使い古された言葉でやや陳腐な響きすらありますが、昆虫たちの不思議な生態にふれていると、しょっちゅう頭に浮かびます。
たまたま訪れた池の畔に見つけたトビケラの卵塊に、孵化直後の幼虫たちの姿がありました。動きは少なく、まるで生きている感じがしません。
トビケラの幼虫は、様々な形態で水中生活をしていますが、写真の幼虫はまるでミノムシのようなタイプ。枯れ葉もしくは枯れ枝をつづった巣を作り、半身だけ出して水中を歩きまわります。
ところが、卵はどうしたわけか水上に産みつけられます。見つけた卵塊は、水にかかるように生えたエゴノキの葉についておりました。
ゼリー状の物質におおわれた卵は、数週間で孵化。幼虫はしばらくするとゼリー物質から抜け出し、水上生活に入ります。写真の幼虫たちは、じっと休みながら、その時を待っているところです。
なんと不思議な姿でしょう。神々しくさえ感じられます。生きる形って本当に様々。生命の神秘。。。この楽しさ、子供の頃にはなかった感覚です。
写真を撮りながら、幼虫はこの後どうやって水に入るのだろうと思いました。早ければすぐにも動きがあるでしょう。
いい機会です。。。そっと家に持ち帰って観察することにしました。
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