カテゴリー: 機材

  • LEICA DG SUMMILUX 15mm / F1.7 ASPH.

    来年の仕事は、薄暗い環境での撮影が多くなりそうです。そうなると今の機材ではちょっと不安になってきました。
    高感度性能に優れたカメラと言えば、今年始めに登場したGH5Sです。昨年GH5を買ったばかりだし、どうしようかと迷っていましたが、今月はじめのSSP技術講習会湊和雄さんのGH5Sでの作例を見て決めました!GH5Sの発注に合わせレンズも明るいのを一本・・・というわけで選んだのが表題のLEICA DG SUMMILUX 15mm / F1.7 ASPH.
    2014年発売のレンズですが、ずっと気になる一本でした。

    「S」到着の前に届いた15mmをGH5に装着してテスト撮影。

    10月はじめに撮影した紅葉とハクチョウの動画は、OLYMPUSのM.ZUIKO DIGITAL 12-50mmF3.5-6.3。決して悪いレンズではないのですが、15mm/F1.7の画作りはさらに一段上に感じました。絞り開放から、画面の隅々まで、これぞ4Kと感じられる素晴らしい描写です。

    GH5の高感度性能もISO3200までは大変素晴らしく、ISO6400からノイズが目立ってくるようです。ノイズの乗った映像も嫌いじゃないですが・・・ 最後の方は、私の肉眼ではまるで見えない暗さでした。暗くて拡大表示しながらのピント調整も難しく、ISO6400の絵はピンぼけしているかもしれません。慎重に合わせたはずですが、映像を見ると失敗しているように感じられます。いずれにしてもGH5では限界ということでしょう。

    さあ次はGH5SでISO10000超えの世界へ!

  • Osmo Pocket…

    ちょっと独り言です。
    つい10日ほど前にYi 4K+というアクションカムを買って、例によってマクロ仕様にカスタマイズして楽しんでいたところ、またブツヨクをそそるカメラが登場しました。DJIのOsmo Pocketです。まだスペックのわからないところが色々ありますが、サンプル動画を見て回って驚いたことが一つ。このカメラ、どうやらフォーカスが動きます!おそらくスマホ程度のものですが、少し虫によった撮影ができそうです。画角はちょっと狭くて不安になりますが、ドリーやクレーン的な使い方を考えると80°は悪くなさそうですね。画質がどうかは現物を見て判断するしかないなあ・・・
    出荷開始は12月15日頃ですが注文はすでに受け付けています。後になって欲しいと思った時に品切れで悔しい思いをするのもイヤだし、オーダーする事にしました。これまでのOsmoも魅力的でしたが、このPocketは更にゲームチェンジャーな匂いがプンプンします。

    (さらに…)

  • ProResRAW, Shogun Inferno, FS700

    最近Appleが発表したProResRAWというフォーマット。一部の者だけに、でも、とても重要なニュースだったと思います。私も、FS700&Shogunでも使える事を確認して、ちょっと書かずにはいられなくなりました。FS700、またしても化けてくれそうです。

    ProResRAWの使い方を調べているうちに、えらいことに気づきました。もしやRAW収録でLOGって使わなくてもいいのでしょうか?
    ProResRAWが使えるのは現在FinalCutだけなのですが、S-LOG2で試し撮りしてFinalCutに取り込み、LUTは・・・と思ったところで迷路に入ってしまいました。
    「RAW to LOG Conversion」と「カメラのLUT」を何とかするんだと思うのですが、思うようにいい色にたどり着けません。
    「RAW to LOG Conversion」にはS-LOG2はなく「カメラのLUT」にはS-LOG2はあります。どう解釈すればいいのでしょう。
    ファイルを読み込んだ直後はどちらもS-LOG3が選択されるのも解せません。でも、この時が一番自然な色味を出してくれます。
    なんとなく、FS700はS-LOG3に対応していないけれどRAWだと関係ないのかな・・・と感じはじめました。

    ふと以前にダウンロードしたPDFを思い出しました。RAW収録時の設定について色々書いてあったはず・・・
    NEX-FS700Rハンドブック
    RAW収録の項を読み進めていくと、何やら意外な事が書かれています。RAW収録の時はSDR800%やS-LOG2のPPではノイズが多いのでオススメしないとか、400%や460%のガンマカーブが最適とか。
    これはSONYのレコーダーを使う時の説明ですが、どうもRAW収録ではS-Log2で撮らなくともいいようです。自分は妙に間違って覚えていました。

    それと次の記事
    ProRes RAW is here
    正確にわかりやすく解説されているようです。(・・・と思ったら、これはAppleのProresRawのホワイトペーパーからの抜粋でした。)
    この中ほどには、LUTを使わない処理について書かれています。
    「If you want to grade the ProRes RAW video without using LUTS you can. When you do this, no tone mapping is applied to the source, and the full dynamic range is available in the working space, even in libraries set to Standard color processing. Although highlights may initially appear blown out, you can correct this using color correction tools, such as Color Wheels and Color Curves.」
    (Google翻訳)
    LUTSを使用せずにProResRAWビデオをグレーディングしたい場合は、できます。これを行うと、トーンマッピングがソースに適用されず、スタンダードカラー処理に設定されたライブラリでも、作業領域でフルダイナミックレンジが使用可能になります。ハイライトは最初はぼやけて見えるかもしれませんが、カラーホイールやカラーカーブなどの色補正ツールを使用して補正することができます。

