カテゴリー: 深度合成

  • 2倍テレコンへの期待は・・・

    Kenkoの2倍テレプラスの旧タイプ、MC7 DGが格安で出ていたので、思わず衝動買い。届いてすぐに試したのは、MP-E65mmの最大倍率の拡張、5倍→10倍の画質です。

    もちろん、テレコンに過度の期待をしてはいけません。ですが、先日、ミズイロオナガシジミの卵をトリミングで掲載しながら、1つ思ったことがありました。

    5倍で撮影した画像を画像処理で2倍にリサイズしたものと、テレコン2倍で撮影したものと、果たしてどちらが解像度の高い結果が得られるのか?

    こういう時は、ついつい、見えないものに期待してしまいます。試さなくては、どうにも落ち着かなくなってしまいました。で、早速結果ですが、リサイズしてアップした方が、若干ですが、画質がいいという答が出ました。
    モデルはアカシジミの卵。左がMC7を使った画像、右は20日撮影のものをPhotoshopでリサイズ&トリミングした画像です。
     
    両者とも、F5.6でピントをずらしながら複数枚撮影後、Photoshopにて深度合成しています。

    そして、それぞれの部分アップ(ピクセル等倍)。
     

    見ての通り、違いはごくわずかなものです。
    ただ、テレコンを使うと、画面は暗く、画角も狭く、重くなって、撮影が難しくなります。
    そこを考えると、普通に撮影してリサイズやトリミングする方が断然良し、です。

    では、せっかく買ったテレコンは・・・?
    ビデオ撮影に使えば、写真以上に威力を発揮してくれることでしょう。
    GH2に使えば、どれだけの倍率が得られるでしょう? これまた悪い想像です・・・

  • アカシジミの卵

    17日に採集したアカシジミの卵(ウラナミアカの可能性も?)を、5×で撮影し、深度合成してみました。

    卵の周りに付着しているのは、枝または葉柄の表面の毛を掻き取ったもの。
    以前、小諸で産卵中の様子で海野さんと確認したことを、思い出しました(小諸日記より
    こうして冬に見ると、枝はつるっとしているので想像がつかなくなってしまいます。

    こちらも17日のものと同じ。ウラジロミドリシジミでしょうか?
    同じく5×で撮影していますが、アカシジミの卵よりだいぶ小さく見えます。

    さらに他のミドリシジミの撮影を続けていきます。

  • 卵さがし

    夕方、庄内砂丘の林(iの村)にて、ゼフィルスの卵を探しました。
    深度合成のモデルさんになってもらうため、見つけたら枝ごと持ち帰ります。

    カシワの芽で見つけた卵

    同じくカシワで

    こちらはコナラで見つけたもの。
    アカシジミ?それともウラナミアカシジミ?
    実は庄内でのゼフィルス探しはあまりちゃんとやってなく、アカシジミはまだ成虫も見ていませんでした。

    アカシジミは産卵直後、卵の周りをゴミのようなものでおおい、わかりにくくします。
    表面には突起がなく、ゴルフボールのように細かいへこみがあります。

  • ウラミスジシジミの卵

    5×の超マクロ深度合成。現在の私のシステムでは野外の被写体で現場撮影することはできません。
    ゼフィルスの卵を撮影するには、採集して、風や振動の影響のない場所に移動して撮影しなければなりません。
    孵化までに現場にもどす、あるいはそのまま飼育して成長を撮影することも考え、先日のウラミスジシジミの卵を採集してきました。

    先日、ミズイロオナガシジミの卵で試した結果は、本当に期待以上のものでした。
    チャンスあれば、様々な被写体に使ってみたいと思います。

    こちらは、同じく山形市S山で採集したメスアカミドリシジミの卵です。
    5×で撮影後、深度合成

  • 小絞りボケ対策

    ゼフィルスの卵をいくつか撮影しながら、今こそ自分も深度合成を試してみなければならないと思いました。
    常々、高倍率の画質の悪さとは、だましだましつき合ってきましたが、深度合成がその解決策となってくれることに最近になってようやく気づきました。絞れないなら、浅めの画質のいいところで深度合成をすればいい・・・
    もうしばらく前から海野さんは積極的に使っておられますし、永幡さんもやっています。
    私も昨年暮れから、ようやく(!)Photoshopを本格的に使いはじめて、ソフト上は深度合成も可能になりました。

    ただ、これをやるには、正確にピントを移動させながら複数枚撮影しなければなりません。
    直径1mmほどのシジミチョウの卵が被写体ですから、それなりの機材が必要です。
    そして、ようやく試す環境が整いました。ミズイロオナガシジミの卵でテスト撮影です。

    撮影倍率5×。絞りはF5.6。ボディは7Dです。
    0.05mm間隔でピント位置をずらした9枚の画像を「レイヤーを自動整列」→「レイヤーを自動合成」で1枚のピントの深い写真にします。

    マクロ撮影ではピントを深く取るために絞るのが基本。
    ですがデジカメの画素数がアップするにつれてこの常識が当てはまらないケースが増えています。
    愛用のキャノンのMP-E65mmも、最大倍率5×では絞って撮っては問題ありです。
    これだけの高倍率になると、絞ったときの「小絞りボケ」(回折現象)がかなりヒドく、使い物にならないレベルに画質が落ちてしまいます。
    F16まで絞った場合、1×〜2×は特に不満ないのですが、3×くらいから怪しくなってきて、4×以上はNGと見ています。
    あくまでも私個人の評価ですが。

    あらためて比較してみましたが、驚きの結果がでました。最大倍率5×での部分アップです。
    左がF16まで絞った画像、右がF8での画像。それぞれピクセル等倍です。
     
    最小絞りがこんなにひどいとは・・・あらためて驚きました。

    もう少し突っ込んでみると、F5.6は更に画質がいいようです。そして、F4まで開けると、色収差が出てきました。
    これで決まりです。深度合成はF5.6で行く事にしました。
    結果は冒頭の画像です。期待以上の高画質が得られました。
    ↓ピクセル等倍で見るとよくわかります。

    全く動かない被写体でしかできない撮影法ですが、かなり有効です。

    ↓こちらはトリミング画像。トリミングなしでこれくらい行きたいですね。