Kiyoaki Takashima/ 高嶋清明のBLOG

カテゴリー: 昆虫

  • 雪上の虫たち

    この日はよく晴れた。
    まだ雪の残っていた温海の関川周辺を歩いてみた。
    気温は10℃。雪は結構深いがどんどんとけていくようだった。

    クロカワゲラの仲間は、2月くらいからでるものかと思っていたが、間違っていた。
    結構、数が多い。これは、雪の上も平気で歩く虫。
    春まで見られるけれど、よほど寿命が長いのか、羽化の時期が春までバラバラと続くのか。
    これまでこの虫を雪の上を歩くところしか見たことがなかったけれど、この日は飛び立つ
    ところを見ることができた。
    ちゃんと飛べる翅だと確認できた。
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    雪の上によく見るガガンボ。気温が高いので、活発に歩き回り、飛んでもいた。
    右のハチは、お尻の感じからみて寄生バチのタイプと思う。
    これは、思いがけず雪の上に出てしまったのだろう。動きが鈍かった。
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    エゾナガウンカ、だろうか。このウンカは、小諸でもよく雪の上に見た。
    右のシャクガの幼虫とともに、不幸にも雪の上に落ちてしまったという感じ。
    低温状態で思うように動けない様子だった。
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    ヨトウムシタイプのガの幼虫。これは気温が上がったので出てきたものと思うけど、
    雪の上に出てしまったのは、やっぱりマズイだろう。
    テントウムシも、ナナホシなら冬も活動しているけど、ナミテントウは見ない。
    早めに越冬体勢に戻った方がいいだろう。
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    クモも多かった。
    特に右のコモリグモのなかまが多かった。左はオニグモのなかまだろうか。
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    鶴岡市 E-520 14-42mm マクロ50mm+テレコン

  • ミドリシジミの卵

    夏にミドリシジミを見た場所で卵を探してみた。
    ミドリシジミの卵を探すのは初めて。
    事前に調べたところでは、割と若い木の幹に見つけやすいとのこと。
    ずぶずぶぬかるむ湿地に他と離れて生えた若いハンノキ。
    そこにようやく見つけた。

    卵塊は高さ1mほどのところにあった。
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    2008年12月7日 酒田市 E-520 14-42mm

    こんなにたくさん固まっていると、本当にゼフの卵なんだろうかと心配になってくる。
    初めて見るものだし、幼虫を見るまでは安心できなそうだ。

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    2008年12月7日 酒田市 EOS KissD X MP-E65mm

  • ヒメカマキリの卵

    ヒメカマキリの卵について、忘れないうちに書いておこう。
    11月に入ってから、偶然、ヒメカマキリの卵を見つけた。
    サクラの幹にできた穴の中。こうした場所に好んで産卵するのだろう。古い卵もいくつか見える。
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    10月10日 鶴岡市 E-520 マクロ50mm

    近くで見つけたヒメカマキリの雌。
    さわったらポロリと落ちてしまった。
    (この様子は、かがくナビの「今週の自然だより」に>>>こちら
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    10月10日 鶴岡市 E-520 魚露目8号

    このヒメカマキリ、お腹が妙に大きい。この時は産卵前だからと思ったけれど、画像を見返してみると何だか変な感じがする。
    水につけたらハリガネムシが出てきたんじゃないだろうか。あんな目立つところに、これ見よがしにとまっていたのは、寄生虫の戦略だったんじゃないか。。。
    ヒメカマキリが水辺に行くなんてちょっと難しそうだし、丸呑みする鳥にでも食べられたら、水辺に向かうチャンスもちょっとは増えるんじゃないだろうか。あー想像するだけでも気味が悪くて笑っちゃう。ハリガネムシに寄生されていたのかどうかもわからないのに。

    卵はカキの幹にできた穴にもあった。
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    10月10日 鶴岡市 E-520 マクロ50mm

  • クロアゲハの蛹

    雪の積もった平清水の庭を見ていて、ふと思い出したクロアゲハの蛹。
    10月26日に寄ったとき、甥っ子に見せてもらったものだ。
    庭のサンショウについていて見つけにくく、よく見つけたねと褒めていたんだけど、
    はて、あれはどうなったろう。。。

    蛹はかろうじてついていた。
    でも小枝に胸の糸をかけていたものだから、小枝が雪の重みではがれて宙ぶらりん。
    初雪の日は落葉が一気に進む。
    先日は気がつかなかったが、いずれこうなる運命だった。
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    2008年11月20日 山形市 E-520 マクロ50mm

    このままではまずいので、枝ごと切ってもらっていくことにした。

    こちらは先日撮影したもの。
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    2008年10月26日 E-520 マクロ50mm

  • ミツバチ

    ツバキにやってきたミツバチを1.9mmボードレンズを使った広角システムで撮影。
    空中でホバリングしながら花粉団子を作っている。
    前脚で顔の花粉を集めて、中脚で中継、後ろに送っているようだ。