    !?
    私は、試しにFS700はPP4に設定、でもShogunのAtomosHDR、S-LOG2でダイナミックレンジ1528%でモニターしながら撮影し(←ここ、変だと思うでしょう。でもね・・・)、Finalcutに取り込み、「RAW to LOG Conversion」と「カメラのLUT」の両方とも「なし」を選択してみました。すると・・・
    すごくキレイな4Kの世界がありました。ISO500 640で撮ったのでノイズも少ないです。素直な自然な色で私好み。今までの苦労は何だったのか。。。
    そして、ものすごくラチチュードが広い!そのままでは、露出オーバーですっ飛んだ空でも、ハイライトを落とすと雲や青空が出てきてビックリしました。暗部のトーンも無理なく起こすことができます。これこそがRAWのすごさなのでしょうか?
    比較画像を作っている余裕がないので、文字だけですが、ホントかなり派手に露出をいじっても大丈夫です。いつかYouTube動画にアップしてみたいですね。
    FS700って、こんなにキレイな絵を出してくれるんだ・・・と今更ながら惚れなおしてしまいました。。。

  • 1/200,000秒の世界

    あけましておめでとうございます。平成なんと30年です。西暦2018年なんて遠い未来だったはずなのに・・・。ぼうっとしていても時は流れて行きます。つくづく日々の積み重ねが大事と思います。今年もがんばります!

    さて、今年一発目は昨年暮れに入手した世界最速のストロボVela Oneを使った昆虫の飛翔写真をアップします。庭で越冬中のツマグロオオヨコバイを室内に持ち込んで撮影しました。

    ▲閃光時間は1/200,000秒、言いかえると5μs(マイクロセカンド)です。これまでもツマグロオオヨコバイのジャンプは何度か撮影してきましたが、キセノン管のストロボは最速1/20,000秒=50μs前後で、完全に止めることはできませんでした。5μsでは、このサイズで撮影しても動体ブレは確認できません。期待通りです!
    Vela OneのLEDを使った高速閃光は5μsが最長で最短はなんと500ns(ナノセカンド)。もちろん、最速500nsの世界を早く見てみたいものですが、今はまだそれどころではありません。

    現在、GH5で撮影しています。ISO3200ではノイズが目立ってくるので、なるべくISO1600までに抑えたいところですが、Vela Oneを被写体まで20cmくらいに接近させても光量最大&ISO1600でF5.6がやっと。当初の予想をはるかに超えた微弱な光でディフューザーをはさむ余裕もありません。超高速ストロボがとらえた世界を細部まで楽しみたいところですが、今のままではノイズに埋もれてしまいそうです。ブログのサイズではOKに見えますが大伸ばしには厳しいです。
    まだまだ!

  • Vela Oneテスト!


    鶴岡に戻って早速Vela Oneとご対面。WEBで見る印象と全く変わりません。ちょっと好みに合わないボティ背面の紫色がそのままなのは、残念かな


    ▲Yongnuoのクリップオンと並べてみます。やっぱり大きい!
    それなのに、Vela Oneの最大光量が、Yongnuoの最小光量1/128よりずっと弱いのには笑ってしまいました。やっぱりこんなだったか。。。想像以上に弱かったと言っておきましょう。


    ▲コメット用のシンクロコードが使えました! コメットのコードはストロボ側がMONO標準プラグ。標準→3.5mmの変換プラグを入れて、それだけでOKです。上下逆になっていますが、この写真でいうと中央のつまみが閃光時間の設定で、右のつまみがマルチフラッシュの発光数の設定です。通常撮影では「1」に合わせます。そして、左のつまみがマルチフラッシュの発光間隔の長さを設定します。最小が1μs(マイクロセカンド)で最大が250μs。最大間隔でも短すぎると、まもなく気づくことになります。。。

    まずは輪ゴム鉄砲で試写しました。画面左から右方向に飛ばしています。

    ▲トリミングなしです。撮影倍率は1/4倍くらいでしょうか。1/20,000秒なら確実にブレるところですが、1/200,000=5μsでは全くブレが見えません。素晴らしい!予想以上に光量が弱いので苦労するのは必至ですが、やりがいがありそうです。

    単発では面白くないので、マルチフラッシュを試してみましたが、ここで発光間隔があまりに短いことを思い知らされました。

    ▲閃光時間5μsで発光間隔は最長の250μsです。それでも高速で飛んでいく輪ゴムが重なってしまいます。確かにスペックはすごいのですが、すごすぎて逆に不便です。マルチフラッシュはYougnuoのストロボの方が断然使いやすいでしょう。


    ▲上と同じ設定です。なんだかよくわかりませんが、妙なものが撮れました。


    ▲これはアクシデントなカットです。ピンセットでネジを強くつかみすぎた結果、弾けて飛んでしまった瞬間です。結構な速度と思いますが、バッチリ止まりました。さて、世界最速の閃光時間が手に入りましたが、作品作りにどう活かしていくかは、使う者の腕次第ですね。