Kiyoaki Takashima/ 高嶋清明のBLOG

カテゴリー: 昆虫

  • 【Slow Motion】】ニホンミツバチとフキノトウ【Chronos 2.1 Highspeed】

    昨日は晴れても気温は10℃に届かず、ミツバチの羽音もほとんど聞かずに終わりましたが、今日は暖かくなりました。ウメもようやくほころび始め、フキノトウに虫が来るようになりました。

    フキの雄花は花粉がすごくて、訪花したハチやアブは全身花粉だらけになります。ミツバチは、花の前でホバリングしながら、やや時間をかけて体中についた花粉を後脚の花粉団子にまとめます。高速度カメラで撮影するチャンスです。

    Chronos2.1 スロー映像集

    しかし、今日は運の悪いことに、撮影をはじめてすぐに大容量モバイルバッテリーにトラブル発生。Chronosを長時間使うための必須アイテムなのですが、保護回路が働いてうんともすんとも言わなくなりました。チャンスはあるのに残念無念。
    仕方がないので一時間も使えない本体に内蔵するバッテリー2個で、可能な限りの撮影に切換えました。普通の撮影なら、それだけバッテリーが使えれば十分そうですが、一度撮影して記録に10分や20分かかってしまうハイスピードカメラの撮影では厳しい・・・苦行のような撮影の連続ですが、期待以上の結果が出ることも多いので、ガマンガマン。なんとかギリギリ最低これだけは撮りたいと思っていたカットが撮れました。

    今日も、Adobeの「スーパー解像度」でアップスケール。1024×576pixelのファイルを、2048☓1152pixelのJPEGファイルに書き出し(サムネイルになっているカットの場合約3,400枚)、QuickTimeの「イメージシーケンスを開く」で動画化します。
    フルHD超えのサイズで3358fpsのスーパースロー動画!今回の動画では、途中、再生レート15fpsも試してみました。動きはスムーズではありませんが、約225倍のスロー効果です。

    今日、新たに気づいたのは、前翅つけねの関節部分は頑丈に発達しているように見えるのに対し、後翅のつけねは何もないように見えること、でした。

  • Adobeのスーパー解像度でChronosのスロー動画をアップスケール

    何度かTopazのアップスケールソフトを買いそうになりました。Chronosの弱点である解像度の低さを補えるかと思ったためです。2000fpsや3000fpsあたりが昆虫の高速度撮影に面白いところなのですが、4Kや8Kが好まれる時代に、ちょっと寂しい解像度ですから。でも、Topazのソフトを最後の最後に思いとどまってしまうのは、処理に極端に時間がかかるためです。Video Enhance AIそしてGigapixel AIの一ヶ月試用でわかったのは、1分ほどの動画の処理に10時間以上使ってしまう(設定によっては24時間以上)ことです。ちょっと実用的じゃありません。私の使っているMACのGPUとの相性が悪いためらしいのですが。

    そうこうしているうちに、最近、AdobeのCamera Raw に新機能「スーパー解像度」が追加されました。AdobeもついにAIを駆使したアップスケールを導入したようです。近く、LightroomやLightroom Classicにも追加されるそうで、個人的にとても嬉しいニュースです。

    先日のクロバエのDNG素材を使って、1024×640pixのオリジナル素材とスーパー解像度で2048×1280pixにアップスケールした素材の比較動画を作ってみました。2048×1280pixとFHDより大きくなりましたので、思い切って4Kで編集です。

    これまた微妙な結果・・・並べて比較してみても、期待したほどの効果は感じられません。でも後半の思いっきり部分拡大した所では確かに効果ありと感じます。これでも恐らくTopazのソフトと同じくらい効果あります。そしてAdobeの処理の方が比較にならないくらい早い!しばらくTopazのことは忘れていいかな、と思いました。

    編集ソフトはいつものFinalcut Pro。以前からそう感じていましたが、このソフトがもうすでにアップスケールをうまく処理してくれているのかも知れません。あまり効果を感じないのは、実はこのためかも

    「スーパー解像度」が本来の写真での効果はどうなのか、そっちのほうも気になります。マイクロフォーサーズで撮影したものを見開きで大きく使いたいという時など、バイキュービック法によるアップスケールよりうまくやってくれそうです。

