本日より第32回SSP展スタートです。
SSP・・・日本自然科学写真協会 会員の私も、もちろん出展しています。
初回東京展は富士フイルムフォトサロンで本日5月13日から19日まで
一年に渡り日本全国各地で展示されます。どうぞよろしく!
オトシブミの季節が始まりました。
まず第一波はケヤキの葉を巻くルイスアシナガオトシブミです。
揺籃は、まだ海岸沿いの山の中で1つ見ただけですが、まもなく凄いことになるでしょう。
ルイスも揺籃を切り落とす、切り落とさないの両方のパターンがあります。
庄内ではどうなのか、まだよく見ていません。今年は注意深く見ていこうと思っています。
ケヤキの葉はまだ開いている途中で、半分ほどにも成長していません。
ルイスアシナガオトシブミもまずは若葉を食べて、これからに備えているところと思います。
下から見ると、風にゆれる若葉の裏、所々に止まっているのが見えています。
越冬明けというのに、まるで羽化したてのような美しい甲虫です。
今の季節は、植物も昆虫も、何もかもが瑞々しく、見ているだけで楽しくなります。
一日宮城県某所のボランティア活動に参加しました。
鶴岡より車で片道3時間かかりません。ここなら月に1〜2回くらい私も動けると思います。
この前後に宮城周辺の虫のポイントを探してみるのも いいでしょう。
ところで、災害ボランティアについて、長く活動に参加している人たちから様々な話を聞くことができました。
・連休中は参加者が多かったけど、急に少なくなっていてどこも心配だということ
・場所によって効率よく進んでいる場所とそうでない場所の差が大きいということ
・amazonの「ほしい物リスト」というシステム
私はamazonはよく利用していますが、「東日本復興を応援」のコーナーを開いたことはありませんでした。
こんな素晴らしいシステムがあったとは。。。感激しました。
被災地を直接応援したいのに遠隔地でできない方など、このシステムを活用されてはいかがでしょう。
山形市のS山はすっかり初夏な感じになっていました。そこで久しぶりに見たアオオビハエトリ。
山形の実家の庭ではよく見ていたハエトリグモですが、小諸でも鶴岡でも見ていません。あらためて可愛いクモだなあと思いました。特に仕草がいいですね〜
続いてハナグモ
コナラの新芽にハバチがとまっている・・・と思ったら、ハナグモにつかまっているのでした。ハバチは産卵植物を探しているところだったのでしょうか。全く危険を感じていないところに、突然がぶりとやられる瞬間を想像すると、ぞっとします。
一方、クモの側からは、やっと獲物にありつけた、救われた・・・というところかも知れません。何やら、色々考えてしまいます。
やたらたくさん見たのはアリグモでした。いわゆるアリグモと違う感じがしますが、図鑑を見てもよくわかりませんでした。幼体でしょうか。
今日もモンシロチョウを狙おうと思って河川敷に出たのですが、白いチョウはツマキチョウばかり。嬉しいんだけど残念なような複雑な気持ちです。でも、どうやら今日は、年に一度のツマキチョウの当たり日のようでした。
一昨年の4月29日がそうだったように、今日は一斉に雄が出たんじゃないかと思います。朝から気温が上がって、10時ですでに15℃を超えていました。
雄が蜜を吸っているのは何でしょう。タネツケバナとは違うような・・・とにかく、この花が好きらしく、何度か吸蜜シーンを見かけました。残念ながら、撮影できたのは、これだけでしたが。。。
足下から飛び立った一匹の雌。もしかしたら、羽化直後で翅をのばしていたところだったかも知れません。
すかさず、どこからかやってきた雄が追飛しはじめました。
藪の中だろうが、私もついていきます!
雄が追飛と書きましたが、写真を見ると、雄が先行して飛んでいるのがわかります。
アゲハやモンキチョウに見る行動と同じですね。
うまい具合に、開花したばかりのムラサキケマンの花の上に
落ち着いてくれました。
上が雄で、下向きになっているのが雌です。
山中、妙なヤツにつきまとわれました。ヤマドリなんでしょうが、こんなのは初めて。1m以内にずっとついてきます。「わがはいは・・・」とか語り出しそう。決して負けを認めないタイプのようです。
いつも見るヤマドリはといえば、ほんの一瞬視界の隅を抜けるくらいしか見ない慎重な連中です。あとは「ドドド・・」とほろ打ちする音を聞く程度。
長い尾っぽはどうしました?
そんなに頭尖ってましたっけ?
キミ、本当にヤマドリですか?
ただついてくるばかりじゃありません。ちょっとかまってやろうとすると、挑発に乗って攻撃してきます。もっとも、ツメもくちばしも、ニワトリにつっつかれる程度で、 さほど怖くはありません。でも、何でこんな風になっちゃったのかと思うと、ちょっと心配ではあります。脳に何か悪いのが入り込んでしまったんでしょうか?
