Kiyoaki Takashima/ 高嶋清明のBLOG

投稿者: 高嶋 清明

  • シミ

    酒田のAさんにご協力をいただいてシミを撮影しました。この時期シミも活動を停止していて、畳をあけるとたいてい下に隠れているとのこと。はたして・・・


    シミ確かにいました!体長は1cmほどです。実は私、シミをちゃんと見たのはこれがはじめて。でも、ちゃんと見ようとしなかっただけで身近にたくさんいるはずです。シミというと古本を食っているイメージが強いのですが、古本だけさがして「いないのかなあ」なんて言っていたとは、我ながら愚かでした。。。


    腹端の第10節が長いところからセイヨウシミと判断しました。頭部、前胸、中胸、後胸、そして腹部とわかりやすい構造です。シミは無変態で成長する昆虫ですので、幼虫も成虫も形は同じ。


    全身、鱗粉におおわれて綺麗に輝きます。うろこにおおわれて素速く走る姿が魚を連想させたのか、シミは漢字でかくと紙魚。英語だとなんとsilver fish。book wormともいいます。


    口ひげは他の昆虫には見ないようなもの。何だかムカデを思わせます。

  • キノカワガ

    そのまま鶴岡に戻るのはもったいないと、富岡、安中、高崎周辺をまわってみました。小諸時代にはよく足をのばした土地で、どこにいけば何が撮れそうか勝手がわかっているつもりだったのですが、午前中だけでは成果は少なく帰路につくことに。。。
    最低、見つけたいと思っていたキノカワガはこの一匹のみ。樹皮によくマッチしているかというとそうでもなく、もっとも、それゆえ見つけることもできたのでしょう。。。
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    難易度は低いです。すぐに見つかりました?

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    同じモデルさんでもう一枚。

    ところで、この投稿は関越道 赤城高原SAでアップしてます。
    行きは深夜だったためかFreespotに接続できませんでした。今はOKです。

  • ヨコヅナサシガメ

    このヨコヅナサシガメ、分布の北上が進んでいるとはよく聞きます。高崎周辺は10年くらい前によくまわっていましたが、ヨコヅナサシガメは気がつきませんでした。それが、何だか随分目に入ってきます。目立つ木の割れ目やうろの中にたいてい集団を作っているような・・・確かに勢力拡大中のようです。現在、最前線はどのあたりまで来ているのでしょう。気になります。
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    クヌギの幹の割れ目に集団を作っています。今の時期は全て幼虫です。

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    日があたって気温が上がってくると、歩きまわるものも見られました。

  • アケビコノハ

    埼玉県嵐山町で行われた第4回全国チョウ類保全シンポジウム(日本チョウ類保全協会主催)に行ってきました。そこで出会ったアケビコノハ。灯りの下の植え込みにとまっていました。
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    落ち葉が引っかかっているようです。

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    アップで見ても落ち葉的な質感は増すばかり。カキの葉に近いでしょうか。

    このアケビコノハは当日シンポジウムに集まったみなさんの人気者になっていました。夜になって「翅を開いていましたよ〜」との情報をいただいて飛んでいくと・・・
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    山折りに翅をたたんでいたものが、こんな感じに。後翅の黄色い模様も見えていてこれは滅多にないチャンス!
    (しかし、本当のシャッターチャンスはさらに10分後のこと。残念ながら逃してしまいました。。。)

    アケビコノハは成虫越冬。12月に入っても夜は活動するのです。勉強になりました。

  • これはスゴイ!Freespot

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    現在、東京に向けて車で移動中です。
    国道7号線の道の駅「豊栄」の駐車場にて、Freespotでネット接続しています。こんな便利なサービスがあったとは、実は今日まで気づかずにいました。今までずいぶん損をしていたかも知れません。。。
    情報ターミナル自体は19時までで閉まってしまいましたが、無線LANは引き続き動作していてくれます。車の中で無線LANに接続できるって、なんて便利なんだろう!

    繋がることの感激をずいぶん久しぶりに味わっています。

  • チョウ類保全シンポジウムに

    今日はこれから東京に向けて移動。
    12/12日(土)は自然科学写真協会の技術講習会、
    12/13(日)は埼玉県嵐山町にて行われる、第4回全国チョウ類保全シンポジウム日本チョウ類保全協会主催)に行ってきます。

    チョウ類保全シンポでは海野さんの特別講演があります。嵐山はオオムラサキで有名な土地。当日参加OKですので、お近くの方はぜひ!

