Kiyoaki Takashima/ 高嶋清明のBLOG

月: 2010年7月

  • ヒグラシほか

    ヒグラシは薄暗い中で鳴いているので姿は見えにくいのですが、とってもキレイなセミです。
    夕方の盛んに鳴いている姿を撮影しましたが、暗い林の中、ストロボ無しにはとてもこの鮮やかな姿は写せません。

    こちらは雄。


    こちらが雌です。
    雄の方がお腹が大きいのは、音を共鳴させる管の役割をしているためで、内部はほとんど空洞です。

    T山の尾根道を歩いてヒグラシを探しました。割と低い位置で鳴いて撮影しやすかったです。
    ただし薄暗い林の中で、また無数のヤブカに襲われました。

    他、道中撮影した虫たち。この日は収穫は少なめでした。

    ヒメコガネ

    色んな植物の葉を食べていますが、シダ類まで食っています。

    アシグロツユムシの幼虫

    葉を食べています。

    イチモンジカメノコハムシ

    ムラサキシキブの葉を食べます。

    たぶん、これがイチモンジカメノコハムシの食痕

    ノコギリカミキリ

    今年はじめてみました。

    ホソカッコウムシ

    小さくしか撮れなかったのでトリミングしています。
    すぐに逃げられてしまって残念でした。。。

    アサギマダラ

    この時期にしては珍しく、こんな低山におりました。翅がだいぶ傷んでいます。
    どういう流れでここにいるのでしょう?

  • ヤマトヤブカ

    家の周辺はヒトスジシマカばかりですが、高舘山の尾根道ではヤマトヤブカも少なくありません。やられてばかりでは面白くもないので1枚撮影してからやっつけることに。

    このまま、もう少しお腹が膨れるまで・・・などと粘っているうちに、ヤブカはお腹いっぱいになって飛び去ってしまいました。
    ありゃ、結局逃がしてしまった・・・

    ふと気がつくと、近くにお腹いっぱいに血を吸ってくれた一匹がとまっています。逆光気味に撮ったらキレイそう・・・とたんに大事なモデルさんとなったヤブカを脅かさないように、そっと撮影準備。

    この赤は、私の血の赤です。さっきまで体の中を巡っていた、いわば私の分身・・・

    ここで気がつきました。お尻から数秒おきに一滴ずつおしっこを出しています。

    これはついでに写真にも撮っておこう!と思い立ちましたが、それからが大変でした。タイミングはかなり気まぐれ、しかも相当短い一瞬の出来事です。ヨコバイより難しい!

    40枚くらい切って、ようやく1枚残りました。う〜ん腕が悪い

    おそらく、余分な水分を排出しているものと思います。
    家の中のカでも時々、つぶすと水分の少ないボテッとした血を持ったのがいます。こんな風に積極的に水分を排出した結果なのでしょう。

  • 新定期船の印象

    今年はじめての飛島。
    実は来月はじめに飛島での観察会を企画していて、その下見です。
    ついこの間、定期船が新しくなったばかりで、そちらも期待しながら乗り込みました。

    船内の様子。
    何でかな〜前とほとんど変わりがないように感じてしまいました。

    もっとも前をよくおぼえてもいないんですが・・・

    速度はアップして10分短縮。酒田ー飛島間を80分で結びます。

    この日は6〜7mの風で、それなりに揺れました。
    自分は船酔いしない人のつもりなんですが、一瞬、アレッと思う瞬間がありました。

    ちょっと残念に思ったのは、前のように自由にデッキに出れない雰囲気だったことです。
    でも、気分が悪くなった事もあって、何度か出てみました。


    出られるのは前の半分くらいの広さでした。

    ※上記は全くの勘違いでした。
    新しい定期船には二階展望デッキが整備されています。その様子は>>>

    前前から気になっていたのですが、波間にすれすれに飛んでいるこの鳥はオオミズナギドリでしょうか。
    村上沖の粟島に繁殖地があるということを最近になって知りました。

  • 飛島の昆虫たち

    今日の目的は、次の観察会でのコースを歩いて所要時間の確認をとることです。なので、あまりじっくり見てまわることができませんでしたが、なかなか面白いものを見ることができました。

    まずはトラフカミキリ

    クワの古木にぽつんととまっています。
    ちょっと驚かせると歩きまわりますが、すぐに幹の途中で動かなくなります。
    辺りを見まわしているようなポーズ。テリトリーを見張っているのでしょうか。

    トラフカミキリはアシナガバチにそっくりです。
    これはキアシナガバチに似た色合い。

    こちらはセグロアシナガバチに似た色をしています。

    突然藪から飛びだしてきてビックリさせてくれました。
    オオトモエです。二年前はハグルマトモエ(たぶん)を撮影しています。

    道路に落っこちていたミヤマクワガタの頭。驚きました。
    数日前に永幡さんに「飛島にはミヤマクワガタもいるんです」と聞いて、へ〜意外、なんて言っていたばかりなのに、こんなに早くそれらしきものを見るとは。。。

    もちろん、できれば生きているモノを見たかったです。
    食べたのは何者でしょう? 飛島だからタヌキやイタチってことはないと思います。
    いや、そんなことはないかな。。。