家に帰ってネットで探してみると、似たような体験談がいくつか見つかって、笑ってしまいました。もう二度と会えないのかなあ・・・別れた後はちょっと寂しくさえありました。
妻に撮ってもらった1枚。靴をあげると、それだけで飛びかかってきます。
それにしても、うちの奥さん、たった1枚で見事に決めてくれました。私より瞬間をとらえるのがうまいんです。嫉妬しちゃいます(笑)。
もう5年以上前の事ですが、私は海野さんの東北取材についていき、太平洋岸のあるトンボの生息地を訪れたことがありました。汽水域にすむヒヌマイトトンボです。うっかりしたことに、震災直後は、そのあたり一帯が津波にのまれただろう事に全然考えがおよばず、やっと最近になって繋がりました。困ったことに、それ以来、気持ちが落ち着かなくて仕方がありません。
被災地に行くのはボランティア活動でだけと決めていましたが、現地の様子を自分の目で確かめに行くことにしました。そう思い立つのに、不思議なくらい迷う気持ちがありません。早朝の、まだ復興作業がはじまる前の短い時間に、さっと見てくるだけで十分でした。
そこは、海野さんが前の年に見つけられた場所でした。だいたいの場所を教えてもらい、自分の記憶と合わせて現地入り。変わり果てた光景に心もうばわれながらも、Google Mapでここじゃないかと当たりをつけていた場所に向かいます。何とも不思議な事ですが、現場に立った瞬間、ここに違いないとすぐに思うことができました。
29日。海野さんより、2004年7月撮影のヒヌマイトトンボの生息地の写真を送っていただきました。ブログに使ってくれとのありがたいお言葉。。。本当にありがとうございます!
川幅といい土手の雰囲気も間違いなさそうです。ただ、改めてかつての光景を見ると、遠方の家も電柱も木々も流されてしまったとは信じられず、今の風景とはなかなか重なりません。
確信を持つのは難しいと思っていたら、横で見ていた妻が、Google Earthのストリートビューから海野さんの画像に写っている住宅を発見してくれました。これで間違いなくその場に立っていたことを確信しました。
さて、再び現地の現在の様子。
なんと驚いたことに、川岸のアシは新しい芽を伸ばしていました。津波の影響がないわけではないのでしょうが、信じられないくらい普通に見えます。
かつて7月に訪れたときは、背丈よりも高くなったこのアシをかきわけ、ヒヌマイトトンボを探しました。まさかとは思いますが、今年も同じように高いアシ原がひろがった光景が見られるようになるのでしょうか。
肝心のヒヌマイトトンボの幼虫は、今どうしているでしょう。どうやら人の作った建造物よりしっかり地面に根づいているアシです。この根などにしがみついているすれば、ひょっとして生き続けていないだろうかと期待してしまいました。
津波は100%塩水ですし、それだけでも生きていられないと思いますが、わざわざ汽水域を好むあたり、私の想像などまるで及ばない強さを持っているかも知れません。
付近にはベンケイガニでしょうか、地中に穴を掘って活動しているものの存在もはっきりわかりました。
テレビや新聞・雑誌である程度被災地の様子は想像できました。確かに、眼前にひろがっていたのは、伝えられている通りの大変な状況でした。しかし、被災範囲の広大さ、そして波が達した高さのようなスケール感は、やはり実際に同じ空間に立ってみて初めて実感できるものでした。車を降りてしばらく歩いた場所では、海岸線から1.5km以上ほとんど何も残っていないような、あまりに惨い光景でした。
Google Earthで「表示>過去のイメージ」を使うと、場所によっては被災前の美しい光景を見ることができます。そして、震災後の被災地の様子は、かなり細かくその後の変化を見ることもできます。この記録は本当に貴重なものです。記録に残して公開しようと決意し実践したスタッフの「心」を思うと、何だか泣けてきます。
道路脇に時計が1つ。誰かが目立つところに置いてくれたように見えました。私は少しの間、時計を見つめたまま動けなくなってしまいました。
自分の仕事部屋でカチカチいっている古い時計と同じ型に思えてなりません。地震の時に止まってしまった、あの時計です。日付もおそらく時刻も、波に流されているうちにずれてしまったのでしょう。この時計を使っている私にはよくわかりますが、日付と曜日の表示は、簡単に動いてしまいますし、時刻だってそうです。たぶん地震があるまでの50年間、正確に時を刻みながら、家族の成長を見守ってきたことでしょう。横たわる姿は本当に悲しそうでした。
ヒヌマイトトンボの生息地を訪ねて来たつもりでしたが、この時計を見ることも、はじめから予定に組み込まれていたかのような、何とも不思議な気持ちになりました。
これはある橋の上で見た光景です。金属の手すりがものすごい力ではぎ取られて行った様子が見えます。水の力とは、これほどまで凶暴になれるものなのかと啞然としてしまいました。
1cm以上太さがあるボルトに、ナットが残っていました。欄干の基部を、津波は強引に引きちぎっていったのです。
