路傍の虫たちと

 庄内発☆ちんとばし自然だより

5月19日からの東京展を皮切りに、第38回SSP展「自然を楽しむ科学の眼2017ー2018」スタートします。一年に渡り日本全国各地で展示されます。どうぞよろしく!

GH4のVer.2.0で登場した4Kフォト。その時は作例の撮影のお仕事をさせていただきました。ですが、当時はちょっと複雑な思いでした。4Kフォトにはものすごく期待した分、色々残念なことがありました。自分はそれまで電子シャッターを使ったことがほとんどなく、動体歪みが出て当たり前ということを知りませんでした。まず、それがいけなかった。昆虫の飛翔の連続カットが撮れるものと喜んで、1/4000秒とか1/5000秒から始め、すぐに「何だこれは!」となってしまったのです。その後いろんなカメラで電子シャッターを経験して、GH4は優秀な方だったと気づくのですが、4Kフォトで新しい世界を切り開く最初の一歩に関わることを喜んだ直後だっただけに、どうしたらいいんだろうと本気で悩んだことを思い出します。

まあ、それは過去の話。今はGH5の6Kフォトです。

4K60PとVFRでついつい動画に熱心になってしまいますが、チャンスを見ては6Kフォトを試しています。今のところ、撮りやすいミツバチばかりですが、GH4と比べてかなり動体歪みは少なくなっています。ハチの翅の動きは左右対称でずれることがありませんが、電子シャッターは時々あり得ない翅の動きを「作ります」。動体歪みのチェックにわかりやすい被写体です。GH5でのエラー頻度は、個人的な感想ですが、GH4の4Kフォトの半分以下に減っているように思います。



▲3月26日 自宅庭のツバキとニホンミツバチ


▲4月8日 ミチノクエンゴサクとセイヨウミツバチ 


▲4月10日 ウメとニホンミツバチ


▲4月16日 ニホンミツバチの巣

でもねえ・・・ついつい自分の腕を棚に上げて贅沢なことを言ってしまいますが、一発撮りでは結構苦労するだろうシーンも楽々ものにできるのですから、これは使わない手はありません。ホント、カメラさまさまです。

クロヤマアリの巣穴を撮影していたら、働きアリがイモムシを狩って運んできました。巣穴に引き込むまでのわずかな時間に、GH5のVFR(144fps、180fps)で撮影してみました。24fps収録です。


なんと恐ろしいアリの噛みつき。イモムシの最後の抵抗も、とても平常心じゃ見ていられません。長く厳しい冬をようやく乗りきって春を迎えたばかりなのに、なんと厳しい世界でしょう。

サイズと時間のスケールを変えただけで、こんなにも見え方が変わってくるんですね。私たちの目は、そのままでは、足下の小さな自然をとらえる事ができません。カメラがあってこそなんだと、つくづく思います。

GH5のVFR撮影によるスロー動画。実に美しいです。
色が鮮やかで階調豊か、FS700の出番がなくなりそうです。いっそ240fpsや480fpsまで撮れるようにしてほしかったですね。


▲オオイヌノフグリで吸蜜するビロードツリアブ
前脚で葯のあたりをパタパタはたいたり、口吻の動きも何とも不思議です。

通常速度でも脚や口の動きは見えますが、やっぱりスロー映像の方がわかりやすいです。うんとスローでない、2〜4倍くらいのスローでも肉眼では捉えられない世界が色々隠れてそうですね

GH5の手ぶれ補正で、もしかしたら三脚なしでもいけるんじゃないか・・・
ここ数日、実際に野山を歩いてみて、ますます思いを強めています。同時に三脚なしの撮影が、これほど楽しかったかと再認識。ちなみに、これは動画の話

軽く撮影を始められる。軽く撮れてしまう。あれも撮ってみようとすぐに切り換えられる・・・今更ですが、三脚が相当な足かせになっていた事に気づきます。
比較的ブレの少ない場所では、数秒おきにフレームをグッと調整する動きが入って、これはやっぱりマズイかなと思うこともありますが、何か支えがあればいいようです。地面に肘をついたり、幹に体を押しつけたり、それだけで大分違います。重い三脚は持たなくともいいから、軽い三脚もしくは一脚をうまく使えばいいのではないかなあと考えています。

実際に使ってみて初めて気づくGH5の手ぶれ補正のすごさ!この動画も地面に肘をつきながらですが、三脚を使っていません。


ずっと苦労してきた事が技術の進歩で拍子抜けするほど楽になって、この進歩に感謝するばかりですが、また同時に何だか複雑な気持ちになります。
これから車の自動運転が進んだりすると、苦労して運転免許をとって、長い年月をかけてベテランドライバーになった、そんな事が全く無意味に思えてくるかも知れません。はじめっからこれがあれば、あんな事もなかったかも知れない・・・そんな感情をいだく人も少なくないのでは?
人によって様々と思いますが、少なくとも自分は、GH5の手ぶれ補正にそれくらいのインパクトを感じてしまっています。