少し前にストロボの閃光時間が気になりだして、ネット検索を繰り返していましたが、間もなく、非常に興味深いストロボにたどり着いていました。世の中にこんなモノがあるなんて、全く知らずにいたのは不覚でした。もう2年前に登場しています。いつかこんなモノが出るだろうと予感はありましたけど、私のアンテナは、しばらく折れたまま放ったらかしになっていたようで・・・
▲VELA LABSのサイトより
VELA ONE というLEDを使った高速閃光ストロボです。 (さらに…)
愛用のコメットのモノブロック、Twinkle-04FSは、高速閃光をウリにしているストロボ。シリーズカット方式という調光方式を使っていて、閃光時間で光量を調整する、小型のクリップオンストロボと同じ調光方法らしい。とはいっても閃光時間は最小1/64光量で1/13000と、小型のクリップオンには全然負けます。
その1/13000秒ですが、t0.1ではなく、t0.5のデータじゃないかと最近心配になっています。シリーズカット方式はt0.1とt0.5の差があまりないそうですけど、本当なんでしょうか。ミニルーターを使ったテスト撮影をやってみました。
▲COMET TWINKLE-04FS @1/64光量
モノブロックとしては優秀な方と思いますが、最近テストしているものと比較すると、ちょっぴり凹みます。 (さらに…)
Yongnuo YN560 Ⅲが届きました。いい機会ですので、手持ちの高速閃光ストロボを、まとめてテストしてみました。ミニルーターの先に新聞のチラシを貼り付け、高速回転させた状態を撮影しています。
閃光時間の計測とはいきませんが、自分的には面白い結果が出ました。
▲ SUNPAK auto 16R @1/256光量
HPやマニュアルの仕様に閃光時間1/60000秒とありますので、そう信じてちゃんとチェックしていませんでした。思っていたよりブレます。 (さらに…)
クマスズムシの鳴き声の、不思議な響きの秘密が分かりました。スローで見て聞くと、翅の開く時と閉じる時で二つの違った音が発生しているのがわかります。開く動作は素早く、音もブンと短い音(10倍スロー音の印象)。そして閉じる動作でメインのコーーと長い音を発生させています。右翅のヤスリの歯が左右両方向にひっかりがあって摩擦振動を発生させることが想像できます。
二つの音が交互に繰り返されていますが、非常な高速な世界の出来事で、私たちの耳には分解できません。
FS700の2KRAW240fpsをSHOGUN INFERNOで収録。音声はSHOGUN INFERNOのアナログ入力による同録です。10倍スロー映像もリアル音声付きです。
飼育中のマツムシを撮影しました。
FS700の2KRAW240fpsをSHOGUN INFERNOで収録。音声はSHOGUN INFERNOのアナログ入力による同録です。後半は音声同録の10倍スロー映像です。
またちょっとブログの更新が途切れてしまいました・・・久しぶりに動画をYouTubeにアップしました。
夜のカンタンは灯りに敏感です。何度か撮影を試みましたが失敗の連続でした。秋が深まり昼に鳴くようになって、ようやく満足できる撮影ができました。音声同録のスロー映像です。
カンタンの声は、ルルル・・・と単調な音の連続に聞こえますが、意外に複雑です。スロー映像を見ると、翅を細かく3回こすって一息入れて次の3回・・・を繰り返しているのがわかります。もちろん、音の方も、3音ずつ区切った一定のリズムの繰り返しです。音データだけでも音声波形で確認できます。通常速度では我々人間には知覚できない世界です。
スロー映像から、もう一つ興味深い事に気づきました。微妙な変化ですが、翅が葉っぱから離れた瞬間、鳴き声のボリュームが下がるのを感じます。カンタンは鳴く時は必ず、翅を葉っぱなどに接しているのですが、そうすることで葉に振動を伝えて音を増幅しているのではないかと、以前から考えていました。この映像を見て聞いて、やっぱりそうじゃないかと思いを深めました。
鳴き声もド級な大型のキリギリス、カヤキリの鳴き声の音声波形です。
▲一秒間に100回程度と意外に細かく翅をこすり合わせているのが確認できます。
ハイスピード動画を撮影しました。翅の動きが細かい事は確認できたものの、やはり単調であまり面白いものではありませんでした。
▲FS700の2KRAW240fpsをSHOGUN INFERNOで収録。音声はSHOGUN INFERNOのアナログ入力による同録です。
ところが、また音声波形に戻って、さらに拡大表示してみると思いがけないものが見えてきました。小さな音が手前に必ず1つ入っています。
これはもしやキリギリスやウマオイの「チョン」音と同質のものでしょうか?
