Kiyoaki Takashima/ 高嶋清明のBLOG

カテゴリー: 昆虫

  • オオクサキリ

    瀬波温泉は、越後平野の最北の地。ここにはスズムシはもちろんマツムシも鳴いています。更に、貴重なオオクサキリの声も聞くことができます。山形県と新潟県の県境近くで、鳴く虫の楽園のような場所です。
    鶴岡から車で1時間以上かかりますが、毎年一度は訪れたいと思っています。

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    こちらはマツムシ。チンチロリンの文字は目にしていても、実際の鳴き声を知らない人も多いのではないでしょうか。

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    鳴いているオオクサキリです。全国的には、関東平野と九州の一部、そして越後平野に局所的に分布しているそうです。

    (2009/09/05撮影)

  • ナラ枯れの匂い

    鮭川村に腰高くんを訪ねました。仕事の打合せです。
    あまり天気がすぐれないなかでしたが、色々まわってみると、庄内とはまた違った季節の流れを感じます。あまり楽しい話ではありませんが、この日、印象に残ったのはナラ枯れの匂いでした。

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    ナラ枯れは、カシノナガキクイムシという小さな甲虫の侵入がきっかけで起こります。巨大なコナラやミズナラが、最悪完全に枯れるか、弱って葉がすっかり茶色く変色してしまいます。庄内でも、高館山での大規模な被害が問題になっています。鮭川でも、腰高くんの近所の森が、ひどいことになっていました。

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    幹にはキクイムシの開けた小さな穴、そしてそこからは細かい木くずが出て、根元にたまっています。くさいですよね、と腰高くん。確かに、何ともいえない妙な匂いがナラ枯れの森全体にただよっていました。

    (2009/09/03撮影)

  • カブトムシの卵

    わずかに残ったカブトムシで飼育を続けています。再びマットの中を調べてみたら、新しい卵が産みつけられていました。
    前回チェクしてから一週間経っていませんから、まだ産卵直後のものと思います。傷つけやすいのでいくつか確認したところでやめました。とった卵は別ケースで保管します。

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    卵は小指の先くらいの土団子の中に入っています。土の中のことで、雌がどんなふうに卵を産むのか見えませんが、とっても面白いワザを使っているんじゃないかと思います。

    (2009/09/04撮影)

  • カネタタキ

    日中はなかなか姿を見せないカネタタキですが、夜は表にも出て鳴いているようです。ピント合わせのためにライトを使っていますが、隠れることもなく、実は撮影しやすい虫だったと知りました。

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    小さな翅を立てて鳴く雄。まだ満足のいく声の録音ができていませんが、そのうち音集めにアップします。

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    こちらは雌です。雌には翅がありません。成虫と幼虫との差がわかりにくいのですが、これは成虫だと思います。

    (2009/09/01撮影)

  • クロオオアリ

    飼育中のクロオオアリ

    生きたエサを欲していたようです。アメシロの幼虫を一匹与えてみたら、すぐに襲いかかって、巣内に持ち込みました。本格的な食事は巣の中です。働きアリは、じっくり時間をかけて食べていきました。この後、口移しで巣内の他のアリや幼虫たちに分配されていきます。

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    1日以上かけて、毛虫を食べていきました。

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    働きアリと女王アリ。女王アリには単眼がありますが、働きアリにはありません。

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    若い幼虫と働きアリ

    (2009/09/01撮影)

  • ツマグロオオヨコバイとハナグモ

    ツマグロオオヨコバイは成虫が増えてきました。羽化のチャンスを狙っていますが、失敗の連続です。だいぶ幼虫の数も少なくなってきました。大丈夫か?