こんな様子を見るとまた、川岸に根づいたアシが津波に流されずに新しい芽を吹いている事が、いかに驚異的かがわかります。
家は確かにそこにあったのです。
土台だけがかろうじて残っているものの、上は全て引きはがされて、波にもまれて砕かれ運ばれて行った様子が目に浮かびます。
家を囲っていたスギの木も、乱暴に折り取られてしまいました。写真の1本はまだ形が残っていますが、幹の一部が繊維状にしか残っていないような木もたくさんあります。
狭い範囲を少しだけ見てまわりましたが、あまりに酷い状況でした。
また、最初はわからなかったのですが、次第に、かなり片付けが進んでいる様子も見えてきました。道路・水路は整理されて、電線工事も徐々に進んでいます。それでも、一見すると気がつかないくらいなのです。
この震災の復興は大変な作業量です。こうして見てまわってよくわかりました。そして自分も災害ボランティアに参加して、決して邪魔にならないだろうと自信を持ちました。
所々に見える、植物たちの息吹は、私の目にも何と美しいことかと思いました。被災された方々を勇気づけて欲しいと思います。
サクラは折られても咲いているものがありましたし、庭先のラッパスイセンは、ニュースでも報じられているように、いたるところで咲いていました。ケヤキやエノキは若葉が芽吹いてきていました。フジもクズも津波にも抜き取れず残っていました。これから大地を少しずつ緑が覆っていくと思います。片付けの邪魔にならないか、心配でさえあります。
それと賑やかな鳥の声もありました。スズメにセキレイ、キジ、トビなどなど。奥の方の高台の林では、私は普段聞くことのない、コジュケイとガビチョウの声が響いておりました。
朝7時には被災地を離れ、山形に戻る道に入りました。自宅に戻ってすぐに、連休中は受け入れ体勢を一旦ストップするようなニュースを見て一瞬へこみましたが、連休明けにはどこかの片付け活動に参加したいと思っています。
山形新聞で連載中の「やまがた昆虫図鑑」。
おかげさまで好評をいただき、まもなく200回に届こうとしております。
その中で、私は1つ大きなミスをやっていたことに最近気づきました。
4月7日づけのニホンセセリモドキですが、ヘアペンシルを出しているのは「雌」として書いています。
これが大きな間違いで、私はもうしばらく勘違いしながら、この虫を観察しておりました。
正しくは「雄」です。
多くのガが雌が性フェロモンを発する行動と同じように見てしまっていました。
新聞紙面では訂正を入れることができませんので、まず、ここで訂正させていただきます。
もちろん、書籍版の発刊の際には、正しく修正したものをお届けします。
「山形大昆虫展」開催中です!
http://www.gassanasahi-hakubutsumura.co.jp/daikon/daikon.htm
私も、虫の音展示に協力しています。
展示期間は4月23日〜5月29日
会場は、月山あさひ博物村内、文化創造館です。
開館時間は9:00〜17:00
入館料は大人700円子供450円幼児100円 同じチケットで、アマゾン自然館も見学できます。
現地周辺の地図
落ち着いた雰囲気の館内に、様々なブースが作られています。
中央に並ぶガラスケースは生き虫展示。なかなか個性的な海外の珍しい虫たちが展示されています。これは必見!
ウデムシ、タマヤスデ、カステルナウディツヤクワガタ、ホンコノハムシ、巨大ゴキブリなどなど
県内で出土した昆虫の化石 庄内藩の家老にして博物学者 松森胤保の展示
山形に戻ってから、どうも毎年春はギフチョウに時間を使いすぎです。それで気がついたらモンシロチョウがナノハナで吸蜜する定番写真が全然無かったりして、これはいけません。
ナノハナに吸蜜するモンシロチョウの写真を持っていないなんて、早くこの状況を打破しなくては!
近所の川辺にナノハナが咲くのは、昨年はじめて気がつきました。今年はしっかり押さえたいと思います。
その土手のナノハナも、そろそろ咲きはじめです。
卵を産んでくれれば、ここの葉で飼育しながら成長も撮影しよう。
そういう地道な、でも結構楽しい作業を復活させよう。
やるべき事は本当にたくさんあります。
秋を迎える頃に楽しく笑っていられるように、がんばろう!
ニホンミツバチ、ビロウドツリアブ、ハナアブ、ハナバチ、ルリシジミ・・・
様々な虫たちが吸蜜・花粉集めに集まっていました。
パナGH2とシグマMacro150mmでの昆虫映像撮影は、今までにない楽しさがあります。
50mmマクロ+1.4倍テレコンより、断然これ↑がいいと思いました。
何より距離を取れるのが嬉しい!虫たちはこちらに気にしない自然な姿を見せてくれます。
ただし、カメラと虫の距離が離れたことで問題が1つ出てきました。集音力の低下です。
虫の羽音がないのがあまりに寂しすぎる・・・
というわけで、Youtubeのオーディオ入れ替え機能を使ってみました。
もちろん、ここは虫の羽音をしっかり入れてお見せしなければならないところです。
でかくなりますが、ガンマイクは必須と思いました。