山形県内では局所的ですが、いくつか生息地があります。
どこもかなり以前から生息が報告されているポイントで、生息域が拡大しているわけでも
減少しているわけでもないように思われます。
今年はじめてツクツクボウシの声を聞いたのは7月24日。
同じ場所に再び訪れてみると、ありがたいことに低いヤナギで鳴いているものがいくつかいました。
庄内に移って3年目にしてようやくまともに撮影できました。
土手の上の方にアオバセセリが見えました。
遠い。。。届かんなあ。
諦めて下から見ていると、思いがけずおりてきました。
しかし、パッとやぶに飛び込んで姿が見えなくなってしまいました。
これは前にも何度か見た行動。。。チャンス到来!
葉裏で休むアオバセセリです。
まともにストロボをあてると、こんな不自然な感じになってしまいます。
青い翅は見た目以上に光りますが、複眼も妙な感じに光ってしまいます。
光軸をずらし、露出も気をつけて撮影。
少々地味な感じですが、見た目に近く撮れています。
一度休むと決めたら、とことん休むつもりのようです。
ちょっとおどかして飛ばしても、すぐ近くの葉裏に隠れてくれました。
ありがたいモデルさんに安眠妨害の連続で申し訳なかったですが。。。
ヒグラシは薄暗い中で鳴いているので姿は見えにくいのですが、とってもキレイなセミです。
夕方の盛んに鳴いている姿を撮影しましたが、暗い林の中、ストロボ無しにはとてもこの鮮やかな姿は写せません。
こちらは雄。
こちらが雌です。
雄の方がお腹が大きいのは、音を共鳴させる管の役割をしているためで、内部はほとんど空洞です。
T山の尾根道を歩いてヒグラシを探しました。割と低い位置で鳴いて撮影しやすかったです。
ただし薄暗い林の中で、また無数のヤブカに襲われました。
他、道中撮影した虫たち。この日は収穫は少なめでした。
ヒメコガネ
色んな植物の葉を食べていますが、シダ類まで食っています。
ホソカッコウムシ
小さくしか撮れなかったのでトリミングしています。
すぐに逃げられてしまって残念でした。。。
アサギマダラ
この時期にしては珍しく、こんな低山におりました。翅がだいぶ傷んでいます。
どういう流れでここにいるのでしょう?
家の周辺はヒトスジシマカばかりですが、高舘山の尾根道ではヤマトヤブカも少なくありません。やられてばかりでは面白くもないので1枚撮影してからやっつけることに。
このまま、もう少しお腹が膨れるまで・・・などと粘っているうちに、ヤブカはお腹いっぱいになって飛び去ってしまいました。
ありゃ、結局逃がしてしまった・・・
ふと気がつくと、近くにお腹いっぱいに血を吸ってくれた一匹がとまっています。逆光気味に撮ったらキレイそう・・・とたんに大事なモデルさんとなったヤブカを脅かさないように、そっと撮影準備。
この赤は、私の血の赤です。さっきまで体の中を巡っていた、いわば私の分身・・・
ここで気がつきました。お尻から数秒おきに一滴ずつおしっこを出しています。
これはついでに写真にも撮っておこう!と思い立ちましたが、それからが大変でした。タイミングはかなり気まぐれ、しかも相当短い一瞬の出来事です。ヨコバイより難しい!
