふっと息を吹きかけると、ざわざわと動きます。不気味と言えば不気味。

    ▲隙間無くびっちりかたまっています。ぴったりくっつくのは仲がよいばかりでは無いはず。外敵から身を守る作戦の一環なのでしょう。

    ▲端のほうで脱皮中のものが立ち上がっていました。チャタテムシは不完全変態ですから、脱皮も羽化も似たようなものです。でも、脱皮後も翅芽が少し長くなった程度で、まだ幼虫とわかります。

    成虫に羽化したのちはこの集団生活はどうなるのでしょう?

  • 灯火採集

    今年初め、地元ディスカウントショップの初売りで発電機を衝動買いしました。野外での精密機器の使用も見込んでインバーター式の少々お高いのを購入しましたが、一番、稼働率の高いのは夏の灯火採集になりそうとは最初から分かっていました。

    でも、何だかんだで水銀灯を買ったのはつい最近です。そして、野外でどう水銀灯をセットするかに少々手こずり、なぜか点灯できず、気がついたらランプがしっかりソケットにはまっていなかったという初歩的なミスまで加わって、ようやく点灯実験に成功したのは本日の夕方。防水仕様のソケットのゴムパッキンで、電球がかなりはまりにくいのでした。

    聞けば明日からは台風通過で天気が悪くなるとのこと。だったら今日のうちに一度、山で点灯しておきたいと思い立って・・・9時過ぎてから出かけていきました。

    夜10時から11時半まで300w一灯で、こんなに集まりました!

     

    ▲ほとんどガですが、オオミズアオが多数集まったのには驚きました。
    月も無く、気温も16℃〜18℃だったようで、条件もよかったのでしょう。

     

    ▲オオミズアオ

     

    ▲ヤマトクロスジヘビトンボ。クロスジヘビトンボと何となく違うように思って調べたら・・・初めて知る種類です。今までクロスジと思っていたものは正しかったでしょうか?

     

    ▲ホシホウジャクそれともクロホウジャク? あらためて知りましたが、両者とも成虫越冬とのこと。それにしては、春にそれらしきものを見たことがありません。秋は色んなところで吸蜜するのを見ているのに、意外です。

     

    ▲ビロウドスズメ

     

    ▲アサマキシタバと思います。小さなキシタバでした。

     

    ▲シロヒトモンノメイガ

     

    ▲色々面白いのがかたまっています・・・

  • ヒメシジミ

    2008年に引っ越してきた頃、ヒメシジミは山形県内ではそう普通に見られないものと聞きました。小諸ではごくごく普通に見ていたものですから、すごく意外な感じがして、やっぱり残念に思いました。でも、行く先々で割と普通に出あいますから、自分と相性がいいのかな?などと思いながら、この愛らしいシジミチョウを見続けています。

    しかも、年々見る頻度が上がってくるようで、ここにきて急に気になってきました。今年は、遂に自分の近所の河川敷で見ることに・・・。大雨で幼虫が流されてきたとか、あるかも知れませんが、急速に分布を広げているのかも知れません。地味なチョウですが、近場でいつも普通に見られるようになったら、やっぱり嬉しいですね。温かく見守っていきましょう。

    ▲まだ羽化直後のようで、綺麗な雄でした。

     

  • シマヘビの顔に

    気がつくと目の前にシマヘビ。

    ▲ゆったりくつろいでいたはずなのに、すっかり緊張しちゃって申し訳ないくらい。私が2枚シャッターを切ったところで、シマヘビは辛抱できなくなったか慌てて降りてしまいました。

    ところで、撮影した画像を拡大して気づいたこと

    ▲鼻先にとまった2匹。ヌカカでしょうか?
    シマヘビも痒いはずです。でも、手も足も出ないから、顔を振るくらいしか、こうした連中をふりほどくことはできないでしょう。