Kiyoaki Takashima/ 高嶋清明のBLOG

カテゴリー: 昆虫

  • ゴマダラチョウ幼虫の腹脚

    エノキの葉裏で越冬中のゴマダラチョウの幼虫。
    落ち葉に足場糸をはきつけて、そこをしっかりつかんで静止しています。
    そのために腹脚の役目は重要。絶対外れない仕組みになっています。

    ところが、保管中の1匹の場合、足場糸が落ち葉からぺろりとはがれてしまっていました。
    居心地悪そうにしているところ何ですが、こちらはチャンスです。
    糸越しに腹脚をアップで撮影して、その絶対外れない仕組みをのぞいていみました。

    おもしろい!腹脚にたくさんあるカギ爪は、外側に向いています。

    こちらは足場糸から外れた状態の腹脚。手前が頭側になっています。

  • クロウリハムシの顔

    楽しみに待っていたレンズが今日届きました。
    Zuiko macro 20mm f3.5。倍率は10×の対物レンズに近いようです。
    早速、これまで顕微鏡レンズで撮ったモデルたちを撮り直してみました。

    クロウリハムシ。水滴を目の前に落として大人しくなったところを撮影。

    期待通り!色収差はほとんどなく、周辺部まで歪みのない自然なボケ方をしてくれます。
    さすがは写真用レンズ。30年前のレンズですが、まだまだ実用品です。コレクターに渡すにはもったいない!

    もっとも、20mmマクロを試して、顕微鏡対物レンズがコントラストが高く発色のよい素晴らしいレンズであることもよくわかりました。OLYMPUSのMD Planというタイプで、それなりに良いモノなはずですから。
    20mmはどうも内面反射の影響が出やすいようです。
    時々あれ?と思うようなヒドイ絵になることがあります。レンズに曇りがあるのかもしれません。
    うまく決まれば、ここに紹介しているようなハッとするような鮮やかな描写を見せてくれます。

    タマムシの複眼

    これは死んだタマムシです。
    生きているものの眼は違った輝きがあるのではないかと思います。

    カブトムシ幼虫の気門

    カブトムシ幼虫の触角

    先端に感覚毛らしきものが見えます。

  • タマバチの一種

    真冬に活動する無翅のタマバチ。種名はいまだわからないままです。

    この1匹、実は昨日のうちに野外から家に連れてきたものです。
    外は猛吹雪で撮影どころじゃありません。窓辺でコナラの枝にとめてみたら、早速産卵を始めました。

    産卵管のアップ。長い毛が気になります。

    お腹に気門を探しましたが、腹端近くに1つそれらしいものを見つけただけです。
    陰になって見えなかったのでしょうか?

    もし一対しか気門がないとしたら・・・
    翅を失ったのと同じように、気門も必要最小限の数にして代謝を減らしている、と考えられるかも知れません。

  • ゼフィルスの卵

    コナラの枝先に見つけたミズイロオナガシジミの卵

    約9×で撮影した10枚の画像から深度合成

    同じく、コナラで見つけたこちらは?

    こちらは8×ほどで撮影した15枚から深度合成しました。

  • ウスタビガの卵

    コナラの枝についていたガの卵。
    ウスタビガと思いますが、ヒメヤママユとの違いは何だったか・・・

    倍率約7×で撮影した20枚の画像から深度合成

    細かい凹みが無数に並んでいます。
    黒い粒は卵についた菌類でしょうか。

  • ツマキチョウの蛹

    以前、庭で偶然見つけたツマキチョウの蛹
    これをアップで撮影してみました。

    眼のあたり

    ちゃんと生きているのかどうか、厚い表皮に隠されて中の様子はまるでわかりません。

    気門

    何となくですが、ここは生きていることを感じさせてくれます。
    まるで動きがないので、本当に何となくですが・・・

  • カブトムシ幼虫の触角

    触角の先端ちかくに丸く薄そうな部分がいくつも見られます

  • カブトムシの幼虫

    カブトムシの幼虫の気門です

    あまり気にしていませんでしたが、何とも不思議な形です。
    考えてみれば、地中で呼吸するって、どういう感じなのでしょう。
    気門のこの形が、その秘密を語っているのかも知れませんが・・・私には想像もできません。

    モデルの幼虫です。
    すでに雪におおわれた鶴岡では、自然状態でカブトの幼虫の採集は春まで待たなければならないでしょう。
    この幼虫は、夏に飼育していた成虫が残していった卵から成長したものです。

  • ヤママユガの卵

    寄生バチのものらしい、小さな脱出口が見えます。
    8〜9月に産みつけられるヤママユの卵。
    寄生バチももう出ているのかも知れませんが、1つ前のシーズンのものということも考えられます。