  • 【Slow Motion】クロバエの一種【Chronos 2.1 Highspeed】

    暖かい陽射しに、どこで越冬していたか大きなクロバエが庭に何匹も現れました。匂いの強いキャットフードを置いたら早速やってきて、高速度カメラの前でナイスなアクションを見せてくれました。チャンスは一度だけでしたが…
    ハエの飛翔は優雅で安定感があって、とにかく美しい。この浮遊感を一度体験してみたいものです。

    カメラ:Chronos 2.1
    レンズ:マイクロNikkor 105mm F2.8
    撮影:3028fps@1024×640pix
    再生:24fps

  • 【Slow Motion】ニホンミツバチ2【Chronos 2.1 Highspeed】

    とても暖かく庭に虫たちがたくさん見られた日でした。このところよく撮影しているサザンカにも、ツバキにも、近所で切ってきたネコヤナギにも、ミツバチがやってきました。けれど、どれもニホンミツバチ。セイヨウミツバチは一度も視界にすら入ってきません。3月5日は曇ってもしばらくセイヨウミツバチがサザンカにたくさん来ていたのですが、何が違うのかとても不思議に思いました。

    今回、一番のスローは、3028fps撮影24fps再生の映像です。時間を125倍にのばしたものです。これだけのスローでもハチの翅の動きはまだ速く、じっくり観察できるレベルではありません。クロバエも同じレートですので、ミツバチの方がはばたき振動数が多いことは明らかです。以前も撮影していますがよく比較していませんでした。
    ニホンミツバチの秒3000コマの動画をチェックすると、わずか10コマで一回のはばたきが完了していることがわかりました。つまり、一秒間に300回のはばたきを行っているということです。これはツバキの花の前でホバリングしているときのものですから、花と巣を往復するときの飛行時のはばたき数は更に多くなるはずです。

  • 【Slow Motion】ミツバチとサザンカ2000fps【Chronos 2.1 Highspeed】

    この日はニホンミツバチだけでなくセイヨウミツバチも多く吸蜜にやってきました。

    カメラ:Chronos 2.1
    レンズ:マイクロNikkor 105mm F2.8
    撮影:2142fps@1280×720pix
    再生:59.94fps 一部24fps相当に

  • 【Slow Motion】ガガンボの蚊柱【Chronos 2.1 Highspeed】

    我が家の庭先で上下に跳ねるように飛び、蚊柱を作っていたのは、ユスリカではありませんでした。スロー動画で見ると、翅の動きはユスリカと違いゆったりとしたもので、長い脚を大きく広げています。ガガンボ科、あるいはガガンボ科に近縁の昆虫でしょう。

    解像度が悪く、よく見えませんが、高く上げているのは前脚と思います。中脚では翅の動きに干渉してしまいそうですし。

    上昇するときは頭を上にしっかり羽ばたき、その途中で前傾姿勢になり羽ばたきを抑えると下降に移ります。そして途中でまたクルッと上向きになり上昇を始める・・・その繰り返しで、スロー映像で見ればなるほどこうなっているかと納得しますが、再度、実際のスピードの動きを見ると、この一瞬にこれだけ色々な動きがあるとは、ちょっと信じられない思いがします。

  • 【Slow Motion】ニホンミツバチ【Chronos 2.1 Highspeed】

    庭のサザンカにニホンミツバチが吸蜜にやってきました。秋にセイダカアワダチソウで撮影してから、実に4ヶ月に見るミツバチ。長かった冬に、ようやく終わりが見えてきました。

    Chronos 2.1
    EF180mm F3.5Lマクロ
    撮影は2142fps@1280×720pixまたは1000fps@1920×1080pixですが編集でかなりトリミングしています。

  • 【Slow Motion】雪上のトビムシ_ジャンプ【Chronos 2.1 Highspeed】

    4000fps〜5000fpsで雪上をジャンプしながら進むトビムシを撮影しました。


    腹端の跳躍器で雪面を叩いてジャンプ、バックスピンに回転しながら、一気に数センチ進みます。

    ところで、腹端で下をこんなふうに叩いて、どうしてこんな回転になるんだろう、などと不思議に思うのは自分だけでしょうか。

    かつてFS700で撮影した雪上のトビムシ動画も貼ってみます。

    ああ、やっぱりFS700の絵はキレイだと再認識。

  • ジャコウアゲハの蛹

    今年5月に最上川にジャコウアゲハを撮影に通いました。穏やかに過ぎた冬のあとで、越冬に成功した多くのチョウが数多く飛び交っていました。ワイドマクロで動画撮影したときの、まるで一緒に並走したような感覚は、しばらく残りそうです。その後、ちょっと寂しい光景を目にすることになったけど・・・

