まだ死んで間もないミドリシジミ。
生きているうちは決して撮れない、細部の深度合成をやらせてもらいました。
▲美しい鱗粉の並び
▲複眼に生えた細かい毛も、様々な色に輝きます。
下唇鬚の先にも感覚器があるようです。
写真を見てあれっと思い、調べてわかりました。
▲今年は採集してきました。
深度合成を上手くやるためにはやっぱり仕事場のスタジオに持ち込みたいし、卵を見つけた時には体が冷え切ってしまっていて気力が続きませんでした。
▲4個もまとめられているのと産みつけられた場所で、拡大しなくともウラミスジシジミの卵と思えたのですが、
拡大して、この毛のように長い突起を確認できて、確信できました。
深度合成をしながら気づきましたが、突起の先端は黒く染まっています。
近所のグフさんからお借りしてきたカモドキサシガメの一種。体長5mm以下の小さな幼虫です。
コケの一杯はえた樹皮下から見つけられたとのこと。
よくもまあ、こんな小さなものを見落とさずに・・・と感心しました。
▲マクロ60mmの等倍で撮影してこのサイズ。 (さらに…)
Photoshopで深度合成をやっていますが、最近どうも限界を感じることばかり。
自動処理ではうまくいかないからとレイヤーマスクを手動でいじってみますが、ある程度はうまく行くものの、時間はかかるわ、失敗は多いわ・・・行き詰まってきました。
そこでしばらく海外の昆虫の深度合成写真にヒントを探してみました。すると、どうしたらこんなにうまく行くんだろう?と驚くような画像が、たくさん見つかりました。特にすごいと思った数人の写真家の記事を読み、使われているソフトを調べてみると、やはりPhotoshopではない別のもの。。。なになに「Zerene Stacker」?
試しに自分もまねてみたら、何だ全然素晴らしいじゃないですか!
Photoshopでは、いくら手動でがんばっても、こうはうまく行きません。あ〜〜何だか随分遠回りしてしまったようです。。。
今度は古いOLYMPUSの超接写レンズで撮影してみました。
2013年が明けました。
暮れに眼鏡をつけ始めて、気分だけでなく体から生まれ変わったような状態が今も続いています。今年は何だかいい年になるような予感がしています。
皆様にとっても、いい一年となりますように。。。
さて、鶴岡は元日から1日雪降りでした。
初詣とお墓参りには出ましたが、フィールドに出ることはありませんでした。
夕方になってから、今年最初の撮影は大晦日の続きにしようと、再びカブトムシの標本を前にしました。
生きているうちは前翅の下に隠されていて、じっくり見ることができない気門を撮影してみましょう。それにはまず前翅を持ち上げなければなりません。結構力がいります。パキッと音が出ます。いやな感じです・・・でも覗き込んだら、思ってもいなかった様子にあれ?となりました。
▲ぽっかり空いた穴が3つ。
前に生きたもので気門の撮影をしたときは、翅の下にちらっと見えるこれだけに注目していましたが、その前の節、画面左側に見えるものは何だ?何だ何だ?? (さらに…)
家の片付けなどを終えて落ち着いたところで、今年最後の撮影に取り組みました。
選んだテーマはカブトムシの複眼。
こんな大きな甲虫なのに、複眼の個眼が意外に見えないのです。
▲撮影倍率は1倍で特に高倍率ではありませんが、深度合成の効果でしょう、
カブトムシが妙にでかく感じます。
さて肝心の複眼ですが、この倍率ではまだ個眼の様子がよくわかりません。
▲ほぼ同じ角度から複眼のドアップを狙ってみました。
複眼の表面はとってもフラットで、カミキリムシのように一個一個の個眼が半球状に盛り上がっているわけではありません。個眼の層の上に1枚保護フィルターがかぶさっている、という感じでしょうか。そして個眼のサイズがとても小さいのに驚きます。
よく知られている虫なのに知らない事が一杯!
そういうものを来年もどんどん追求していきたいと思います。
OLYMPUSの古い20mmマクロにいつもより更に接写リングを80mmプラス。倍率は12倍ってところでしょうか。
画面の横幅は1.5mmほどで、ミズイロオナガシジミの卵も画面一杯になります。
残念なことに、マクロ20mmの性能の限界を超えてしまい、解像感はだいぶ落ちてしまいます。
もしかしたら、見た目は拡大されていても、8倍の時の解像度とさほど変わらないかも知れません。
0.01mmピッチでカメラを前後させフォーカスをずらしながら深度合成用の素材を撮影していきます。