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    成虫と幼虫が仲良くとまっているのを見つけました。しかし、気がつくとすぐ手前には怪しいヤツ・・・その後の展開を狙ってみましたが、なぜかハナグモは離れていきました。獲物が大きすぎてあきらめたのでしょうか。いやいや、そんな事はありません。現に直後こんな現場にでくわしました↓

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    ハナグモの毒にやられてかツマグロオオヨコバイはすでに絶命しています。死んでしまうとすぐ、バナナムシな色からすぐに赤茶色に変色してしまいます。

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    ツバキの枝にならぶアオバハゴロモ。こちらはほとんどが羽化したようです。

    (2009/08/31撮影)

  • ツマグロヒメコメツキモドキ

    体長6〜7mmほどの小さな甲虫が、ススキの葉のつけね付近にいました。コメツキモドキのようです。茎をかじっている様子は産卵行動のように思われました。
    図鑑で調べて、ツマグロヒメコメツキモドキとわかりました。

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    実は、8月のはじめ頃だったと思いますが、カメラを持たない時にこの様子に出くわしました。すっかり忘れていましたので、ありがたい再開でした。数は少なくないのかも知れません。

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    (2009/09/01撮影)

  • ヤマトヒバリ

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    庭の生け垣でクサヒバリを探していると、見慣れないのが飛びだしてきました。

    クサヒバリより細身で明らかに別種。見るのも初めてで、ちょっとドキドキしながら調べてみると、ヤマトヒバリとわかりました。ヤマトヒバリの声ってどんなのだろう。ネットで調べてみると、はて?聞いたことがあるようなないような、微妙な声です。

    庭に戻って声を確認しようと思ったのですが、聞こえてくるのはクサヒバリの声ばかりでした。

  • クロオオアリの巣内

    結婚飛行後の女王を採集したのは5月末だったと思います。小さなビンで飼育し始めましたが、3ヶ月が過ぎコロニーが拡大しつつあるのに合わせ、いよいよ石膏で作った人工巣に移しました。

    写真は、働きアリと口移しで栄養交換(?)する女王アリ。コロニーが成長すると、女王アリに負けないような働きアリも出ますが、初期の段階では働きアリと女王はこれだけ大きさに違いがあります。

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  • カブトムシの幼虫

    カブトムシの飼育ケースをひっくり返したら、マットから幼虫が出てきました。ほとんどが1齢幼虫ですが、一部2齢に脱皮したものもいました。

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    これは2齢。脱皮したばかりで、頭でっかちな体形です。

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    こちらは1齢幼虫。上の写真と同じ倍率で撮影したつもりですが、これだけ頭の大きさに差があっただろうかと、並べて自信がなくなりそうでした。


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    もしかして卵もあるかなあと期待したのですが、残念ながら見つかりません。最後に孵化直後の幼虫を見つけてしまい、ますます残念な思いを。。。昨日か今日、孵化したばかりのようです。

  • 音集めはPodcastでのみ投稿します

    左サイドバーの下の方に音集めPodcastの記事を表示できるようにしました。うん、なかなかイイ感じです。これで、ずっと懸案だった写真ブログと音集めの連携が楽にできるようになりました。しばらくこの形で行きたいと思います。

    iTunesへの番組の登録はとっても簡単。RSSのアイコン(これです→RSS)をiTunesのウインドウに放り込めば、はい完了です。

  • オオシオカラトンボの産卵行動

    本当はシオカラトンボの撮影がしたいのですが、うまく行きません。この水場には雄があまりに多すぎて、騒がしくって雌がいやがっているのかも知れません。時々ふらっとやってきて交尾に至っても、産卵場所は別を選ぼうとするのか、交尾後すぐにどこかに飛んでいってしまいます。こんな行動をとることもあるのかと、がっかりして見送っていました。

    一方、オオシオカラトンボの雌は、よく産卵してくれます。雌は積極的に雄のいそうなところにやってきて、交尾を促すかのようでした。

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    雌の産卵中の様子を狙ってみました。卵と共に水を勢いよく飛ばすように産みます。シャッター速度は1/3000まで上げないと、こうは写りません。色々試した結果です。感度ISO800。

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    雄と雌の両方にピントが来るようにするのは、やはり難しいです。雌にピントがあったかと思うと、雄はNG。でも、この雄の後ろ姿はなかなかカッコイイです。

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    2009/08/25撮影

  • オオシオカラトンボ

    オオシオカラトンボの雄の飛翔を撮影。ある時を狙うと、一度にこんな写真を何枚も撮影できます。

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    ある時とは産卵行動のことです。雌が水辺で飛びながら産卵しているその上で、他の雄の邪魔が入らないかホバリングしながら監視しているのです。時間は1分以上あったりしますから、うまくチャンスに巡り会えば楽に撮影できます。

