小諸からの帰り、群馬の馴染みのポイントをまわってきました。
ササキリがたくさん鳴く様子を期待したのですが、上で鳴いているセミたちの合唱がやかましく、声が聞こえてきません。
でも、昨年に幼虫を見たあたりに踏み込むと、確かに成虫が潜んでいました。

次はミツカドコオロギ。地上の虫も虫の眼レンズはいい味を出してくれます。後ろ姿は撮影させてくれますが、顔を見ようとまわりこもうとするとクルッと向きを変えてしまいます。これはもう必ず。永遠に続きそうで、ついに私が根負けしました。

キリギリスの声が近くに聞こえました。声の主を見ようと近づくと、見つけた瞬間に飛び出して、草の中に潜り込みました。じっと動かずに身をひそめる作戦に出たようです。こっちもジィーっと目を凝らし、ようやく見つけました。うまく周りにとけこんでいます。
右奥に写ったセスジツユムシには、撮影時はまるで気づいていませんでした。家でパソコンで開いてみて、メインのキリギリスより先に眼につき、これは失敗写真と、あやうく削除しそうになりました。
じっと動かないので、つっついて歩き出したところを撮影。
近くにいたホシササキリ。
こちらも上手に周りの草に紛れています。
次は、特に見事な擬態だったと言い訳しての一枚。雄のオオカマキリを撮影したつもりが、実は雌に乗っかっているところでした。雌にはまるで気づいていないのは、フレームを見ればおかわりでしょう。
雌に気づいてもう一枚撮影と思った時には、二匹とも驚いて(ストロボに?)離れて逃げてしまっていました。今日はとても暑い日でしたから、私も少々ぼうっとしてました…。
今日、西日本は大型台風接近で、こちらはフェーン現象による今年一番の暑さ。山形県内は珍しく37度超えのポイントが何箇所もありました。山形市39.0℃、酒田市38.9℃、鶴岡は37.9℃・・・。新潟県では更に熱く、胎内市、上越市、三条市がなんと40℃超えでした。最高は胎内市の40.8℃!
小さい頃とてもかわいがってもらった親戚のおじさんが亡くなりました。おじさんは多趣味な方で、特に盆栽の世界では高名な方だったのですが、そんなことはわからず、もっぱら一級品のカメラやステレオを体感させてもらいに、ちょくちょく遊びに行った時期がありました。当時お持ちだったのはPENTAXのK2だったかKXだったか、Kマウントの第一世代。たぶん私が生まれて初めてふれた一眼レフカメラでした。その後もCONTAX RTSⅡとかマクロプラナーとか・・・、もう今から40年前のことです。今の自分のベースはこの時期にできあがったように思います。
(おんちゃん、ありがとうございました・・・)
合間に、兄に案内してもらって蔵王のアサギマダラポイントに行ってきました。実は昨年9月にもうだめかと思いながらクジャクチョウを求めて駆け回った場所と同じでした。昨年は全くダメでしたが、今年はクジャクチョウもアサギマダラもドンピシャなタイミングで、短時間でたっぷり撮影できました(すべて虫の眼レンズで!)。特にクジャクチョウは鶴岡近辺では滅多にお目にかかれないチョウです。これもまた、おじさんが引き寄せてくれた撮影のチャンスでした。
鶴岡市小岩川で鳴いているところと顔を撮影して、そのまま海岸を北上、カヤキリの声を探しました。カヤキリの生息地は、ススキやヨシなど高いイネ科植物のある場所に限られます。
国道7号沿いでは、以前、最後に確認した小波渡を越えて、今年は三瀬・由良付近まで、声を確認。
その後、由良から海沿いの道を走ったところ、由良、油戸、そしてクラゲの水族館で有名な加茂にも、カヤキリの声を確認することができました。
確実に分布が拡がっています。この勢いでは、もう10年もしないうちに酒田にも拡大しそう・・・すでにどこかで鳴いているかも知れません。
湯野浜では聞くことができず、そこで終了としました。
さらにもう一ヶ所、謎の飛び地、大山川の面野山付近の声を今年も確認しました。
カヤキリに噛みつかれ、あんまり痛いもんだから、ついつい放してしまいました。画像を確認したら残念、ピントは右前脚の跗節あたりに・・・(反射だもの、すかだねえっす)
つかんでみるとカヤキリの体は結構やわらかく、首が予想以上に曲がります。かまれないように掴んだつもりでも油断できません。怒っている顔を撮ろうと思っただけなのですが・・・
上の噛まれる直前のカット
その、一つ前に噛まれた時のカット
三枚目と比べると一枚目はやっぱり痛そうに見えます。特に、噛まれたところが白くなっているあたりが・・・
コナラの幹にドーンととまっています。真っ暗闇なんで、目立つといっては変ですが、何をしているのか、そんなのを何匹も見ました。
虫の眼レンズで撮るとデフォルメされて、でかいウスバカミキリに見えてきます。ちょっとおもしろいかも。
でかいウスバカミキリといえば、今日、ちょうどそんなカミキリを見てきたばかりです。
8月10日〜8月19日、さかた街なかキャンパスで毎年恒例の庄内昆虫同好会主催「夏休み昆虫展」をやっています。今日はその飾り付けを手伝ってきました(私も会員で今年も映像展示を)。
そこで、会員所有の、タイタンオオウスバカミキリの標本を見て、デカイですね!!なんて話していましたが、虫の眼レンズで撮ったただのウスバカミキリが負けてないくらい大きくみえます。
庄内砂丘に点々とあるシロスジコガネの生息地。夜になるとすごい数が地上に現れて、羽音がブンブン聞こえるほどの場所があります。その一つが、近くに風力発電の風車が建つ計画があって、かなり心配な状況です。
なんにもない砂浜に風車を立てても問題ないだろうと思う人も多いようですが、とんでもない!!今やこれだけ自然度の高い環境は少ないです。シロスジコガネの棲む砂浜がどれだけ貴重か、検索してみればすぐにわかるでしょう。この虫、松林に棲むって図鑑には書いてありますが、ここでは浜辺のハマニンニクの草原から飛び立ちます。
ハマゴウだって、ハマニンニクだって、今はそこそこありますが、数機の風車を建てるために重機が入り、重機が走れるように砂丘を切り崩せば、どうなるものやら。聞けばある鳥の営巣地があって反対運動もあるとか。そういう所に入っていかないので、情報が入ってこないし、情報の提供もできない。
やっぱりそれじゃまずいかなと思いますが、自分にその時間を作る余裕はあるのかと・・・暮らしていけなくなりそうで、ココロにブレーキがかります。
ヤマトマダラバッタだって忘れてはいけません。これも数の多い今のうちに、まずは知名度を上げたいものです。