  • ホシムクドリ

    残りガキに集まるムクドリの撮影に苦戦しているとき見慣れないのが1羽まじっているのに気がつきました。緑や赤紫に輝く羽があります。地味だけど渋い美しさのある鳥でした。

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    戻って調べてみるとホシムクドリでした。日本には冬鳥として渡ってくる鳥で西日本に割とよく見られるようです。
    撮影地は寒河江市。山形では、あまり記録がないのではないかと思います。

    このホシムクドリ、Wikiによると国際自然保護連合という団体指定の「世界の侵略的外来種ワースト100」に入っているとか。ブラックバスやウシガエルなんかと同じように、数十年後、この鳥も日本で問題視される事になっているかも知れません。もっとも冬鳥として渡ってこれるくらいですから、今まで問題になっていなかったら大丈夫とも考えられるでしょうか。

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    こちらは、おなじみのムクドリです。

  • ツマグロオオヨコバイ

    ツマグロオオヨコバイの飛翔ポーズは撮るには
    もう一工夫が必要のようです。
    数cmセンサーにかかるタイミングをずらした程度では
    進歩がありません。
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    でも、時々こんなカワイイ姿も撮れるのでがんばってしまいます。

    これは一見OKのようですが
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    前脚を広げていませんし、後脚はバレリーナ状態。
    まだジャンプ姿勢から飛行体勢に移っている途中なのです。これはもう何度も撮れています。この先を撮りたい。。。

    ところで、気になったのが後脚の毛
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    内側に並んだ毛。見るからに固そうです。
    この毛の役割は何なのだろう??

    でもすぐにその答えが見えました。
    葉の汁を吸っていた一匹が体の掃除をはじめたのです。そうかこれか?
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    ツマグロオオヨコバイはよくこんな風に後脚で体をこするのです。体の掃除ばかりでなく、ロウ物質を全身に塗るときもこうします。このとき後脚のブラシは有効になるでしょう。

    何度もトライしているうちに、ツマグロオオヨコバイを飛ばせるコツも何となく分かってきました。ちょっと飛んだのちにセンサーにかかるようにすることも、不可能ではないかも知れない・・・また新たな作戦を練っています。

  • ツマグロオオヨコバイ

    高速撮影システムを使いやすいように組み直してみました。
    テスト撮影は庭のツマグロオオヨコバイ。
    まだヒメアオキの葉裏についています。

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    撮影開始早々、見事に決まりました。
    珍しくトリミング無しに使える一枚です。
    ところが・・・よくよく見ると、あれれ?ブレているじゃないか!
    速度の限界か・・・
    おそらく飛び出し時の速度はかなりのものなのでしょう。

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    こちらは高さいっぱいに縦位置にトリミングしたもの。
    すごくカッコよく決まっています。バレリーナみたいに。
    ブレがなければなあ。。。

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    最初のジャンプのあと飛行体勢に入ります。
    ピントが外れてしまいましたが、一枚その姿をとらえたものがありました。
    前脚を前方に広げてキレイな形です。
    この体勢に入ったら、たぶん速度は落ちてブレもないはず。
    次はこれを徹底的に狙ってみます。

  • 科学ムービーご覧下さい

    かがくナビのムービーコーナー「科学ムービー」にコハクチョウを載せました。
    初投稿です。
    科学ムービーでは数々の貴重な映像をリストからご覧いただけます。
    特に湊和雄さんの沖縄の生きものたちは必見です。
    時々アップされていますのでご注目下さい。

  • ガロアムシの眼

    庄内に来て、はじめてガロアムシを探しました。さがすポイントを間違わなければ、割と見つけやすい昆虫かも知れません。15分ほどで4匹見つけることができました。

    さて、アップで撮影したガロアムシの顔です。
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    黒い小さな眼は複眼ではありますが、個眼の数は数十個といったところ。真っ暗な土の中にすむガロアムシの眼は、ほとんど退化したようなものです。全く眼が無い種類もいるとか。ところで採集したガロアムシは、種名ガロアムシでよいのか不明です。もし間違っているようでしたらコメントいただけると嬉しいです。

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    2本の尾は、ゴキブリやコオロギなどのように、感覚器官として重要な役割を持っていると思われます。

  • ノスリ

    田んぼを通る道路を行くと、道沿いに猛禽の姿をよく見ます。
    多いのはトビと写真のノスリ。

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    ノスリは稲刈り後から田んぼによく見ます。
    マジメな視線の先に狙っているのは、ネズミそれともモグラ?
    トビより近づかせてくれるように思います。
    トビは臆病なのか意外に近寄れません。

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    遠方よりトビ

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    こちらはチョウゲンボウ

  • 日高先生

    京大名誉教授 日高敏隆先生が亡くなったと聞き、とても残念です。
    昨夜、海野さんに教えていただきました。海野さんは東京農工大時代、日高先生に学ばれました。長く海野さんのお手伝いをした私も、日高先生がどれだけ素晴らしい先生であるか、様々な場面で教えていただきました。

    日高先生に直接お会いできたのは3回だけ。3回目は去年の2月、まだちょっと前のことです。群馬で催されたチョウ類保全協会のギフチョウシンポジウムに講演にいらした時に、私も参加しました。そこで日高先生より直接、とても素晴らしいお話を聞くことができました。やさしく穏やかに語られる中にとても熱いものを感じ、じっとしていられない気持ちになったことを思い出します。

    日高先生の残された数々の業績について、私はまだまだ知らない事ばかりです。でも、この道を進んでいくなかで、これから様々な機会で接することになるでしょう。

    心から先生のご冥福をお祈りいたします。もうお会いすることはできませんが、ずっとずっとお世話になります。よろしくお願いいたします。。。

  • クロナガアリ

    クロナガアリが何か大きなものを運んでいます。
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    カエデの種?似てますが、これはマツの種です。
    カエデの種と同じように、くるくる回りながら風にのって遠くに撒布されます。
    松ぼっくりの鱗片のすき間から出ます。