40枚くらい切って、ようやく1枚残りました。う〜ん腕が悪い
おそらく、余分な水分を排出しているものと思います。
家の中のカでも時々、つぶすと水分の少ないボテッとした血を持ったのがいます。こんな風に積極的に水分を排出した結果なのでしょう。
今年はじめての飛島。
実は来月はじめに飛島での観察会を企画していて、その下見です。
ついこの間、定期船が新しくなったばかりで、そちらも期待しながら乗り込みました。
船内の様子。
何でかな〜前とほとんど変わりがないように感じてしまいました。
もっとも前をよくおぼえてもいないんですが・・・
速度はアップして10分短縮。酒田ー飛島間を80分で結びます。
この日は6〜7mの風で、それなりに揺れました。
自分は船酔いしない人のつもりなんですが、一瞬、アレッと思う瞬間がありました。
ちょっと残念に思ったのは、前のように自由にデッキに出れない雰囲気だったことです。
でも、気分が悪くなった事もあって、何度か出てみました。
出られるのは前の半分くらいの広さでした。
※上記は全くの勘違いでした。
新しい定期船には二階展望デッキが整備されています。その様子は>>>
前前から気になっていたのですが、波間にすれすれに飛んでいるこの鳥はオオミズナギドリでしょうか。
村上沖の粟島に繁殖地があるということを最近になって知りました。
今日の目的は、次の観察会でのコースを歩いて所要時間の確認をとることです。なので、あまりじっくり見てまわることができませんでしたが、なかなか面白いものを見ることができました。
まずはトラフカミキリ
クワの古木にぽつんととまっています。
ちょっと驚かせると歩きまわりますが、すぐに幹の途中で動かなくなります。
辺りを見まわしているようなポーズ。テリトリーを見張っているのでしょうか。
トラフカミキリはアシナガバチにそっくりです。
これはキアシナガバチに似た色合い。
突然藪から飛びだしてきてビックリさせてくれました。
オオトモエです。二年前はハグルマトモエ(たぶん)を撮影しています。
道路に落っこちていたミヤマクワガタの頭。驚きました。
数日前に永幡さんに「飛島にはミヤマクワガタもいるんです」と聞いて、へ〜意外、なんて言っていたばかりなのに、こんなに早くそれらしきものを見るとは。。。
もちろん、できれば生きているモノを見たかったです。
食べたのは何者でしょう? 飛島だからタヌキやイタチってことはないと思います。
いや、そんなことはないかな。。。
オオシオカラトンボ
トンボはこのほか、シオカラトンボ、ウスバキトンボ、ギンヤンマを見ました。
一度、オニヤンマらしきものが視界の隅を通っていきました。
ストロボを使うとこんなになってしまうのですが、普通のクロヒカゲです。
画像には残せませんでしたが、チョウは他にゴマダラチョウとルリタテハを見ました。
まったく何てこった・・・こんなの見たことありません。
二年ぶりに訪れた夏の飛島で見たものは、はるかにものすごい光景でした。
イヌザンショウに群れるアオスジアゲハ。
前に見たときはいても30匹くらいだったと思いますが、軽く100を超えています。
飛島は今やアオスジアゲハの島の様相。
どこを歩いても視界の中に入ってきます。
ヤブガラシとノブドウの花がメインの吸蜜源のようでした。
飛島でアオスジアゲハが最初に採集されたのは1970年代と聞きます。
しかし、食草のタブノキはもともと飛島全体を覆っていました。
爆発的に発生する要素はあったわけです。
それにしてもスゴイ状況。。。
離島という特殊な環境で、アオスジアゲハとタブノキの関係はこれからどう変わっていくのでしょう。
どうも楽観視できないものを感じます。漠然とながら・・・
本日より、山形新聞にて「やまがた昆虫図鑑」スタートしました。第一回はミヤマクワガタ。
私と永幡さんの二人で連載していきます。
山形のみなさま、どうぞよろしくお願いします!
夕方から永幡さんと米沢方面へ。
目的はヒメボタルだったのですが、こちらは時期が合わず、その代わりヘイケボタルが水路にたくさん見られました。ヘイケボタルは止水だと思い込んでいましたが、流れのあるところにもいるんですね。。。
連続した20秒露光4枚からの合成。
ゲンジボタルとは明らかに違う光跡が残りました。
この画像からも、短くこまめに光るヘイケボタルの発光の特徴が読みとれます。
盛んに群飛していたのは8時半くらいまででした。
その後はとまっておとなしく光っていたので、アップを狙ってみました。
近くにはクロマドボタルの幼虫も。
こちらはシャクトリムシのように歩きながらの発光です。
光っている様子を撮影しようとしばらく格闘しましたが、結局うまくは写せませんでした。