    11月13日 鶴岡市 EX-F1

    秒300コマでは翅の動きが解像できないのが残念だ。
    だんだん欲が出てきて、EX-F1の画質では物足りなさを感じはじめている。

  • ミツバチ

    秋になってから組んだビデオカメラ用のワイドシステムがなかなかいい具合。
    スチル用にも試してみたら、やはり魚露目には及ばないのだが、まずまずの絵が撮れそうだ。

    庭に咲き始めたキンギョツバキの花にニホンミツバチが来ていたので、早速試し撮り。
    ISO800まで上げて、ようやく撮影しやすい組み合わせができた。
    でも、ライティングにはまだまだ工夫が必要。
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    11月12日 鶴岡市 EOS KissD X MP-E65mm+1.9mm

  • オオカマキリ

    あるカマキリを撮影中のこと、足下でバタバタ虫が羽ばたいている音がする。
    見るとカマキリが何かを捕まえているようだ。
    ああ、アカトンボをとったんだろう、よく見る光景だな。。。
    よくも見ないでそう思ってしまったのだが、
    しばらくその羽音を聞いているうちに、どうもトンボと違うような気がしてきた。
    よくよく見れば、つかまっているのは大きなトノサマバッタ。
    力強いオオカマキリでも、暴れるトノサマバッタを押さえつけているのは大変そうだ。

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    11月11日 鶴岡市 E-520 50mmマクロ+魚露目8号

    気温が低めで、動きが鈍い。
    一時間ほどして戻ったときも、まだこんな状態。
    日没近く、更に冷え込んできた。
    これ以上の撮影はあきらめてその場を離れたが、果たしてこのオオカマキリ、
    トノサマバッタを完食できただろうか?
    PB112791
    11月11日 鶴岡市 E-520 50mmマクロ+テレコン

  • キイロマツモムシ

    高山性のマツモムシ。
    メススジゲンゴロウと共に網に入ってきた。

    キイロとつけられているけれど、実物はベージュ色っぽい。
    名前から受ける印象から、ちょっと期待を大きく持ちすぎたかも知れない。
    初対面の印象:ふ〜ん?これがそうかあ。。。という感じ。

    普通のマツモムシと比べると、わずかに大きいだろうか。

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    11月10日 鶴岡市 E-520 50mmマクロ+テレコン

  • エンマコオロギの産卵

    お昼過ぎ、ちょっと晴れ間が出た。
    割と気温が高く、虫たちも多い。
    雨降りの毎日、みんな、わずかな晴れ間を待ち望んでいるのだろう。
    エンマコオロギも盛んに産卵していた。
    でも結構敏感で、しばらく粘ってようやく撮影できた。

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    11月2日 山形県鶴岡市 E-520 50mmマクロ+1.4xテレコン

    この所、庄内は雨が降りっぱなし。
    次々に雨雲が流れて、晴れ間が時々ほんの少し顔をのぞかせる程度。
    風も強いし雷も多い。
    庄内の冬が、もうすぐそこまで来ている。

  • クロスズメバチの飛翔

    PlayPlay

    EX-F1でクロスズメバチの巣の出入りを撮影してみた。
    以前、500fpsや1000fpsの高速度カメラで撮影した事もある過去の経験から、
    300fpsでは足りないだろうと思ったのだが、いやいや、そんなことはなかった。

    kurosuzume
    10月19日 山形県鶴岡市 EX-F1

    写真を撮影した日は、曇り空だった事もあって、やや不活発であった。
    土をくわえて出てくる働きバチがなかなかとらえられなかったのだが、
    晴れた日にやれば違っただろう。
    この映像には3連チャンで出てくる。

  • クロスズメバチの飛翔

    かがくナビ「今週の自然だより」の原稿用に撮影したクロスズメバチのNGカット。
    NGだったのは、目的が口に何かくわえて外に出るハチの姿をとらえたかったからで、
    飛翔写真としてはOKカットだ。
    前翅と後翅はフックで繋がって一枚のように機能しているのが見えて面白い。
    分かりやすいように大幅にトリミングしてみた。

    閃光時間1/20000秒の小型ストロボとセンサーを使用しての撮影。
    スペック上は1/20000となっているものの、このストロボは果たしてその通りに出ているか
    わからない。中古のストロボだからなおのこと怪しい。。。
    信じるならば、このあたりの閃光時間がクロスズメバチの翅がブレるかブレないかの境目のようだ。
    もっとも巣の出入り口での事だし、トップスピードで飛ばれてしまえば、体もブレブレだろう。

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    10月14日 山形県鶴岡市 E-520 50mmマクロ+1.4xテレコン

  • ウラナミシジミ

    山形でウラナミシジミを見たのは初めてではないだろうか。
    もっとも、長野での13年ではウラナミシジミを何度も見たので、
    眼が鍛えられたのかも知れない。

    標高400mほどの割と高いところで、一匹だけ見た。
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    10月13日 山形県鶴岡市 E-520 シグマ150mm

    ウラナミシジミは南方系のチョウで、秋になると北上してくる。
    この辺りでは冬を越すことができないので、翌年、また秋になるまで見られない。
    同じような生態のウラギンシジミの方はどうだろう。
    これも一目見ればわかるチョウだから、庄内まで来ていれば、そのうち目にするだろう。

  • イナゴ

    田んぼが黄金色に色づいてきた。
    作業中のおじさんに聞くと、稲刈りもあと10日くらいかなあとの事だった。
    海外取材から帰った頃には、すっかり寂しいことになっているんだろうなあ。。。
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    9月6日 山形県鶴岡市 E-520 14-42mm

    時々、田んぼでものすごい数のイナゴに出くわす。
    そうかと思うと、ほとんどイナゴを見ない田んぼもある。
    薬の使い方の違いによるものだろうか?