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    主に植物の種を集めるクロナガアリの大アゴ。
    ペンチのような形で、大きな種もがっちりつかみます。

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    クロナガアリの巣の入り口。たくさんの働きアリで賑わっています。
    クロヤマアリもクロオオアリも越冬体勢に入りましたが、クロナガアリはまだまだ活動中です。

    今日の最高気温は10℃くらい。
    冬着だと暖かく感じられますが、午後にはちょっと肌寒くなってきました。

  • エチゼンクラゲ

    波打ち際に点々と、ある物体。

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    大発生しているというエチゼンクラゲに間違いないでしょう。この写真のものは、割と原型を保っていますが、バラバラにちぎれたかけらもたくさんありました。さわった感じは割としっかりしていてコンニャクに近い感触があります。

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    海上には怪しげな雲・・・と見ているとまもなく強く雨が降り出しました。

    風も激しく普通なら体温奪われてブルブルになりそうなところ、ヒートテックは結構有効かな?

  • セグロアシナガバチ

    サクラの老木にセグロアシナガバチがとまっていました。
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    一枚の画面に収まらない広い範囲で8匹ほどです。
    大きくあいたうろで越冬中、気温が上がって外にでてきたという所でしょうか。
    アシナガバチの越冬シーンは、まだちゃんと見たことがありません。
    このうろの奥で1カ所に固まって越冬するんでしょうか。
    そう簡単にのぞけそうもありません。今回も無理か。。。

  • メダカ

    からからに乾いた田んぼが普通ですが、
    ここはうかつに足を踏み入れたら大変です。
    長靴で入ったら、最悪、泥にとられてしまうかも知れません。
    もちろん自分も泥だらけ。
    実はそんな状態になりかけて焦りました。

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    なぜそんな田んぼに入ろうとしたかというと、
    思いがけないものを見たからです。
    それはメダカ。
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    数は相当なものです。夏の間、この田んぼで産まれ育ったものでしょう。
    写真のような群れがいくつも波を立てていました。

    これだけ水が残った田んぼですから冬越しも可能です。何だかワクワクしてきました。かつて湿田が普通だった日本の田んぼではあたりまえの光景だったはず。メダカは田んぼの魚なんだなあと改めて思いました。

    メダカの学名Oryzias latipesは「水田のひれの大きな魚」という意味だそうです。

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    もちろん水路にもたくさんのメダカが見られました。
    こんな環境が残っているのは珍しいはず。注目していきたいと思います。

  • キタテハ

    枝に残ったカキには一匹もやってきません。
    地面に落ちたものには、うんと集まっています。
    一番多く集まっている実に張りついてみました。

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    仲良く相手に気をつかいながら・・・なんてわけにはいきません。
    絶えず争っていて数は増えたり減ったり。一番多かったときで11匹でした。

    それにしても何だか雰囲気のでない写真。

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    コンパクトデジカメの方がいい感じに写りました。
    でも今度は数の見えるアングルがとれません。
    なかなか難しいものです。

  • ヒメカマキリの擬死

    今年はずいぶんヒメカマキリを見ます。
    鶴岡の街中はどうかわかりませんが海沿いには少なくありません。

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    カシワの葉の上で日光浴中

    ヒメカマキリの面白いのは危険がせまると自らジャンプして落ちる性格です。
    そして落ちた先では、まるで陸にあげた魚のように飛び跳ねています。
    脚を縮めてまわりの落ち葉や枝に似せようとしています。
    手のひらにのせてみました。

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    触角をとても細かく震わせていて、そんな姿を見ていると
    マレーシアで見たハナカマキリやボクサーカマキリを思い出します。

  • カマバエの一種

    昨年は見つけることのできなかったカマバエですが、山あいの田んぼに数匹見つけることができました。
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    さて種類は何でしょう?
    ネットではミナミカマバエ(Ochthera circularis)が多く紹介されていて、写真のカマバエもそれかなあと思いますが・・・結局はっきりしたことがわかりません。

    調べたついでにメモします。日本ではカマバエは4種報告されています。それぞれの分布を九州大学の日本産昆虫データベースから調べてみました。ちなみに同DBには、いずれについても和名の記載はありません。

    ◎ミナミカマバエ(Ochthera circularis)分布:本州、四国、九州、宮古島、西表島、台湾、フィリピン、ジャワ、スリランカ
    ◎ヤマトカマバエ(Ochthera japonica)分布:北海道
    ◎カマキリバエ(Ochthera mantis)分布:北海道、本州、アジア、ヨーロッパ、アフリカ、米国
    ◎和名?(Ochthera pilimana)分布:九州、台湾、インド、イスラエル、pacific area(環太平洋地域?)、オーストラリア、北アフリカ

    ちょっと古い情報で怪しいので打消し線を引いときます。今見るとミナミカマバエで間違いないようです。(2023/10/20)