これはもはや240fps程度のスロー映像では確認できないレベル・・・
音声波形を精査する方が手間がかからないし、映像より深い情報が得られる場合もありますね。
石川県加賀市での撮影。スローで見ると、翅のこすり合わせ3回で1セットを繰り返しているのがわかります。意外に複雑な動きです。単調だけど不思議な音色の秘密が見えてきそうです。
FS700の2KRAW240fpsをSHOGUN INFERNOで収録。音声はSHOGUN INFERNOのアナログ入力による同録です。
マイクはSennheiser MKH8060
オナガササキリの鳴き声の音声波形です。
ザッの音1つが0.2秒ほどで、その中には10の細かい音がある事がわかります。0.02秒に一音では、もはや人の耳(脳)では分解できないレベルです。映像についてですと15fps(約0.06秒に一コマ)と24fps(約0.04秒に一コマ)では滑らかさに明らかな違いがわかりますが、人の時間的分解能は0.05秒あたりでしょうか。音もその辺りを境に、ビー的な音かビビビ的な音か聞こえ感が変わってくるとか?
こういう話題って高校の物理で扱ったりしました? 若い頃、マジメに勉強していなかった自分。。。今更ですが勉強します。
映像は一秒間に1000コマも撮れれば、相当な高速度映像となりますが、音声の場合は一秒間を4万4100(44.1kHz)に分解して記録するのも普通。今では9万6000(96kHz)が標準的なくらいです。普通に録音しても、音のスローはとても簡単に作ることができます。映像よりずっと簡単でお手軽。でも、あまりそんな技術を使う機会はあまりないと思います。せいぜい虫の音くらいでしょうか?
▲9月4日撮影。スローで見ると、0.2秒に約10の音が、確かに翅をこすり合わせて作られている事がわかります。
高速度動画はふつう音を記録しません。SONYのカメラには120fpsで音も記録する機種がいくつかありますが(アクションカムでも!)、240fpsでは自分の知る限りないと思います。オナガササキリのスロー映像は以前にもYouTubeにアップしましたが、音は別のものを後付けしていて、決して自信を持って世に出せるようなものではありませんでした。今年からは、FS700の2KRAW240fpsをSHOGUN INFERNOで収録する際、音声をアナログ入力。念願のスローでの音声同録が可能になりました。ただし240fpsのみの話。また、そのようにしてShogun INFERNOに記録したスロー動画は、映像と音のスピードが違っていたり、タイミングがずれていたりで、編集での修正が必用です。
自分の耳には高い音で聞こえにくいのか、音量が小さいのか、周りのセミの声も邪魔して、鳴き声を探すのが難しい鳴く虫です。石川県加賀市にて撮影。
FS700の2KRAW240fpsをSHOGUN INFERNOで収録。音声はSHOGUN INFERNOのアナログ入力による同録です。
マイクはSennheiser MKH8060
最近、気がついたのですが、音のする方に頭頂部を向けると何故か正面向くより高い虫の声が聞こえます。まさか・・・とは思います。耳の角度の関係でしょうけど。こういうのも、今、この年の自分だけが分かることですので、メモっておきましょう。
ある人には聞こえるのに自分には聞こえない音がある。
自分には聞こえるのにある人には聞こえない音がある。
ちょっぴり悲しいこともあるけれど、自分は最近ようやくおもしろいと思えるようになってきました。
生きもの写真リトルリーグ2017 結果はこちら
使い始めて3年目になるSennheiser MKH8060。GH5にDMW-XLR1を介して取り付けたところ、期待以上のマッチングに大満足です。
ところで、このDMW-XLR1。カタログスペックでは96kHz/24bitで記録できるとあります。これは私が現在メインの録音機として使っているZoom H6と同じスペック。それじゃあ、映像から音声を抜き出して、Audacityで波形もチェックしてみましょう。
YouTube用に書き出した時点で48kHzにリサンプルされますので、オリジナルのMOVファイルをQuicktime Player7で開き、音声だけWAVに書き出し、Audacityで開きました。(あとで気がついたのですが、MOVファイルを直接Audacityに読み込ませることもできました)
スペクトログラムを見ても、ちゃんと48kHz付近まで記録されています。全然問題ナシ。いつもH6のファイルを見ているのと何も変わりません。
ちなみに、モノラルでの収録ですが、DMW-XLR1の設定で左右2chに記録しています。
パワーの強い部分は黄色〜白で示されます。オナガササキリの声は、14〜15kHz付近、それと20kHz付近が最も強いと読み取れます。
