Kiyoaki Takashima/ 高嶋清明のBLOG

カテゴリー: 昆虫

  • ヘリグロツユムシ

    この虫にはだいぶ前にも一度あっています。2000年9月、帰省先の山形からの帰りに見て、その時はクダマキモドキと間違えてしまいました。不覚にもその間違いに気づいたのは昨年になってからのことです。ヘリグロツユムシという存在を意識したのもそれからで、今年になってようやくまとまった数を見ています。

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  • ヤマトマダラバッタ

    砂浜の草地にすむヤマトマダラバッタ(ヤマトバッタ)。もうほとんど羽化してしまったのか、成虫ばかりが目につきました。

    地表低くをすばやく飛び、俊敏に着地しピタリと動きをとめる。それだけでももう目くらましにあったようになります。バッタもその事をよく心得ているようです。

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    目くらましといえば、ショウリョウバッタもなかなかのものです。バッタの中でも相当でかいほうなのですが、こんな模様のものがこんな草地にいたら・・・まず見つからないでしょう。

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  • ハナダカバチ

    庄内浜にきっといるだろうと昨年も探していたハナダカバチ。結局見つからずでそのままだったのですが、永幡さんより庄内で見たとのメールをもらいました。う〜ん、またしても先を越されましたが、でも嬉しいニュースです。連絡をもらった翌日、現地に行ってみました。

    確かにいました。上下にブンブン震えるような飛び方なのか〜。実は見るのも初めて。

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    砂浜の一角に多いときで5匹。時々砂に下りて休みますが、視界に何か飛んでくるとサーッと寄っていきます。どうも雌待ちの雄ばかりのようです。

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    1時間ほど観察を続けましたが、同じ動きの繰り返し。残念ながら雌の姿は一度も見ませんでした。
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  • ナギサスズ

    ウミコオロギ(ナギサスズ)は鳴かないので、声をたよりに探すわけにはいかない。でも、丸い石がごろごろしているような海岸にすむと何かに書いてあった。その情報を頼りに、庄内の海岸を探してみた。

    すると昨年から何度も通った場所がまさにそうだったことに今さら気づく。漂流物をどけて探しはじめると、すぐにそれらしい姿が目に飛び込んできた。
    拍子抜けするほど簡単に見つかったが、それからが一苦労だった。
    丸い石の層はかなり深く、石をどけても更に下に隠れてしまう。延々その繰り返しなのだ。。。
    10分ほどかけてようやく雌雄満足のいくカットが撮れた。

    しかし、これは成虫なんだろうか。
    親になっても翅をもたないので、はっきりわからない。
    体型のバランスを見ると、たぶん成虫なのだろう。

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    生息地はこんな場所
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  • ベッコウバチの一種

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    夕方の砂浜で、一匹のベッコウバチがクモを引いているのに出会った。

    オオシロフベッコウに似ているが、一回り小さい。最初見たときから落ちつきなく、何だかおかしな動きだった。しばらく見ていてわかったのだが、近くを歩くアリをおそれているらしい。


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    獲物をとられる心配をしているようだけど、気にしすぎじゃないかと思った。

    でも、それは大きな間違い。瞬のうちにクモはアリに奪われてしまったのだ。
    穴に引き込むのを撮影しようと狙っていた私も唖然とするばかりだった。


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    砂浜で出会ったシロスジコガネ。地面をてくてく歩いていた。

  • クマゼミ

    ようやくこの耳でクマゼミの声を聞き、この目で姿を見ることができた。いつか見られると思ってばかりで自分から動かなかったのはいけなかった。ずいぶん時間がかかってしまったが、これでようやくホッとできた。

    急に思い立って鶴岡から車を走らせ伊丹まで。
    2日の朝に出て、途中、能生のヒメハルゼミの声を聞き、伊丹に入ったのは3日の朝。1日かかってしまった。
    ずっと天気が悪い中走ってきたが、伊丹は真夏の日差しでクマゼミの大合唱が迎えてくれた。

    伊丹に行ったのは、伊丹市昆虫館の学芸員、奥山さんに前から予告していたからだった。(でも、当日朝になって突然電話してしまったりして本当に申し訳ありませんでした。。。)
    昆虫館のある昆陽池公園は、確かにクマゼミの声で一杯だった。
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    雄のクマゼミ。右は鳴いている姿。翅をやや開いて、お腹を激しく動かしている。
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    一見して雰囲気の違う下のクマゼミは雌。
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    センダンだろうか?
    クマゼミが大量に集まっている木があった。
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    話に聞く通り、クマゼミは午前中メインで鳴いていた。
    午後も鳴いているものはいたが少数。
    午後といえば、君らいたのかという感じにアブラゼミとニイニイゼミが鳴き争っていた。

