カテゴリー: 機材

  • GH2のハッキング

    海外でGH2のファームウェアのハッキングに成功したニュースにちょっと前からグラグラ来ておりました。

    GH2は1920×1080ピクセルのフルHDで60i撮影できる初のデジタル一眼カメラで、私も早速飛びついたわけですが、やや抑え気味のスペックに少々残念に思っておりました。24Pですと24Mbpsとまあまあのスペックですが、60iは17Mbps・・・。
    EOS Kissだって40Mbpsオーバーだというのに・・・もっとも方式がAVCHDで違うわけですが、そんながっかり感からか、撮影した映像が何だか薄っぺらに見えてきます。そこに福音のようにハッキング成功のニュース。

    メーカーとしては有り難くない事に違いありません。
    でも、メーカーはファームウェアをアップして撮影画質を上げることなど考えてはくれないでしょう。
    そのスペックアップは、きっと新機種に盛り込むところと思います。

    GH2はそのままでも素晴らしいカメラですが、本当の実力をまだ引き出せていないとしたら・・・?
    私はちょっと冒険してみることにしました。

    大事な撮影が一段落ついたところでGO!
    BootcampによりMacbookでWindowsXPを立ちあげ、PToolをセッティング、自分だけのファームウェアを作成。
    GH2に読み込ませます。FSH(デフォルト17Mbps)を42Mbpsに、SH(デフォルト13Mbps)も35Mbpsへ一気にアップ!


    感度800で、LEDライトをつけての撮影。モデルは庭で見つけたルリタテハの幼虫です。
    ライトの効果でコントラストが上がり、まるでストロボで撮影した写真が動き出したかのような映像になっています。
    暗部のノイズはそれなりにありますが、なんというか、あまり汚い感じがしません。

    同じ16GBのSDカードでハッキング前には2時間近く録れていたのが、ハッキング後は40分程度になりました。
    データが重くなったのは確かです。
    正直なところ、劇的によくなったように見えませんが、悪くなったところもありません。
    Macに取り込みFinalcut ProⅩで簡単な編集などやってみましたが、今のところ、困ったことは起きていません。
    しばらく様子を見てみたいと思います。

    ハッキングについては、以下のサイトにお世話になりました。
    http://www.personal-view.com/talks/discussion/666/ptool-v3.62d-topic/p1
    http://www.zeroplusplus.com/updated-42-mbps-gh2-ptool-v3-62d-patch-visual-instructions/

  • FASTCAM SA2

    Photron社 FASTCAM SA2での撮影も本日が最終日。午後には機材をかるく清掃しながら梱包しなければならないので、昼過ぎには撮影を終了。最後は昨年のSA1.1の撮影でも通ったラベンダー畑で撮影しました。

    あらためて機材について紹介しましょう。
    FASTCAM SA2・・・2048×2048ピクセルで1,080コマ/秒、フルHD (1920×1080ピクセル)で2,000コマ/秒で撮影できる高速度ビデオカメラです。(→ スペック
    更に1024×1024ピクセルで3,200コマ/秒まで、1024×640ピクセルで5,000コマ/秒までの撮影が可能です。

    カメラ本体に大容量メモリーを搭載し高画質映像を高速で記録します。
    私がお借りしたカメラは、16GBのメモリーを積んでいます。

    レンズマウントは、Nikonマウント、Cマウント、PLマウント、B4マウント。
    ただしCマウントでは、最大サイズ2048×2048では4スミが盛大にけられます。
    2048×1080以下だと問題ないようでした。

    本体重量6.9kgで、三脚もそれなりのヘッドでないとバランスが取れません。

    次に本体背面。

    HD/SDIポートを2つ備えますので、レコーダーとモニターを接続できます。
    残念ながら私はそのような機器を持っておりませんので、Video OUTからコンポジット信号でモニター出力、Ethenet出力からデータをパソコンにダウンロード。かなり時間がかかりますが、これで最高画質でデータを落とすことができますから、HD/SDIを使えない環境だからといって、何らロスはありません。
    制御ソフトPFV(Photron Fastcam Viewer)はWindows版のみで、私のMacbookではBootcampでWindowsXPを起動し操作します。