    実はこの時、望遠しか持ってなくて、足下の2匹を一画面に撮影することができませんでした。それで、だったら雄の飛翔撮影を狙ってみようと思ったのでした。

  • アブラゼミの産卵

    アブラゼミの声はまだまだ賑やかに響いていますが、雄は連日の争いで傷ついているものが多く地面には死骸も目立ちます。

    雌は産卵のピークのようです。ゆっくり移動しながら、気に入った場所を見つけると、お腹の先から産卵管を出して卵を産んでいきます。古い大木だと上の方で産卵しているのでしょう、全然見つかりません。若い木ですと手に届くくらいの高さで産卵しているものが多く見られます。

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    朽ちたところは産卵管をさしやすいのでしょうか。ここに5つくらい産んでいきました。

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    雄は相変わらず鳴きつづけています。ちょっと秋めいてきて、勢いがなくなってきたようにも思いますが・・・

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  • ツクツクボウシ♪

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    庄内に何カ所かツクツクボウシの生息地があります。ツクツクボウシは南方系のセミで、東京でもごく普通に見られます。温暖化の影響で分布をひろげているのでしょうか?私にはそうは思えません。ツクツクボウシの声を聞く場所はあまりに点々としていて、連続性がないのです。むしろ、古くはもっと色んな場所で声を聞くことができたのではないでしょうか。

  • ツマグロオオヨコバイの羽化

    ツマグロオオヨコバイの羽化は朝に見られます。それも、そんなに早朝ではなく7時くらいでもOKのようです。この日そんな様子に気がついて、軽く撮影を始めてみたのですが、改めてきれいなものだなあと感心しました。ちゃんと準備を整えて、また狙ってみたいと思います。

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  • エゾツユムシ♪

    小諸では日陰の湿ったところでのみ声を聞きましたが、庄内だと乾燥の心配が少ないためか、割と広い範囲で声を聞きます。

    エゾツユムシの面白いのは歩きながら鳴くということです。そういえば日中に鳴くホソクビツユムシもそうです。庄内に来てから、ホソクビはまだちゃんと撮って(録って)いません。ちょっと気がかり。。。

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    鳴き声その1

    鳴き声その2

  • 夜の虫たち

    何となくですが夜は虫たちに近づけるように思います。昼は食べている姿をじっくり撮影する好機にはなかなか恵まれません。灯りをつけても、どういうわけか、ビックリして逃げる虫はあまりいないものです。

    ツユムシかセスジツユムシか判別が難しいのですが。。。桑の葉を夢中で食べていました。

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    メヒシバの実をおいしそうに食べていたのはオナガササキリ。そういえば、彼らの鳴き声は昼と夜では全く違っているんですよ。

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    昼にカネタタキの姿を探すのは難しく、姿を見ようと思ったら最初からビーティングで網に入れてしまう方がいいくらいです。それが夜だと見える見える!そろそろカネタタキの声もよく聞くようになってきました。

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  • カンタン

    カンタンの声がだいぶにぎやかになってきました。夜に外をまわるのが楽しい季節です。カンタンたちは、ライトをつけてもあまり動じず、色んな姿を見せてくれます。

    〜の花を食べているのが目立ちます。まだまだ幼虫も多いようです。

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    クズの葉に空いた穴から顔を出して鳴く雄。このスタイルで鳴くものが多く見られます。

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    同じくクズの葉上で鳴くカンタンを後ろから見た図。必ず、何かすき間に体を潜り込ませるようなポーズで鳴くのが特徴です。

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    雄の翅のつけねにある誘惑腺をなめる雌。すでに交尾をすませているが、ずっと離れずにいます。よほど魅力的なものがあるのでしょう。

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  • クギヌキハサミムシ

    夜は夜の虫の世界があるとは言うまでもありませんが、ハサミムシがこんなに活発に歩きまわっているとは改めて驚きました。地面をすばやく走り、虫やミミズなどの死骸をあさっていました。

    クギヌキハサミムシ。ハサミが何ともカッコイイ。

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    ミミズの死骸を食べるこちらは幼虫。暑い日中には決して見られない姿です。

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