    5年ぶりに訪れた伊丹市昆虫館。
    ここはいつも子供が一杯で活気がある素晴らしい昆虫館です。
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  • ミドリグンバイウンカ

    滋賀のサービスエリアにて見たこともないウンカに出会った。
    クチナシの葉にいた緑色の小さなウンカ。拡大撮影したらとっても魅力的な虫と気づいた。
    ミドリグンバイウンカ。名前を見るのも初めてだ。右は幼虫。
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    こんな光沢のある葉にダイレクトにライトを当ててはNGだった。。。
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    同じSAにて、イタドリの葉に群れていたのはアオドウガネか。
    小諸でも山形でも見たことのない甲虫だ。
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    見た瞬間に、いつものオオニジュウヤホシと違うように思った。
    ニジュウヤホシテントウも山形では見られない甲虫である。
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    西日本に行った経験は片手で数えるほどしかない。しかも夏は初めてだ。
    ちょっと車をとめて見てまわると、私には見知らぬ連中が色々いて驚かされる。
    今回、滞在時間が極端に短かかったのはやっぱり残念だった。

  • 夜のヒメギス

    夜のたんぼ道で車を走らせていると、「シリリリ・・・」とあちこちから
    声が聞こえてくる。
    何だろうと、灯りを片手に草地を探したところ・・・何だヒメギスじゃないか。
    小諸で散々聞いていた声なのに、すっかり忘れかけている。
    ヤブキリかなあなんて一瞬でも思ってしまったことを恥ずかしくなった。

    アスファルト上でしか鳴いている姿を撮れなかったが、これは翅の長いタイプ。
    右のヒメギスは翅の短いものだった。
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    ヤブキリは木の上で鳴いていた。
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  • イトカメムシ

    山形の実家にて、少しのあいだ虫さがし。
    ハギの枝先にイトカメムシを見つけた。
    ほっそい体に異様なまでに長い触角。何とも不思議なカメムシ。
    若葉に口を刺して汁を吸っているようだ。
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    アジサイの花をバックに
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  • ハイイロゲンゴロウ

    ハイイロゲンゴロウを初めて見たのは30才くらい、小諸でのことだ。

    子供の頃に見た図鑑には、ごく普通種的な書き方がされていて、何だか悔しい思いをしていた。小学生の頃に田植えの頃にはよく水棲昆虫さがしをやっていたが、その頃とれたのはヒメゲンゴロウ、コシマゲンゴロウ、マルガタゲンゴロウ、それとマメゲンゴロウ数種くらいで、寂しいものだった。ハイイロゲンゴロウは憧れの虫の1つだったのだ。

    小諸でも春はとれなかった。真夏にだけ、気がつくと休耕田にたくさん泳いでいるのを見るという感じ。夏の庄内にも少なからずやってくるようで、これまでにもう何回か見ている。昨年は飛島の海岸で見たりして、あれは驚いた。
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    ハイイロゲンゴロウはよく飛ぶ。水面からも飛び立つそうだが、確かにスキあればすぐに飛んで逃げられてしまう。水槽での撮影中たまたま写った下の写真。こんな瞬間からもその様子はうかがえる。
    翅って水中でも開けるものなんだ?肉眼では何だか翅をばたつかせているだけにしか見えなかった。思いっきりピンぼけだが、ピントのあった写真が撮れるまで捨てずに残しておこう。
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  • アブラゼミの羽化

    アブラゼミの羽化はとっても時間がかかる!
    子供の観察にいいとは言われるが、いきなり相当な辛抱を強いられて、
    子供のやる気がそがれはしないかと心配になったりする。
    最初のステップからして大変だから。

    18時半ともなると幼虫は地面を歩いたり、木を登り始めている。
    意外に早い。
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    気に入った場所にとまるとジッとして動かなくなる。
    でも、いよいよ羽化のスタートだ・・・なんてわけにはいかない。
    大変なのはここからだ。

    左の写真から、右のわずかに背中に割れ目が入る瞬間までは約1時間!
    あまり数の少ない観察の中でのことだが(20回もないと思う)、
    必ずこれくらい待たされているように思う。
    羽化が近づくと、お腹が波打つような運動が始まる。
    すると、お腹の節間が広がってきて、全体の形も変わってくる。
    これが始まったら5分と経たずに羽化が始まるのだが、その後も長い
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    でも背中が割れて翅が伸びきるまでも1時間だ。
    最初の何の変化もない1時間にくらべれば、ぶら下がって休止する20分など大したことはないだろう。
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    頑張って観察をやり遂げた子供は、よく褒めてあげてください。
    観察はもう懲り懲りなんて思ってしまわないように。