    横に並ぶ4つのボタンは、トリガー操作などよく使う操作を割り当てることができるユーザー設定ボタン

    そして便利な液晶付きキーパッド

    パソコンとつなぐのはデータのダウンロードの時だけで、撮影・再生および本体操作はこのキーパッドで全て可能です。

    ちなみに、Ethernetはホットプラグ対応で、常時パソコンと本体を接続しておく必要はありません。
    撮影後に接続し、ソフトを立ち上げれば接続できます。

  • 2倍テレコンへの期待は・・・

    Kenkoの2倍テレプラスの旧タイプ、MC7 DGが格安で出ていたので、思わず衝動買い。届いてすぐに試したのは、MP-E65mmの最大倍率の拡張、5倍→10倍の画質です。

    もちろん、テレコンに過度の期待をしてはいけません。ですが、先日、ミズイロオナガシジミの卵をトリミングで掲載しながら、1つ思ったことがありました。

    5倍で撮影した画像を画像処理で2倍にリサイズしたものと、テレコン2倍で撮影したものと、果たしてどちらが解像度の高い結果が得られるのか?

    こういう時は、ついつい、見えないものに期待してしまいます。試さなくては、どうにも落ち着かなくなってしまいました。で、早速結果ですが、リサイズしてアップした方が、若干ですが、画質がいいという答が出ました。
    モデルはアカシジミの卵。左がMC7を使った画像、右は20日撮影のものをPhotoshopでリサイズ&トリミングした画像です。
     
    両者とも、F5.6でピントをずらしながら複数枚撮影後、Photoshopにて深度合成しています。

    そして、それぞれの部分アップ(ピクセル等倍)。
     

    見ての通り、違いはごくわずかなものです。
    ただ、テレコンを使うと、画面は暗く、画角も狭く、重くなって、撮影が難しくなります。
    そこを考えると、普通に撮影してリサイズやトリミングする方が断然良し、です。

    では、せっかく買ったテレコンは・・・?
    ビデオ撮影に使えば、写真以上に威力を発揮してくれることでしょう。
    GH2に使えば、どれだけの倍率が得られるでしょう? これまた悪い想像です・・・

  • フォトロン FASTCAM SA2

    現在、高速度ビデオカメラ「フォトロン FASTCAM SA2」で撮影中です。

    11日まで試用し返却するのですが、明日からまた天気が悪くなりそう。
    何しろ高速度映像を撮るためには十分な明るさが必要です。これは写真と同じ事。
    薄曇りともなれば、絞り2.8で500fpsがせいぜい。ISO感度は400以下かも?
    SA2は2048×2048の高解像度で撮影できますが、そのぶん感度が低くなります。
    SA1.1は500以上あったと思います。

    残り少なくなってきたチャンス、とにかく望みは「もっと明かりを!」

    本体重量はSA1.1よりさらに1kg重く、6.9kg。
    電源は基本AC。映像のダウンロードは1シーン撮影ごとにパソコンにダウンロード。
    何とか1人でも撮影できますが、手持ちでの撮影はまず不可能です。

  • Photron FASTCAM HD高速度カメラの実力

    7月末の一週間、幸運にも高速度HDカメラを使うことができました。>>>
    フォトロン社製 FASTCAM SA1.1 最大解像度1024×1024ピクセルで最大秒5400コマまで撮影が可能です。

    解像度1024ピクセル正方形とは、HDといっても画素数が足りないように思われるかも知れません。
    でも全然そんなことはありません。ハイスピードカメラとしては驚くべき高画質です。
    静止画を1枚取りだしてみましょう。

    ちなみにトンボの飛翔は1/3000秒でも止められません。このようにぶれてしまうのは当然の結果です。
    でもおわかりでしょう。大型の画像素子を使っているため絵に余裕があります。
    ボケ味もなかなかです。

    では、今回作成したサンプルBlu-rayから一部、紹介しましょう。
    カメラはトンボをフォローしているように見えますが、さすがにそれは人間業では無理なこと。
    これは編集上のワザです。
    驚くべきは、こんな無理なトリミングも可能なくらい高画質なことでしょう。

    不正使用防止のため、邪魔な文字をいっぱい入れました。悪しからず。

    このFASTCAMのテスト撮影は、横浜の平岡商会さまよりお世話いただきました。
    ありがとうございました!