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    わずかだが、幼虫も時々見られる。この日は羽化途中のものもいた。
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    9月4日 山形県酒田市 E-520 シグマ150mm

  • ヤマトバッタ

    先週末より、取材用のパソコンのセッティングに手間取ってしまった。
    遅れながら先週撮影分をアップしていく。

    最上川河口近くで、たくさんのヤマトバッタに出会った。
    砂浜の環境に見事にとけこんでいる。
    他のバッタは草地に逃げ込むけれど、ヤマトバッタはむしろ砂地に出てくるようだ。
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    9月4日 山形県酒田市 E-520 14-42mm シグマ150mm

  • ハンミョウ

    真夏には姿を消していたハンミョウ。
    お盆頃から新成虫が出てきて、このところ行くたびに数が増えているようだ。
    一匹よく近づけるいいモデルさんがいたので、アップを撮影した。
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    9月2日 山形県鶴岡市 EOS KissD X MP-E65mm

  • マダラバッタ

    庄内に移ってからおぼえたマダラバッタ。
    長野にいたのかどうか自信がないけど、とにかくこちらでは普通にいるバッタだ。
    ハンミョウのポイントにもたくさんいた。
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    こちらはイボバッタ。
    砂地でも、やっぱり周りによくとけ込んでいる。
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    だが、こちらがあんまり近づくものだから、落ち着かなくなったのだろう。
    さらにいい場所へと移動した。
    う〜ん、なかなかうまい場所を見つけたじゃないか。
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    9月2日 山形県鶴岡市 E-520 150mmマクロ

  • エゾエンマコオロギ

    先日、エゾエンマコオロギの声を録音した浜辺近くで、声の主を捜した。
    今はもう、明るい日中から声が聞こえている。

    ベニヤ板をひっくり返して出てきたコオロギ。
    写真を見ても理由がわからないままだが、見た瞬間、どこか普通のエンマと違う雰囲気を感じた。
    顔を見ると、確かにエゾエンマコオロギらしい。
    ちなみに、その付近では普通のエンマコオロギの声は聞こえなかった。

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    8月31日 山形県酒田市 E-520 50mmマクロ+1.4xテレコン

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    8月31日 山形県酒田市 EOS KissD X MP-E65mm

  • クダマキモドキ

    永幡さんから庄内でクダマキモドキを撮影した方がいると聞いていたので、そのうち見れるかと思っていたのだが、まさか自宅の庭にいるとは思わなかった。こんな大きな虫、幼虫の頃に気づいてもよさそうなものだ。。。

    これは雌で、産卵管の形状を見るとヘリグロツユムシのそれと違う。サトクダマキモドキで間違いないだろう。
    それにしても、光沢のある緑の葉そっくりな姿。
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    8月31日 山形県鶴岡市 E-520 50mmマクロ+1.4xテレコン

  • ケラ

    周りに田んぼの広がるスーパーの灯りに、数匹、ケラを見た。
    梅雨の頃から、しばらくケラの声を聞いていない。
    姿を見るのは、ずいぶん久しぶりである。

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    ケラの前脚は穴を掘るために特殊な形状をしている。
    手の中に入れていると、指の間に潜り込もうと前脚でぐいぐいとやられる。
    力強いので結構痛い。
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    8月29日 山形県鶴岡市 E-520 50mmマクロ+1.4xテレコン

  • アメリカシロヒトリ

    お庭のウメとカキが、気がついたらずいぶんアメシロにやられていた。もう終齢らしい大きな幼虫もいるから、だいぶ前から出ていたようだ。ここ最近お庭の手入れをさぼっていたなと反省。。。
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    8月29日 山形県鶴岡市 E-520 50mmマクロ+1.4xテレコン

    放っておいたら丸坊主にされてしまうから、今いる幼虫は枝ごと切って退治。翌日もう一度見回ると、まだまだアメシロがついていた。カキの枝をかき分け駆除作業をしていたところ、気がつくと、腕の柔らかいところがピリピリ痛む。
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    やられたな〜と見回すと、思った通り、そこら中にイラガの幼虫もついていた。正確にはヒメクロイラガの幼虫。半袖で作業してはいけませんね。。。
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    8月30日 山形県鶴岡市 E-520 50mmマクロ

    そういえば、山形の私の父は、これを「つばむし」と呼んでいた。名前の由来はわからないが、小さい頃から聞いていたためか、私もつばむしがしっくりくる。ついでに思い出したのだが、同じく父は、ノブドウのことを「どすぶんど」と呼んでいた。私にはヒジョーにぴったりとくるのだが、他の地域の人にはどう感じるだろう?