  • ヒメハルゼミ

    ちょっと遠出して、能生のヒメハルゼミの生息地を訪れた。
    能生のヒメハルゼミの生息地は白山神社の裏山。
    ここは日本海側の北限とされ国指定天然記念物に指定されている。
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    実は、ヒメハルゼミの声はまだこの耳に聞いたことがない。
    蝉時雨と表現されるいっせいに合唱する様子を、録音されたものを聞いた事があるが、何だかよくわからなった。
    森に入ってすぐに聞こえてきたのはニイニイゼミ。
    日が差してくると明らかに別の声が聞こえてきて、やがてものすごいボリュームの大合唱となった。
    (鳴き声は音集めで)
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    高い木の上で鳴いているのでセミの姿が見えない。
    一度だけ、ビデオを撮るチャンスに恵まれたが、写真の方は満足のいくものが撮れなかった。
    ↓こちらはビデオ映像

    ちょっと見ただけでも抜け殻の数は相当なものだ。
    抜け殻の大きさはチッチゼミくらいだろうか、とっても小さい。
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  • トホシオサゾウ

    ヤブガラシの花にトホシオサゾウが蜜をなめに来ていた。
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    5mmほどの小さなゾウムシだが、確かにオサゾウムシ!
    マレーシアで見たタイショウオサゾウムシなど巨大のものと
    そう変わりはない。
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  • アオバハゴロモ幼虫

    庭のムクゲに気がついたらアオバハゴロモの幼虫がたくさんついていて、
    枝がところどころ真っ白くなっている。
    白い毛のようなものは、幼虫の出すロウ物質・・・(→かがくナビにも記事を書きました)

    この画像にいる2匹の幼虫は、分かりやすいだろう。
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    それぞれのアップ画像
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    ムクゲに接して生えているハギには、ベッコウハゴロモの幼虫がいた。
    こちらも、お腹の先から毛束のようなロウ物質を出して、何とも怪しげな姿をしている。
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    ロウ物質の束は、傘のようにすぼめたり開いたりできる。
    指を近づけたりしておどかすと、毛束をクジャクの羽のように大きく開いて、
    その下に身を隠そうとする。

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    タンポポなどの綿毛の種か、カビなのか、いったい何に似せているつもりなのだろう。
    いずれにしても、正体が虫だとはなかなか気づきにくいだろう。

  • ゴイシシジミの幼虫

    先日ゴイシシジミを見た場所を通りかかった。
    ついでに幼虫も見られないか少しササの葉裏のアブラムシを探してみた。
    すると一際高いところの葉裏にあっさり一匹見つかった。
    終齢幼虫だと思う。
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    アブラムシを食べる様子が撮れないか、しばらく見ていたがダメだった。
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    途中みかけたゼフ二種。
    ミズイロオナガシジミにジョウザンミドリシジミだろうか。
    翅の模様はすっかりかすれてしまっている。
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  • ウマノスズクサの花

    ウマノスズクサの花に、小さなハエがたくさん集まっていた。
    何か特別の匂いを発して、ハエに受粉を手伝ってもらっているのだろう。
    その過程を調べたら面白そうだ。
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  • コナラシギゾウムシ

    カシワの葉にコナラシギゾウムシを見つけた。
    昨年、コナラのドングリに探したけれど、結局見つからなかった虫だ。
    今年はカシワのドングリに産卵するところを探してみよう。
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    林のちょっと薄暗いところにはキマダラセセリがたくさんとまっていた。
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  • ノコギリクワガタ

    川原のヤナギを探すとノコギリクワガタがたくさん見つかる。
    今週に入って一気に数が増えたようだ。
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    樹液の虫と言えば、森上信夫さんの新刊
    「樹液に集まる昆虫ハンドブック」がスゴイ!
    これ以上のものはないと思える決定版だ。
    51v1+5M9VdL._SS500_

  • ココノホシテントウ

    ナナホシテントウ・・・いや何か変?
    星を数えてみると9つ。ココノツボシテントウ??

    正解はココノホシテントウ。
    この日、川原で少なからず見られた。
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    こちらがナナホシテントウ。
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  • ヤマトマダラバッタの幼虫

    昨日の撮影では物足りないような気がして、再び砂浜を訪れた。
    ところが、今日は朝から気温が上がって砂が熱いらしい。
    ヤマトマダラバッタ(ヤマトバッタ)の幼虫は砂地を嫌がって、葉の上などに避難しようとする。
    時々日がかげったところを狙って、いくつか追加撮影。

    この幼虫は、もっとも成長しているもので、1cmを超えていた。
    茶色い背中で擬態は今ひとつかと思ったのだが、写真に撮ったらナカナカよく
    周りにとけ込んでくれた。
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    こちらは、やや若い幼虫。
    彼らはやや突きだした複眼でもって自分の姿を見ることができるのだろうか。
    自分の姿を客観視できなければ、砂地でジッと動かない事のメリットにも気がつけない
    と思うのだが、どうだろう。
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