    オオシオカラトンボ

    トンボはこのほか、シオカラトンボ、ウスバキトンボ、ギンヤンマを見ました。
    一度、オニヤンマらしきものが視界の隅を通っていきました。

    ショウリョウバッタはまだ幼虫

    オンブバッタも幼虫

    姿は見ませんでしたがコカマキリも生息しているようです。

    ストロボを使うとこんなになってしまうのですが、普通のクロヒカゲです。

    画像には残せませんでしたが、チョウは他にゴマダラチョウとルリタテハを見ました。

  • 飛島のアオスジアゲハ

    まったく何てこった・・・こんなの見たことありません。

    二年ぶりに訪れた夏の飛島で見たものは、はるかにものすごい光景でした。


    イヌザンショウに群れるアオスジアゲハ。
    前に見たときはいても30匹くらいだったと思いますが、軽く100を超えています。


    飛島は今やアオスジアゲハの島の様相。
    どこを歩いても視界の中に入ってきます。
    ヤブガラシとノブドウの花がメインの吸蜜源のようでした。

    飛島でアオスジアゲハが最初に採集されたのは1970年代と聞きます。
    しかし、食草のタブノキはもともと飛島全体を覆っていました。
    爆発的に発生する要素はあったわけです。

    それにしてもスゴイ状況。。。

    離島という特殊な環境で、アオスジアゲハとタブノキの関係はこれからどう変わっていくのでしょう。
    どうも楽観視できないものを感じます。漠然とながら・・・

  • お知らせ〜山形新聞連載〜

    本日より、山形新聞にて「やまがた昆虫図鑑」スタートしました。第一回はミヤマクワガタ。
    私と永幡さんの二人で連載していきます。
    山形のみなさま、どうぞよろしくお願いします!

  • アカスジキンカメムシ

    アカスジキンカメムシはその後もキブシの実にたくさん見ます。

    赤いタイプもいました。

    もとい!黒いタイプというべきでしょうね。

    この時期にしては卵が見つかりません。
    産卵するのは別の植物なのかも知れません。
    でも、幼虫が3匹だけいたりしました。

  • セモンジンガサハムシ

    5月に成虫が見られたところを今の季節に探すと、幼虫や蛹、新成虫が見られます。

    この幼虫、脱皮殻の数は4つ? 5齢というと終齢幼虫でしょうか。

    そして新成虫です。春のものより透明感があるように思います。

  • ラベンダー畑にて


    とってもいいラベンダー畑がありました。
    キアゲハがずっと吸蜜してくれています。二日に渡って通ってみました。


    雄だからでしょうか。
    少なくとも3時間は、ラベンダー畑を出ることなく、吸蜜を続けていました。

    何度か雌もやってきて、こんなシーンも。

    雄の翅がボロボロで、ちょっと残念でしたが。。。

    オオウラギンスジヒョウモン

    イチモンジセセリ

    雄が雌に求愛中

    モンキチョウも求愛中

  • 高速度HDビデオカメラ

    一週間ほど、この凄いカメラをお借りしておりました。

    フォトロン社のFASTCAM。解像度1024×1024で、最大秒5400コマでの撮影が可能です。
    HDの高速度カメラでの撮影は初の経験でした。

    ここで撮影した動画は、また機会を見て発表します。
    どうぞお楽しみに。。。

  • トゲアリ


    トゲアリには何のためにこんなトゲがあるのでしょう?
    不意に聞かれたらかなり動揺してしまいそうです。
    何か自分なりの答を用意しておきたいところですが、うまいのが見つかりません。。。


    いかにも勇ましいですが、戦いの武器に使うというものでもないでしょう。
    捕食者が喉にひっかかって嫌がるとか?
    うん、これはアリかも知れません。


    どうしたわけか、幹にたくさん固まっていました。
    幼虫や蛹を持ったものもいます。

    以上、山形市にて。

  • ヘイケボタル

    夕方から永幡さんと米沢方面へ。
    目的はヒメボタルだったのですが、こちらは時期が合わず、その代わりヘイケボタルが水路にたくさん見られました。ヘイケボタルは止水だと思い込んでいましたが、流れのあるところにもいるんですね。。。


    連続した20秒露光4枚からの合成。
    ゲンジボタルとは明らかに違う光跡が残りました。
    この画像からも、短くこまめに光るヘイケボタルの発光の特徴が読みとれます。

    盛んに群飛していたのは8時半くらいまででした。
    その後はとまっておとなしく光っていたので、アップを狙ってみました。

    近くにはクロマドボタルの幼虫も。
    こちらはシャクトリムシのように歩きながらの発光です。
    光っている様子を撮影しようとしばらく格闘しましたが、結局うまくは写せませんでした。

  • ヤブキリが食べているのは

    街灯の下でヤブキリが何か抱えています。
    おやおや、なんか見覚えのあるカーブですよ。

    ヤブキリが抱えていたのはノコギリクワガタの胸から上でした。
    ヤブキリも立派な大アゴを持ってますが、さすがにクワガタのかたいところには歯がたたんでしょう。

    朝に灯りの下でよくカブトやクワガタのこんな哀れな姿を見ますが、てっきりカラスの仕業かと思っていました。
    でも違いますね。夜のうちに何者かにやられてしまうのです。
    最初私はコウモリの仕業と思いつきましたが、タヌキやイタチの可能性も高いでしょう。

  • トラハナムグリ

    赤川河川敷での観察会にて

    ヒルガオに顔を突っ込んでいるトラハナムグリを発見。

    花粉を食べているわけでもなく、そのままお休み中の様子。
    受講生のお一人が「何だかこっちを見ているみたいね」とおっしゃるのを聞いて初めて気がつきましたが、確かに、トラハナムグリの模様は後ろ向きに顔があるようです。
    眼状模様の中心は目の輝きまで!