    7ヶ月ぶりに同じ場所を歩いて、蛹を探してみました。幼虫の時期に体内に蓄積された毒成分に自信を持っているのかどうか、ジャコウアゲハの蛹はよく目立っています。他のアゲハチョウの蛹は環境によって褐色型や緑色型と色のバリエーションがあるのに、ジャコウアゲハの蛹はどれも同じ色と模様です。短時間でたくさん見つかります。

    落ちたり、糸が外れてブラブラしていたり・・・柵の周辺を探すと、放っておけない蛹がすぐにこんなに集まりました。

  • 【Slow Motion】5406fps & 10,488fps!ショウジョウバエ【Chronos 2.1 Highspeed】

    前半は秒5406コマですが、後半は秒10,000コマ超に挑戦しました。解像度は640×240ピクセルとかなり低くなってしまいますが、時間軸での緻密さは通常撮影の実に350倍です!

  • 【Slow Motion】ショウジョウバエ【Chronos 2.1 Highspeed】h

    室内でショウジョウバエの自然な飛翔を狙いました。最初、ガラスの水槽で撮影を試みましたが、直線的で不自然な飛び方ばかりで、まるでうまく行きません。何が影響しているのか、ガラスの壁に囲まれた空間ではうまく飛べないようです。小さなネットのケージを使って、ようやく撮れるようになってきました。

    昆虫ゼリーとバナナの上にドライイーストをふりかけてエサとしています。ショウジョウバエは酵母が大好物だそうです。

  • 【Slow Motion】フタモンアシナガバチの翅のカタチ【Chronos 2.1 Highspeed】

    自分でアップした昆虫ハイスピード動画でも、何度か見返していると、新たに気づくことがあります。今回は、前にアップしたこの動画↓を再編集しました。
    https://youtu.be/i4wc3xubckc

    ・翅の運動は上下運動ではなく前後運動しているように見える。
    ・前後の翅を連結することで、一枚ではありえない複雑な翼の形を作りだしている。
    ・前進する時、翅の形は前方に動くときと後方に動くときとで、明らかに形が違う。後方に動くとき、より空気をつかむ形になっているようだ。
    ・上昇する時は、翅の形は前方に動くときも後方に動くときも、よく似た形になっている。

  • 【Slow Motion】ヒラタアブの飛翔2【Chronos 2.1 Highspeed】

    自分でアップした昆虫ハイスピード動画でも、何度か見返していると、新たに気づくことがあります。今回は、前にアップしたこの動画↓を再編集しました。
    https://youtu.be/pVIw1vB3rLc
    半月経って改めて見て思いました・・・再生速度が速すぎ。私自身、もっと再生速度を落として細部をじっくり観察したいと思ったので再編集してアップしました。

    ・平均棍は翅と真逆に動いています(今更いうまでもありませんが)。
    ・平均棍は翅の動きと必ずしも連動していません。翅は動いているのに平均棍がとまっている瞬間がありました・・・1:04 平均棍がストップする瞬間
    ・翅と同じリズムで小楯板が動きます。
    ・羽ばたきの強弱はそのまま上昇・下降に働くように見えます。

    平均棍(ハルテア)は後翅の痕跡器官ではありません。昆虫の特徴でもある4枚翅は、実は飛翔には不自由なもの。進化の過程で、まずは後翅をメインに羽ばたきを行う方向に行くものが現れ、より効率のよく2枚翅を獲得しようと前翅・後翅を連結させるものが現れたようです。そして更に進んだのが、ハエやカなどの双翅類。飛翔は前翅のみの本格的な二枚翅を獲得し、後翅は高度な飛翔に重要なセンサーである平均棍へと進化した・・・平均棍の働きはまだまだ謎の部分が多いようです。
    ↓部位名について、ショウジョウバエの解説ですが、とても参考になります
    http://www.drosophila.jp/jdd/bodyparts/index.html