現在48才の私の耳には、このオナガササキリの声が以前ほど強く入ってこなくなっていること、自覚しています。オナガはまだよくて、ウスイロはかなりヤバい・・・ホシササキリは全くダメで、5年前、43才の時点で既にほとんど聞こえませんでした。
Youtube動画を見て、音ちゃんと入っていないじゃないの? すごいマイクをつけた割に大したことないんじゃない? と思った方、どうぞご注意を。音はしっかり録れているはずです。かく言う私の耳にも弱くしか聞こえないのですが・・・
繰り返しますが、DMW-XLR1はとってもよかった! 機材はコンパクトにまとまりハイレゾに同録できるのですから、ワンマンでやっている者としては大変ありがたいです。ファンタム電源を使うのでバッテリーの減りが早くなるだろうと覚悟していましたが、余計な心配でした。カメラがスリープに入れば、電源供給も止まります。使ってみてから、あ、そうかと気がつきました。
ハラヒシバッタでしょうか。時々、瞬間的にパッと翅を開く行動が見られます。耳に聞こえる音はありません。音声波形を調べても48kHz付近まで特に音らしきものを見られませんでした。
38秒からスロー。スローで確認しても、ただ後翅を広げているだけで、発音ではないように見えます。視覚的なディスプレイのようです。
スローの最初のカット、ピントが合っていませんが、奥に交尾中のカップルがいて、手前の雄の翅の動きに反応しているのが確認できます。
周りの草にとけこみ、普段はまず見つからないキアゲハの蛹です。それがどうしたことか、この蛹は時々大きく震えて、遠くからもよく目立っていました。何か変だと近づいて見ると、蛹の表面には黒い小さなハチの姿が・・・・
小さいけれど恐ろしい寄生蜂、アオムシコバチが産卵中でした。蛹の表面には黒い点のようの傷がいくつも見られ、すでにたくさんの卵が産みつけられたことが想像できました。残念ながら、この蛹、成虫への羽化は絶望的です。
ZOOM H6, RODE NT5 (Omni Stereo) 2017.0821 山形県鶴岡市
ビービー鳴いているのがハマスズです。ひとり鳴きのスズムシ、ヒロバネカンタンの声も聞こえます
いつも9月末になってから、そういえばハマスズは・・・と慌てて最後の生き残りのようなのを撮影していました。一番旬な頃を逃してしまうのは、砂浜が海水浴場&有料駐車場になってしまい、またそのうちにと思っているうちに出遅れてしまうのです。やっと今年ベストシーズンを捕まえました。
雌を撮影して画像を確認してハッとしました。まるで翅の下の砂地が透けて見えているようです。もちろん、これは翅の模様ですし、翅の下はお腹なのですが、見事なものです。白く明るい砂が影を柔らかく起こしてくれて、ただストロボでバシャッとやっただけなのに、思いがけず美しく撮影できました。体長7〜8mmの小さなコオロギです。
ZOOM H6, sennheiser MKH8060 2017.0821 山形県鶴岡市
庄内砂丘のハマスズ。ガンマイクで1匹の声をピックアップ
本格的に鳴く虫シーズンに入ってしばらく経ちますが、GH5の音声アクセサリーDMW-XLR1を導入しました。
Sennheiser MKH8060を乗っけてもバランスよく、ケーブル類を最小限に少なくすることができます。分かってはいましたが、これはもっと早く買っとくべきでした。。。
届いたその日、夕方ギリギリに撮影した映像です。川と線路が近い悪条件ながら、バッタのかすかな鳴き声をしっかり捉えてくれます。MKH8060は古いRODEの輪ゴム式ショックマウントでセット。絞りの音は拾いますが、ハンドノイズはほとんど感じられません。シューとの接続部分がちょっと心配ですが、現場での荒っぽい撮影に無くてはならないモノになりそうです。
不思議だったのは、確実にクリップするだろうと思われた列車の大音量も歪まずに記録されたことです。MKH8060の性能のよさなのか、 DMW-XLR1が素晴らしいのか、期待以上の効果がありました。
やっとキリギリスのコーリングを撮影できました。野外ではブッシュの根ぎわを住みかにしていて、鳴き声はバッチリ聞こえているのにまるで姿が見えません。数年前に小諸で撮影したのは何だったのか・・・地域差で性格が違うのか、そういう日だったのか・・・・今年は庄内であらためてキリギリスの手強さに直面しました。
諦めて、飼育下での撮影です。といっても、飼育ケースの中ではなく、庭にセットした2.5Mテントケージの中に離しての半自然状態での撮影です。拍子抜けするくらい簡単に撮影できました。
FS700の2KRAW240fpsをSHOGUN INFERNOで収録。音声はSHOGUN INFERNOのアナログ入力による同録です。
私には意外だったのですが、高い音を出すツユムシよりずっと細かく翅をこすり合わせています。4倍スローでは全然足りず、10倍スローで見て聴いてちょうどいいくらいに思いました。