    残念だったのは、本当の顔の見えるカットを撮影していなかったことです。
    また機会があるとは思いますが。。。

    こちらはアオカナブン。
    だれか幹に傷つけたんでしょうけどNGです!!
    こんな事をしなくともヤナギからは樹液はたっぷり出てますヨ!

    ゴマダラカミキリ。今まさに旬なカミキリです。

    何で「ゴマダラ」というのかという話題が出ました。
    私は考えたこともなかったのですが、とっさに「碁斑」なんじゃないかと答えました。
    イヤ、自信なげにだったので、皆さんの印象には残らなかったかも知れません。
    その後ネットで調べると「胡麻斑」と説明しているものが大半でありましたが、
    自分と同じような見解を見ましたので、それほど的外れではなかったかと安心しているところです。

    増えてきたといえば、マメコガネも最盛期。
    イタドリでも何でもぼろぼろに食っていました。

    これまでちゃんと探してはいませんでしたが、庄内でエビイロカメムシを見たのは実は初めてです。

    ただ、色合いが妙です。羽化直後はこんなだったでしょうか?

  • コケオニグモ

    コケオニグモを見たい見たいと思い続けて10年くらいなります。
    ようやく念願叶いました。。。

    立派な生体で大きさは2cm以上ありました。
    小さな幼体の方が、さらにコケに似ているんじゃないでしょうか。
    来春にまた狙ってみたいと思います。次の出会いが楽しみ ♪

  • コフキトンボ

    ちょっと驚きました。

    コフキトンボがこんなに集まっているのを見たことがありません。

    足場が悪いところで、たくさんいるのに近づけたのはこの1匹だけでした。

    池の畔にはセスジイトトンボもたくさん見られました。

  • シロスジカミキリ

    のちに梅雨明けは18日とされましたが、この16日の午後を境に夏が来たと感じたのは私だけではないでしょう。この日の画像を見直して、あらためて確信しました。

    これは夏の雲です!

    低いヤナギに立派なシロスジカミキリがいました。

    枝をかじっていたようです。

    そのまま待ってみましたが、枝かじりを再開してはくれませんでした。。。

  • アカスジキンカメムシなど

    明日の観察会を前にコースを下見。その途中で見つけた虫たちです。

    まずはアカスジキンカメムシ!この虫しばらく探していました。
    小諸ではミズキ、クマノミズキ、ヤマボウシ、キハダなど様々な植物に見ていましたが、
    庄内に移ってから何故か縁がありませんでした。ミズキを探しても全然見つかりません。

    思いがけず見つけたのは、キブシの実でした。
    あとで調べてみると、全農教のカメムシ図鑑にもちゃんとキブシも寄生植物に含まれていました。

    どうでしょう?大きさといい形といい、まるでキブシの実に擬態しているかのようです。
    金緑色に光るアカスジキンカメムシが見事にとけこんで、これが意外にも気づきにくいんです。

    マダラウスバカゲロウ

    この虫は小諸の海野さんのアトリエで毎年見られる虫でした。
    日中、気がつくと室内にいて窓辺にとまっているんです。
    ひょっとして室内で発生しているんじゃないかと、海野さんと二人冗談交じりに話していたのを思い出します。
    懐かしい〜


    ノコギリカメムシ


    モンシロナガカメムシは植物の種を含む何者かの糞に集まっていました。

  • ヤマトマダラバッタの幼虫

    庄内の砂浜に生息するヤマトマダラバッタ(ヤマトバッタ)。
    これはその幼虫です。

    うまく砂にとけ込んだ模様。1センチにも満たない大きさ。
    見つけるのにまず一回飛んでもらうのですが、着地点を確認して近づいても
    見つけられない事があります。
    このバッタの擬態、なかなかのものと思います。

    近くにはショウリョウバッタの幼虫。
    これも見事な擬態です。

    そしてクルマバッタモドキの幼虫。

    こんな様子を見ていると、彼ら擬態の名手たちは自分を客観視する能力を持っているに違いないと思えてきます。
    少しだけ飛びだした複眼が、視界を相当広くしているのかも知れません。

  • トホシテントウ

    カラスウリの葉を食べるトホシテントウ。

    葉の食べ方は、食痕から想像するに、まず丸く線を描くように食べ進み、それからその内側を食べていくようです。

    少し離れてみると分かります。

    左側の円内は、何かわけあって食べるのをやめてしまったのでしょう。