    表面を拡大、実に面白いパターンが見えます。

  • ゴマダラチョウの幼虫

    あらためて気づきました。
    正面から見ると、ものすごい大アゴがのぞいている。ごっつい剪定ばさみのようです。

    こちらは脚先のツメ。
    落ち葉にはきつけた足場糸をつかんでいます。

  • クサギカメムシ

    複眼と単眼

    単眼は二個でルビーのような赤です。

    おなかの気門

    はっきりとした穴です。

  • テントウムシの顔

    テントウムシ

    クロウリハムシ

    プラスチックケースのすきまにはまっていたところを正面から。

    ツマジロカメムシ

    クサギカメムシ同様、赤い単眼が二個あります。

  • ゴマダラチョウの幼虫

    今日も顕微鏡の対物レンズ(10×)を使った写真です。

    単眼

    気門

    各節に左右1つずつある空気の出入り口です。

    これが全身像

    エノキの落ち葉の下で越冬中のゴマダラチョウの幼虫です。

  • 超接写で見えてくる

    タマムシの複眼

    夏の虫ですから、もちろん生きているものではありません。
    細かくよく写っているのを見ていたら、生きている状態も確認しないといけないと思いました。

    タマムシの前翅の一部

    ボコボコとたくさん穴があいているのに驚きました。
    さらに細かい粒状の表面構造も面白いですね。

    カシワに見つけたウラジロミドリシジミの卵

    顕微鏡の対物レンズ(10×)を工夫して撮影。
    Photoshopによる深度合成。

  • ヤツデの虫たち

    朝からよく晴れて気温も上がった一日。気温は16℃を超えました。
    迷わず向かった先はヤツデの花の咲くある神社。
    期待通りに、たくさんの虫たちが蜜を吸いに集まってきていました。


    カシオのコンパクトデジカメEX-ZR100BKで撮影した動画です。
    小さなヒラタアブをこれだけ手軽にスロー撮影できるカメラはないでしょう。

  • ツマキチョウの蛹

    お庭の片付けをやっておりましたら、意外なものが見つかりました。
    竹ぼうきミニといった感じのものが見えますが、もう7年前に亡くなった、この家のお祖父さんの手によるもの。

    もう処分してもいいだろうと持ち上げてみたところ、意外なものがくっついておりました。

    なんとツマキチョウの蛹です。普通に探しては、決して見つかるものじゃありません。
    これは大変な幸運にありつけたものだと大喜びです。

    枯れた竹の細枝にまあよく似ているものだと、改めて感心しました。
    実をいうと、小手ぼうきが正しくこのように置かれていたか、自信がありません。
    こんな風に下向きにあったはずだと自分の勘を信じて撮影してみました。

  • CASIO EX-ZR100

    CASIO EX-ZR100でミノウスバの飛翔を撮影してみました。


    現在最も安価に入手できる高速度カメラ。
    解像度は432×320。 フレームレートは240fps

    こちらは同じくZR100で撮影した画像。広角マクロ性能もナカナカです。

  • ミノウスバ


    庭のマサキを発生源に、今年もミノウスバが元気に飛び交っています。

    網室に持ち込んで飛翔を撮影しました。
    気がつくとミノウスバをさわった手がテントウムシ臭くなっていました。
    今日は1匹もテントウムシをつかんでいないのに。。。

    どうもミノウスバ、見た目も毒虫っぽいのですが、食べると苦い味がしそうです。
    コシネリンだったでしょうか?

  • ツマジロカメムシの飛翔

    今日は室内、明るい窓辺でツマジロカメムシの飛翔を撮影しました。
    何度も飛んでくれたので、飛び立ちのポイントを少しずつずらしながら、
    センサーにかけていき、様々な飛翔の瞬間を狙うことができました。
    カメラアングルはほぼ真上から、カメムシは画面上方に向かって飛んでいきます。

    ↓この2枚は、翅の打ち下ろしの途中
     

    ↓続いて、翅の打ち上げ
     

    ↓完全に打ち上げた瞬間には、翅がぶつかります

    ↓そして再び翅の打ち下ろし。。。

    カメムシは飛翔時、前翅と後翅が連結して1つの翅のように機能します。
    翅の連結はおそらく、第1回目の翅の打ち下ろしの過程で行われるでしょう。

    以上の写真解説は、別種のカメムシの高速度ビデオ映像から推測しています。

  • セグロアシナガバチの求愛行動

    連日、天気がよく、この日も気温は20℃近くまであがりました。
    お昼近く、外をまわっていると、弱りかけたマツの木の周辺に、セグロアシナガバチが飛ぶ様子が気になりました。
    おそらく新女王の越冬場所となるだろう幹に大きくあいた洞のあたりで争っています。
    最初は新女王同士で、場所取りの争いでもやるのかなあと思いましたが、次の瞬間、1匹がもう1匹に乗っかり動かなくなりました。。。交尾だったのです。

    そこでようやく気がつきました。
    越冬場所を探してまわる雌(新女王)を、雄が待ちかまえています。
    それも1ヶ所につき雄は1匹。しっかり縄張りを作っていて、他の雄をよせつけないようです。

    を待つ雄の姿は、興味深いものでした。
    奇妙にお腹を持ち上げて、腹端を開いています。
    何か、におい物質でも発しているのでしょうか。

    秋の天気のよい日に、フタモンアシナガバチの雄が、日なたの大きな石や木の柵などに陣どって雌を待つような場面にはこれまで何度も遭遇しましたが、交尾に至るのを見たことはありません。この日見たセグロアシナガバチの行動はとてもわかりやすいもので、今まで気がつかなかったのが不思議なくらいでした。

     
    時々雌がやってきて、雄はそのたびに交尾しているようです。
    一時間ほど撮影していましたが、5分に1度ほどとかなり頻繁に見られました。
    ただし時間は30秒ほどで、本当に交尾しているのかどうか怪しいものでした。
    そのまま洞に入る雌もいましたが、またどこかに行ってしまうものが多かったです。