  • Chronos 2.1 Highspeed:カメムシの飛翔

    0:00 ツマジロカメムシ
    0:58 クサギカメムシ

    カメムシは飛ぶとき、前翅と後翅を連結させて、1つの大きな翼をつくります。スーパースロー映像で見ると、硬い前翅前半とそれ以外の柔らかく透明な翅が作る立体的な形が、効率よく空気をとらえる様子が感じられて実に興味深いです。翅の打ち下ろしでは大きく空気をつかむ形になり、翅の打ち上げでは空気抵抗を少ない形に変えてスタート位置に戻そうとしているようです。この動き、何か思い出しません?水泳で水をかく手のひらの形を微妙に変える、あの感じ・・・
    さらに、8の字を描くように翅を動かす様子は、立ち泳ぎの手の動きそのもののようです。カメムシの飛翔と水泳には、かなり共通するものがあるのでしょう。いやいや、もしかしたら空を飛ぶ生き物の飛ぶ感覚って、多分に「泳ぎ」に共通なのかも知れません。

    空中を泳いでいるのかあ・・・想像するだけで楽しくなりますね。

  • Chronos 2.1 Highspeed:ノイズ除去 ナミテントウ5406fps

    昨日アップしたナミテントウ動画は縦線ノイズがあまりに目障りで、ここらで本気にノイズ除去に取り組んでみることに・・・。
    結果、FinalcutPro用の有料プラグインNeatVideoが唯一満足のいく結果を出してくれました。

    若干ですが詳細部分が失われたり、暗部にまだノイズが残っていたり、色々ありますが、及第点と思います。でも、撮影時にノイズが出ないのが一番なので、そちらも引き続き追求していきます。もちろん、本体のFirmwareアップであっさり解決してくれる方にも期待します。

  • Chronos 2.1 Highspeed:5000fps!テントウムシの飛び立ち

    ナミテントウの飛び立ちを5409fpsで撮影。90倍に時間をのばしています。

    カメラ:Chronos 2.1
    レンズ:MicroNikkor 105mm F2.8
    GODOXのLEDライトSL200WIIを使用して室内撮影

    Chronosではじめてオーバー5000fpsの撮影です。ベース感度ISO500のカメラなので、太陽光下ではゲインアップしても5000fpsは厳しいです。なので、強力なLEDライトを一つ新たに買いました。これで撮影の幅も広がるかな!?

  • Chronos 2.1 Highspeed:オオハナアブの飛行

    この空中ターンは、どう翅を、どう体を動かしているんでしょう。映像を見てもよくわかりません。慣性が働くのをカウンターをあててるみたい。空中を滑っているというか・・・空中の動きのはずなのに、時々、水中の動きのように見えてしまうときもあります。小さな生き物にとって、空気は油のように粘っこいものになるとか・・・

  • Chronos 2.1 Highspeed:ヒラタアブの飛行

    ヤツデの花にきたヒラタアブの飛行中の姿をハイスピードカメラでとらえました。

    翅の動きは割と単調で、上昇と下降は羽ばたきの速度や振り幅でコントロールしているようです。勢いよく翅を動かし上昇していたのが、やや勢いが弱まり上昇がとまって、そのまま落ちそうになるのを、再び翅の動きを速めて上昇する様子が見えます。左右のバランスを取るのに、細かく体を動かしているのも見えます。
    翼面を傾けると傾けた方向に進むのは、トンボなんかと同じですね。翼面の傾きは胸と腹の傾きも伴いますが、頭は水平を保ったまま。トンボも頭は水平を保ちますが、確かトンボは傾くのは胸だけ、腹までは傾かないと思います。

  • Chronos 2.1 Highspeed:ヤツデの花の虫たち

    ようやく咲き始めたヤツデの花。吸蜜に集まる虫たちにハイスピードカメラを向けてみました。今日の発見はハエの平均棍(ハルテア)の動き。飛んでいる時だけでなく、吸蜜中でも、動きの時々にフリフリ揺らしているんですね!歩くと動いてしまう?今まで何度かハエをスローで撮りましたが、全く気づいていませんでした。

    カメラ:Chronos 2.1
    レンズ:MicroNikkor 105mm F2.8
    撮影:2000〜3000fps
    再生:60fps

  • Chronos2.1 Highspeed:ユスリカの蚊柱

    日没前後の一時間で撮影しました。全部ユスリカだと思って撮っていたら、最後に撮影したのはユスリカではなく全く別の昆虫。ガガンボダマシの一種でしょうか。翅の動きが全然違います。

    この動画は、1000fpsで撮影した動画を60fpsまたは30fpsで再生しています。鳥や動物なら十分なスーパースローな速度と思いますが、小さな昆虫では、ご覧の通りで、全然スロー感が出ません。