コロギス_2013

2013年2月撮影のコロギス幼虫です。エノキの落ち葉を綴って作られた越冬巣を見つけました。幼虫の吐く糸で落ち葉を綴って作られています。

かつてJSTのかがくナビで公開した動画ですが、残念ながら同サイトがクローズされてしまいましたので、YouTube用に再編集しました。以下「かがくナビ」での記事を・・・

コロギス(幼虫)

糸を吐く昆虫というと、まず思い浮かぶのはカイコでしょうか。その他のチョウやガの幼虫はもちろん、ハチやアリ、クサカゲロウ、ウスバカゲロウ、トビケラなど様々な種類で、幼虫が糸を吐いて巣やマユを作ります。ガムシは腹端から糸を出して卵をつつむ袋を作り、シロアリモドキは前脚から糸を吐いて巣を作ります。糸を作る昆虫は、実はかなり多くの種類に見られます。コロギスのようなバッタ目の昆虫が糸を使って巣を作るのも、そう不思議な事ではないのかも知れません。
コロギスは、幼虫も成虫も休む時は樹上の葉を糸でつづって袋状の巣を作ります。越冬態は幼虫で、晩秋に木を降りて根ぎわの落ち葉で巣を作り、春になるまで巣の中で過ごします。巣は雪のたまらない強い風をさけたような場所に多く見つかりますが、それはきっと、冬を前に安全な場所をしっかり吟味するからでしょう。気温が下がると全く動けなくなりますから、場所選びを間違えると暖かい春をむかえることができなくなります。
2月はじめ、エノキの根元にコロギスの巣を見つけました。クモやガの幼虫にも似たような巣を作るものがいますが、コロギスの巣には葉にかみ傷がついているので区別できます。そっと巣を開いてみると、確かに鮮やかな緑色の幼虫が潜んでいました。真冬の東北は、日中でもめったに5℃以上にあがりません。巣を壊したまま、そのまま元の場所に戻すわけに行きませんので、いったん持ち帰りました。
暖かい室内に入れると、幼虫はすぐに巣の修繕を始めました。アップで撮影してみると、口から糸を吐く様子が詳しく観察できます。チョウやガの幼虫に見るような吐糸管はなく、口から出る液が固まって糸になっているようです。小アゴを腕のように器用に使い糸をたぐって落ち葉に付着させる動きも、盛んに動く口ひげの動きも興味深いところです。
30分ほどで仮留め程度の修繕がすみ、一日経った頃には元の状態に戻りました。


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